2020年6月に開館百周年を迎える武蔵野館では、100周年の記念企画として毎月テーマに合わせた記念上映を開催中だ。2020年1月は【笑う門には福来る!】をテーマに、選りすぐりの喜劇映画を上映する。
大人気の活弁上映の第一弾は【ロイド・キートン・チャップリン 三大喜劇王】として「ロイドの要心無用」・「チャップリンの放浪者」・「キートンの警官騒動」の3本を、続く第二弾は【ロイド・キートン・チャップリン・ローレル&ハーディ 四大喜劇王】と称して「キートンのセブン・チャンス」・「チャップリンの番頭」・「ロイドのコック」・「ローレル&ハーディの山羊の失恋」の豪華4本を上映する。加えてダスティン・ホフマンの華麗な女装が話題を呼んだ「トッツィー」を上映。
日本からは「ス~ダラ節」など懐かしい歌声と笑いを運ぶクレージーキャッツ主演作の「ニッポン無責任時代」と、青島幸男原作、出演:川崎敬三、ハナ肇、植木等で贈る「サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだ」の2作品を筆頭に、脚本・つかこうへい、深作欣二が監督を手掛け大ヒットを記録した名作「蒲田行進曲」、そして現在最新作「カツベン!」が大ヒット中の周防正行監督作品「ファンシイダンス」と、チャン・ツィイーとオダギリジョーが共演し、亡き美空ひばりがデジタル再現されて出演していることでも話題となった鈴木清順監督作品「オペレッタ狸御殿」を上映する。
オリンピックイヤーでもある2020年のお正月は、ぜひ百周年を迎える武蔵野館にて初笑いをお楽しみいただきたい。
2020年1月上映スケジュール
■【活弁上映】ロイド・キートン・チャップリン 三大喜劇王 3作品上映 <ブルーレイ上映> at 武蔵野館
「ロイドの要心無用」・「チャップリンの放浪者」・「キートンの警官騒動」
1月4日(土)
■「蒲田行進曲」<35mm フィルム上映> at 武蔵野館
1月5日(日)/ 1月6日(月)
■「ニッポン無責任時代」<35mm フィルム上映> at 武蔵野館
1月7日(火)/ 1月8日(水)
■「ファンシイダンス」<35mm フィルム上映> at 武蔵野館
1月9日(木)/ 1月10日(金)
■「サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだ」<35mm フィルム上映> at シネマカリテ
1月11日(土)/ 1月13日(月・祝)
■【活弁上映】ロイド・キートン・チャップリン・ローレル&ハーディ四大喜劇王4作品上映
「キートンのセブン・チャンス」・「チャップリンの番頭」・「ロイドのコック」・「ローレル&ハーディの山羊の失恋」
<ブルーレイ上映> at シネマカリテ
1月12日(日)
■「オペレッタ狸御殿」<35mm フィルム上映> at シネマカリテ
1月14日(火)/ 1月15日(水)
■「トッツィー」<ブルーレイ上映> at シネマカリテ
1月16日(木)/ 1月17日(金)
上映作品
「ロイドの要心無用」
グレート・ベンドの片田舎から大きな夢を抱いて憧れの都会へやってきたロイド。1日も早く出世して、愛するミルドレッドと一緒に町で暮らそうと誓っていた。
ある日、仕事を終えたロイドは、警官になった幼馴染みに町でばったり出会い…。
1923年/アメリカ/74分
監督:サム・テイラー、フレッド・ニューメイヤー / 出演:ハロルド・ロイド、ミルドレッド・ディヴィス
「チャップリンの放浪者」
音楽家の放浪者チャーリーは、ある村でジプシーにいじめられている娘を救った。そして燦燦と降り注ぐ太陽の光の下で、彼女のためにヴァイオリンを奏でるのであった。
しかし、娘は通りかかった画家に恋をしてしまう…。
1916年/アメリカ/22分
監督:チャールズ・チャップリン / 出演:チャールズ・チャップリン、エドナ・パーヴィアンス
「キートンの警官騒動」
キートンはガールフレンドから「一人前の事業家になったら結婚してもいい」と言われて一念発起。幸先良く手に入った他人の財布で、行き掛かりの男の家財道具を買ってやると、”一人前の事業家”になったと思い込むが…。
1922年/アメリカ/18分
監督:バスター・キートン、エディ・F・クライン / 出演:バスター・キートン、ヴァージニア・フォックス
「キートンのセブン・チャンス」
内気で好きな女性に告白することができないジミイ。会社も倒産寸前。そんな時、まさに今日、27歳の誕生日の夕方7時を迎える前に結婚すれば、700万ドルを受け取れることが判明。想いを寄せるメリーに告白するも撃沈し、令嬢7人への告白(セブン・チャンス!)も全敗。そこで、新聞広告を出すと、玉の輿を狙って花嫁志願者が7万人も殺到した。そこへメアリーからの手紙も届き…。
1925年/アメリカ/58分
監督:バスター・キートン / 出演:バスター・キートン、ロイ・バーンズ、ルース・ドワイヤー
「チャップリンの番頭」
質屋の店員チャーリーは、毎日何かと問題を起こしていた。遅刻に喧嘩、商品をダメにするなどの有様だ。そんな彼のもとには、様々な客が訪れる。妻に先立たれた男、目覚し時計を質草にする男、宝石を買いたいという男。最後の男は、なんと…。
1916年/アメリカ/22分
監督:チャールズ・チャップリン / 出演:チャールズ・チャップリン、エドナ・パーヴィアンス、ヘンリー・バーグマン
「ロイドのコック」
ロイドはお目当ての女性を追いかけてレストランへ潜入。彼女を見つめながら食事をしていると、ロイドが捨てたバナナの皮でウェイターがすってんころり。クビになった後釜にロイドがおさまるのだが、皿は客の髭で拭くなどしたい放題。大忙しのレストランで、彼女の気を引こうと珍作戦を敢行するが…。
1917年/アメリカ/10分
監督:サム・テイラー / 出演:ハロルド・ロイド、ハリー・ボラード、ビービー・ダニエルス
「ローレル&ハーディの山羊の失恋」
一匹の山羊がいなくなった。持ち主は血眼になって探すが、山羊はローレルのドーナツを執拗に狙い、ローレル&ハーディをどこまでも、どこまでも追ってくる。そして、なぜかホテルまで一緒に泊まることに。いたずら好きの山羊のおかげで、さあ大変。山羊にまつわる、とってもドラマチックな物語。
1916年/アメリカ
監督:ルイス・R・フォスター / 出演:スタン・ローレル、オリヴァー・ハーディ、ハリー・バーナード
「トッツィー」
俳優マイケルは向こう気の強さからニューヨーク中のプロデューサーを敵に回し、さっぱり仕事が回ってこない。窮地に立ったマイケルは、女装して“ドロシー”と名乗ってオーディションに出場、見事大役を勝ち取る。すべてがトントン拍子に進んでいたが、共演者のジュリーを好きになったことから歯車が狂い始め…。
1982年/アメリカ/116分/BD/SPE
監督:シドニー・ポラック/ 出演:ダスティン・ホフマン、ジェシカ・ラング、ビル・マーレイ、テリー・ガー
「ニッポン無責任時代」
♪サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ~ クレージーキャッツ映画の第一弾。
乗っ取りを画策された太平洋酒はノるかソるかの非常事態!このタイミングにC調に無責任が身上の平均(たいらひとし)は、早速社長にコネをつけ、あっという間に総務部勤務の正社員に。大株主を懐柔した平均は、社長秘書の愛子、芸者まん丸、バーのマダム京子となぜかモテモテ、気付けば係長、部長とスピード出世。ゴマスリ作戦やお色気作戦を次々繰り出し、世の中気楽に行きましょ~っ!
1962 年/日本/86 分/35mm/東宝
監督:古澤憲吾 /出演:クレージーキャッツ、団令子、重山規子、中島そのみ
「サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだ」
「スーダラ節 わかっちゃいるけど~」に続いて 植木等の大ヒットメロディから飛び出したサラリーマン明朗コメディ。三日月物産 信濃支社、見習い社員柏木君は、やる気のないスーダラ社員の先輩や支社長にこき使われ 冴えない毎日。ところがあまりの不成績ぶりが社長の耳に入り、社長の御曹子が乗り込んでくることになったからさぁ大変。全社あげての大騒動に…。
1962年/日本/85分/35mm/KADOKAWA
監督:枝川弘 / 出演:川崎敬三、ハナ肇、植木等、浦辺粂子、潮万太郎、浜田ゆう子、弓恵子
「蒲田行進曲」
『新選組』の撮影真っ只中、土方歳三に扮するのは“銀ちゃん”こと倉岡銀四郎。ある日、銀ちゃんに憧れる大部屋役者のヤスのアパートに、銀ちゃんが女優の小夏を連れてきた。銀ちゃんの子どもを身ごもっているという。「俺を助けると思って、小夏と一緒になってくれ!」
ヤスは銀ちゃんのために、最大の見せ場である“池田屋の階段落ち”をも引き受けるのだった…。
1982年/日本/108分/35mm/松竹
監督:深作欣二 / 出演:松坂慶子、風間杜夫、平田満、高見知佳、原田大二郎、清川虹子、千葉真一、真田広之、志穂美悦子
「ファンシイダンス」
ロックバンドを組み典型的なシティボーイを気取っていた塩野陽平クン。ところがなんと、家業をついで田舎の寺の住職になるために 坊主の修行をするはめに。こうして禅寺を舞台に 厳しくもおしゃれなお寺ライフが始まった。古参の僧達に怒鳴られ蹴られ 寝ても覚めても座禅と作法 陽平クンの頭の中には都会に残してきた美人の恋人真朱サンの姿もチラついて・・・。
1989年/日本/101分/35mm/KADOKAWA
監督:周防正行 / 出演:本木雅弘、鈴木保奈美、大沢健、彦摩呂、田口浩正、近田和生、渡浩行、ポール・シルバーマン
「オペレッタ狸御殿」
アジアのダイアモンド、チャン・ツィイーが日本映画初主演!相手役には“男の色気を感じる”と監督も太鼓判を押すオダギリジョー。 この美男美女が人間に化けた狸姫と、城を追われた若殿の道ならぬ恋を、歌あり踊りあり笑いあり、 そして涙ありで贈る、最高に楽しいラブストーリー!
かつて何度もリメイクされたこの作品を魔術師のごとく操るのは、独自の映像、色彩、様式美で世界各国から絶賛を浴びる鈴木清順監督。
2004年/日本/111分/35mm/松竹
監督:鈴木清順 / 出演:チャン・ツィイー、オダギリジョー、薬師丸ひろ子、由紀さおり、平幹二朗、美空ひばり
■最新情報は公式HP をご参照ください。
武蔵野館100周年記念 公式HP:http://shinjuku.musashino-k.jp/100th
公式ツィッター:@musashinokan100
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