『マイ・ビューティフル・デイズ』監督インタビュー&著名人コメント解禁「シャラメは役者として以上に人間として本物」

マイ・ビューティフル・デイズ

ティモシー・シャラメ主演『マイ・ビューティフル・デイズ』が11月1日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開となる

長編監督デビュー作となる本作がサウス・バイ・サウスウエスト映画祭で最優秀女優賞を獲得したジュリア・ハート監督。『ラ・ラ・ランド』のプロデューサー、ジョーダン・ホロウィッツとの共同脚本でもある本作の日本公開に先駆け、監督インタビューが到着した。かつて教師だった経験も反映された脚本や抜群のセンスを見せるキャスティングについて語った。

目次

ジュリア・ハート監督インタビュー

Q: 『マイ・ビューティフル・デイズ』にはかつて教師だったご自身の経験が反映されているそうですね。

A:脚本家になる前、8年間教師をしていました。最後の5年間は高校で英語を教えていて、教師という仕事も、生徒たちも大好きでした。ただ、若い時に仕事や生徒に感情的に深入りしすぎて燃え尽きてしまい、いいバランスを見つけることができなかった。世の中にはそれができるすばらしい教師がたくさんいるし、彼らを本当に尊敬しています。とはいえ、スティーヴンス先生(リリー・レーブ演じる教師)に起こったようなことは何ひとつ私には起こりませんでした。教師時代の経験に基づいているというよりは、インスピレーションを受けたと言ったほうがいいですね。

Q: サウス・バイ・サウスウエスト映画祭で最優秀女優賞を獲得した、リリー・レーブのスティーヴンス先生役が見事でした。

A:リリー・レーブは偉大な女優です。役者としての自分をよく知っているし、うまく自分をコントロールできる。でもそれと同時に、完全に我を忘れてその瞬間を生きることもできる。彼女が演じるレイチェル・スティーヴンスのいちばん好きな所は、芯の強い女性でありながら、混乱していて、きちんとしていないところです。芯の強い女性は幻想なんかじゃなく生身の女性だから。世の中の映画を見ていると、女性には失恋しか人生の悩みがないみたいに思えるでしょ。でも女性の人生には、恋愛とは全く無関係の色々なことが同時に起こっているわ。

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Q: スティーヴンス先生に恋するビリー役のティモシー・シャラメも、非常に繊細な演技を披露していました。

A:ビリー役を探して、あたれる限りの若い俳優にあたりました。ビリー役にふさわしい人物を見つけることは、この作品にとって全てでしたから。ティモシー・シャラメの演技は信じられないほど成熟していて、それと同時にすごく無邪気。思春期の戸惑いから劇作家アーサー・ミラーのモノローグまで自在に演じてしまう。彼は役者として本物で、それ以上に人間として本物です。彼についてなら何日だって話し続けられます。

マイ・ビューティフル・デイズ

ティモシー・シャラメとジュリア・ハート監督

Q: 先生の引率でビリーと共に演劇大会へ向かう優等生マーゴットと、陽気なサムもチャーミングでした。

A:リリ・ラインハートのオーディションテープを見て「彼女がマーゴットだ」と確信し、すぐに配役を決めました。繊細で異彩を放つすばらしい演技をする、美しく才能のある女優です。サム役の話を持ちかけたのは、アンソニー・クインタルだけです。彼は面白くて、まっすぐで、すごく魅力的。今まで演じたことがなかったなんて信じられない!彼の演技が大好きだし、このキャスティングを誇りに思っています。

Q:この映画を通して伝えたいメッセージはありますか。

A:5年間、高校教師として10代の子どもたちと一緒に毎日を過ごしていたから、脚本を書いていると自然に彼らの声が聞こえてきました。この作品の中で10代の子たちが言うことや体験すること、彼らの在り方に偽りがないと感じられるかどうかが、私にとってはとても大切でした。若い俳優たちがリアルだと感じてくれたことが、脚本家としていちばんうれしい褒め言葉でした。映画の中では社会に幻滅した怒れる存在として描かれることが多いけど、自分の人生や他の人の人生に一生懸命な若者もたくさんいます。私は若者が大好きなんです。この映画を通してそれが伝わるといいなと思っています。

マイ・ビューティフル・デイズ

また、この度、著名人からの応援コメントも到着。演技派陣が魅せる良質な人間ドラマに、称賛の声が多く集まった。

コメント一覧

大人なのにどこか子供の頃の悩みを抱えていたり、
逆に高校生で妙に成熟したところがあったり、
教師と生徒の複雑な関係をとてもリアルに描いた映画です。
みんな演技がうまい!
(ピーター・バラカン/ブロードキャスター)

不器用で繊細な“恋”を歌った「金色の髪の少女」が
世に出たのは1975年のことだ。
この曲を今、こんなに切なく聴かせるなんて……。
全編にあふれるノスタルジックな感覚に、
いつの時代も人は皆、それほど単純じゃないことを思い出した。
(東郷かおる子/音楽評論家)

感じて、思い、伝える。感情の使い方で人は変わっていくと思う。
美しい日々とはなんだろう。
全ての人がそれぞれの深さの溝を抱えて生きているこの世界で、
互いに寄り掛かりながら支え歩んでいく姿が果たしてそうなのか。
(小谷実由/モデル)

僕らは笑い 恋をして 痛みを覚えた。すべて忘れることが出来ない、あの週末―

ストーリー
ビリーは人づきあいが苦手で無口な高校生。彼が気になるのは英語教師でどこか憂いのあるスティーヴンス先生。ある週末、ビリーはクラスのリーダー的存在の女の子マーゴットに誘われ、陽気なサムと、引率を引き受けたスティーヴンス先生の4人で車に乗り<演劇大会>に参加することに。一方スティーヴンス先生は、出発前に校長から心配ごととして、ビリーには行動障害があり薬を飲んでいることを告げられる。生徒との関係には細心の注意を払いたいスティーヴンス先生だったが、真っ直ぐ感情をぶつけてくるビリーに翻ろうされ—-。

作品タイトル:『マイ・ビューティフル・デイズ』
出演:ティモシー・シャラメ 『君の名前で僕を呼んで』、リリー・レーブ 「アメリカン・ホラー・ストーリー」、リリ・ラインハート 『ガルヴェストン』
監督・脚本:ジュリア・ハート
製作:ジョーダン・ホロウィッツ 『ラ・ラ・ランド』『キッズ・オールライト』
2016/アメリカ/カラー/英語/86分
挿入歌:「金色の髪の少女」アメリカ
原題:Miss Stevens 映倫:PG12
配給:ファインフィルムズ

公式サイト:www.finefilms.co.jp/days
公式Twitter:@missstevens1101
コピーライト:(C)2016Young Dramatists, LLC.All Rights Reserved.

11月1日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷他ロードショー

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