『アメリカン・スナイパー』(2014)、『ハドソン川の奇跡』(16)、『15時17分、パリ行き』(18)、『運び屋』(19)と、実話を基に“衝撃の真実”を描いてきたクリント・イーストウッド監督最新作『リチャード・ジュエル』が、いよいよ本日1月17日(金)日本公開となる。この度、本作の特別映像が解禁となった。
今年90歳を迎えるクリント・イーストウッド監督の第40作目となる本作は、1996年のアトランタ爆破事件を描く実話サスペンスだ。第一発見者として数多くの人々を救ったのは、警備員として懸命に働いたリチャード・ジュエル(ポール・ウォルター・ハウザー)だった。献身的な働きが讃えられ一躍ヒーローとなるが、数日後にFBIの捜査情報が漏洩し、地元メディアが「容疑者はリチャードだ」と実名報道したことで状況は一転。爆弾犯扱いされたリチャードは、名誉もプライバシーも奪われてしまう。この窮地に無謀な弁護士のワトソン(サム・ロックウェル)が立ち上がる。ふたりの前に立ちはだかるのは、犯人逮捕を急ぐFBIの執拗な追求、スクープという獲物に容赦なく襲いかかる“メディアリンチ”の罠だった。
今、爆破事件の容疑者とされたリチャードと潔白を信じるワトソンが、巨大権力に向かって反撃を開始する。
「今、我々周りで起こっていることに似ている」と語るイーストウッドは、「英雄的行動をとった男が濡れ衣を着せられた。アメリカ史に残る間違いだ」と断言、23年前の事件を通して、SNSが定着した現代人に対して大きな警鐘を鳴らす、衝撃の問題作を完成させた。リチャードを演じたポール・ウォルター・ハウザーは、「証拠が少ない中、FBIやメディアの執拗さは異常だった」と、この物語に興味をもった。FBIの捜査情報をつかんだ女性記者キャシーはトップスクープを狙って「なぜ、記事を出さないの」と編集長を説得する。先に出さなければ、他紙に出し抜かれるだけだと考える敏腕記者を演じたオリビア・ワイルドは、「この映画は私たちが陥りやすい先入観について、興味深い事実を描いている」と指摘する。イーストウッドは、間違った「少しの情報ですら悪夢に変わりうる」現実を描いた。事件発生後、犯人の手かがりとなる証拠が殆どない中、FBIはプロファイリングによる捜査を進め、警官に憧れを抱き、ガンマニアでもあるリチャードが容疑者に適合すると誤判断したのだ。それは、リチャードにとって悪夢の始まりだった。
母ボビを演じてゴールデン・グローブ賞《助演女優賞》にノミネートされたキャシー・ベイツは、「憧れのイーストウッド作品だからこそ出演したかった。全作品を尊敬しているから、この役をオファーされたとき本当に驚いた」と出演を快諾。『アメリカン・スナイパー』、『ハドソン川の奇跡』など、実話を基にした傑作を世に問い続けてきたイーストウッドは、「実在の人物を知り、敬意を払って彼らの人生を再現するのは、俳優にとって夢のような仕事だ」とキャスティングを進めていく。主役に抜擢されたポール・ウォルター・ハウザーは「誰もがリチャード・ジュエルを応援したくなる。現実でも映画でも」と、熱いエールを胸に秘めてリチャードを演じきった。そして、リチャードを支えるワトソンには、今、最もオファーが殺到するオスカー俳優、サム・ロックウェルがキャスティングされている。
ジョン・ハムが演じるのは「間違った思い込みをしてしまう人々のひとり」であるFBI捜査官トム・ショウだ。「この題材を選んだ理由や現代社会との関連性など、監督に対して質問が多くあった」と撮影に臨んだ彼は、「20年以上前の事件なのに、現在の社会状況にも通じる。1996年には、ニュースが24時間入ってくる状況はまだ新しく、誰もが特ダネをとるために競争していた。そして今、僕たちはそれがさらに加速し、際限なくなっている時代に生きている。インターネットにつながり、自分が感じたことが一瞬で世界中に伝わり、それに同調する声がすぐに上がり始める。冷静な者が事態を収拾しようとしても難しい」と分析する。この映画が描くテーマは、誰もが「被害者」や「加害者」になりうるSNS社会の落とし穴に見事に重なるのだ。キャシー・ベイツは、監督が「アメリカの悲劇を描くこの映画を、自分でも観たいと言っていた」と証言する。実母のボビ・ジュエルさんは、「長年一人で苦しんできたわ。でも今、クリント・イーストウッド監督が伝えてくれる」と涙を浮かべる。弁護士ワトソン役のサム・ロックウェルも、23年前と「同じようなことが起こり続けている今こそ大切な題材だ」と、一人でも多くの人が観るべき作品だという。
映画監督としても活躍するオリビア・ワイルドが「監督は人を気遣いながら、素晴らしい物語を描く。監督の映画制作を見られて感激した。彼はキャストとスタッフ全員を信じ、優雅で静かな物腰で進めていった。独特のやり方だわ」と、その演出に魅了されたと結んでいる。
ストーリー
爆破事件の容疑者にされた男<リチャード・ジュエル>。その時、彼の味方になったのは、無謀な弁護士だった。今、全国民を相手に反撃が始まる。
1996年、アメリカ・アトランタで起きた爆破事件。数千人の命を救ったのは、勇気ある警備員のリチャード・ジュエルだった。しかし、国家とメディアの陰謀で、彼は容疑者として、顔と実名を世界中に晒されてしまう…。
過熱する報道、FBIの執拗な追求、世論からの誹謗中傷。しかし、たった一人、彼の無実を信じる無謀な弁護士ワトソンがいた。リチャードとワトソンは、巨大な権力に立ち向かうのだが――
作品タイトル:『リチャード・ジュエル』
出演:サム・ロックウェル(「スリービルボード」(18))、キャシー・ベイツ(「ミザリー」(91))、
ポール・ウォルター・ハウザー(「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」(18))、
オリビア・ワイルド(「トロン:レガシー」(10))、ジョン・ハム(ドラマ「MAD MEN マッドメン」(07‐15))
監督/製作:クリント・イーストウッド
脚本:ビリー・レイ「キャプテン・フィリップス」
原作:マリー・ブレナー、バニティ・フェア「American Nightmare:The Ballad of Richard Jewell」
製作:ティム・ムーア、ジェシカ・マイヤー、ケビン・ミッシャー、レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・デイビソン、ジョナ・ヒル
原題:RICHARD JEWELL
US公開:12月13日(金)
上映時間:2時間11分
レイティング:G
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:richard-jewell.jp #リチャードジュエル
コピーライト:(C) 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
『リチャード・ジュエル』 2020年1月17日(Fri) 全国ロードショー
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