吉高由里子と横浜流星のダブル主演で、三木孝浩監督の劇場公開最新作『きみの瞳（め）が問いかけている』の製作が決定した。物語は、恋愛映画史を涙で塗り替えるほど、純度の高い「無償の愛」を描いた“純愛”映画だ。
吉高は不慮の事故で視力と家族を同時に失う悲劇に見舞われながらも、小さな楽しみを糧に明るく健気に懸命に生きようと奮闘する女性を、横浜はかつては将来を有望視されていたキックボクサーだったものの、過去の事件によって心を閉ざし、今は日雇いバイトで食いつなぐ毎日を送る無口な青年を演じる。
ひょんな勘違いから出逢った二人は、次第に惹かれあっていくことに。青年の頑なな心は彼女の天真爛漫な性格によって解きほぐされていき、目の見えない彼女にとって、彼の寡黙ながら実直な声と言葉は、天涯孤独の寂しさを埋めてくれ、安心をもたらしてくれるものだった。やがて一緒に暮らし始めた二人。彼女が新しい仕事を始めようと踏み出す一方で、彼の方は再びキックボクシングの道を目指そうとトレーニングを始めたが、ある時自分の過去の事件と彼女の失明した事故の間にある驚愕の因果を知ってしまい、彼女の目の手術代を稼ぐため、また自身の過去と決着をつけるため、高額な賞金が賭けられた不法な賭博試合のリングに再び立つことを決意する───
本作は、韓国で2011年に公開され、釜山国際映画祭のオープニング作品として上映、130万人以上の観客動員数を記録した映画『ただ君だけ』を原作とした作品だが、この物語の礎となっているのは、喜劇王チャールズ・チャップリンが監督・脚本・主演を務めた『街の灯』。盲目の女性に、報われることのない無償の愛を捧げ続ける男の想いと生き様が、世界中の涙を誘い、未だ純愛映画の金字塔として名前が上がる不朽の名作だ。
この物語を日本版として生まれ変わらせるのは『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』『フォルトゥナの瞳』など話題の恋愛映画を続々手掛ける三木孝浩監督。繊細な心理描写とみずみずしい映像美は観客の心を掴み、運命に拒まれ、すれ違うが故に想いを募らせていく切ないラブストーリーの世界に誘ってくれる。
積み上げてきたこれまでのキャリアで、今や同世代女性を代表するアイコン的存在として圧倒的な人気を誇る吉高由里子。「花子とアン」「東京タラレバ娘」「わたし、定時で帰ります」などドラマでの活躍は皆の知るところだが、意外にも恋愛を主軸としたラブストーリーの出演は少なく、８年前に出演した『僕等がいた』以来となる。その監督こそが三木孝浩監督。前後篇で42億円を越える大ヒットを記録した待望の黄金タッグが、再び叶った。
横浜は今年主演映画が３本公開と、「初めて恋をした日に読む話」と「あなたの番です‐反撃編‐」という２本の大ヒットドラマで2019年上半期ブレイク俳優ランキングの堂々１位を受賞した日本で今最も旬な俳優。空手の世界選手権の優勝経験者という異例の肩書を持つ彼にとっては、キックボクサー役という、演技力だけでない身体能力の高さもこれ以上なく発揮できる場となるに違いない。
クランクインは10月中旬。公開は、ギャガ配給で2020年の秋を予定している。
関連作品情報
『ただ君だけ』(英語タイトル：always)
2011年に劇場公開された韓国映画。主演は「ごめん、愛してる」のソ・ジソプと「ビューティー・インサイド」のハン・ヒョジュ。
同年の釜山国際映画祭のオープニング作品として上映され、韓国公開後は130万人を超える観客動員数を記録。
『街の灯』（まちのひ、City Lights）
1931年に全米公開されたアメリカ映画。喜劇王チャールズ・チャップリンが監督・脚本・主演したサイレントのコメディ作品。
物語：街の放浪者チャーリーは、ふとしたことから盲目の花売り娘と知り合う。花を買ってやりたくてもお金がない。そこで掃除夫として働いたり、ボクサーになったり、彼女の眼を手術して治そうと一所懸命に頑張るが、思うように金は手に入らない。そんなある日、酔っぱらいの百万長者の男と仲良くなり、彼から大金をもらう。その金を娘の手術代とすることができたのだが、しらふになった百万長者は自分のしたことを忘れて彼を泥棒扱いし、チャーリーは捕まってしまう・・・
※本作は韓国映画『ただ君だけ』の日本版リメイク作品となる。そして『ただ君だけ』はチャップリンの『街の灯』にインスパイアされて作られた作品。
タイトル「君の瞳（め）が問いかけている」について
戯曲「ロミオとジュリエット」の中に登場する、ロミオのセリフ。詳しくは、「彼女の目が問いかけている。僕は答えなければ」と続く。主人公明香里が「ロミオとジュリエット」を好きで、このセリフの点字シールを自分のPCに貼っている。
キャストコメント
吉高由里子さんコメント
今回、私が演じさせていただく「明香里」という役は、ある事故により視力を失ってしまった女性です。
脚本を読ませていただいたとき、目が見えなくなっても、明るく前向きに生きていこうとする彼女がすごく魅力的だなと感じました。
また1人の男性と出会うことによって変化していく互いの運命の残酷さと儚い部分を表現できればと思います。
難しい役への挑戦となりますが、今回三木監督とまたご一緒できることがとても心強いです。
そして横浜さんと一緒にこの2人の物語を純粋に育んでいくことを楽しみにしながら、撮影を心待ちにしたいと思います。
プロフィール
1988年7月22日生まれ。東京都出身。2006年映画『紀子の食卓』で第28回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。2008年映画『蛇にピアス』の主演を務め第32回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど数多くの受賞歴を持つ。近年、ドラマでは「花子とアン」「東京タラレバ娘」「わたし、定時で帰ります。」など、映画では『ユリゴコロ』『検察側の罪人』など、話題作が続いている。三木監督とは2012年公開の『僕等がいた』前篇、後篇以来のタッグとなる。
横浜流星さんコメント
台本を読んで、愛についてすごく考えさせられました。孤児な男が1人の女性に出会い、惹かれ、閉ざしていた心を開いていく姿を繊細に表現出来たらと思います。また、人を愛することの素晴らしさをこの作品を通して伝える事が出来れば良いなと思います。
個人的には、今キックボクシングの練習をしつつ、肉体改造もしています。空手が身体に染み付きすぎていて、キックボクサーの動きに修正する作業はとても難しいですが、撮影が楽しみで仕方ないです。
三木監督とはお会いした時にこの役は横浜くんしかいない。という有難いお言葉を頂きました。その言葉を胸に、全力で撮影に臨みたいと思いますし、今回本格的にご一緒することができてうれしいです。
吉高さんとご一緒するのは初めてですが、今回ご一緒することができてとても光栄に思います。吉高さん演じる明香里を心の底から愛し、支えられるように全力で篠崎 塁として生きたいと思います！
プロフィール
1996年9月16日生まれ。神奈川県出身。2011年俳優デビュー。2014年「烈車戦隊トッキュウジャー」で注目を集める。2017年映画『キセキ-あの日のソビト-』では「GReeeeN」のメンバーを演じ話題に。2019年は既に映画『愛唄-約束のナクヒト-』『チア男子!!』『いなくなれ、群青』と主演作が３本公開。ドラマ「初めて恋をした日に読む話」と「あなたの番です‐反撃編‐」の高評価と話題もあり、2019上半期ブレイク俳優ランキングで堂々１位を獲得した。
三木孝浩監督コメント
自分にとってターニングポイントとなった作品『僕等がいた』でご一緒した吉高由里子さんは、まさに戦友のような存在であり、またこうしてタッグを組めることを本当に嬉しく思います！彼女の溢れる優しさとひたむきさがこの愛の物語に新たな輝きをもたらしてくれると確信しています。
そして、今もっとも勢いがあり、ほとばしる熱量を内に秘めた俳優・横浜流星くん。
この二人がどう化学反応を起こすのか？今から本当に楽しみです！！
プロフィール
1974年8月29日生まれ。徳島県出身。ORANGE RANGE、YUI、いきものがかり、FUNKY MONKEY BABYSなど多数のミュージックビデオを監督し、カンヌ国際広告祭2009メディア部門金賞などを受賞。2010年、映画『ソラニン』で長編監督デビュー。以降の代表作に、『僕等がいた』『ホットロード』『アオハライド』『くちびるに歌を』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』『坂道のアポロン』『フォルトゥナの瞳』などがあり、『思い、思われ、ふり、ふられ』が公開待機中。
ストーリー
不慮の事故で視力と家族を失ったが、小さな楽しみを糧に明るく日々を送る明香里（あかり・29）が、管理人のおじさんと間違えて話しかけたのは、篠崎塁（るい・25）という男。彼はかつて将来を有望視されたキックボクサーだったが、過去のある事件をきっかけに未来を失い心を閉ざし、今や日雇いのバイトで食いつないでいた。その後も時々やってきては、屈託なく話しかけてくれる明香里の笑顔に、塁は次第にこころを開いていく。ほどなくして惹かれあう二人だったが、やがて自分の過去が、明香里の失明した事件と接点があったことを知った塁は、明香里の目の手術代のため、高額な賞金が賭けられた不法な賭博試合のリングに再び立つことを決意する・・・
作品タイトル：『きみの瞳（め）が問いかけている』
コピーライト：（c）2020「きみの瞳が問いかけている」製作委員会
２０２０年秋、全国ロードショー
