「映画で旅するヨーロッパ」をテーマに、日本初公開作品や見逃してしまった近作など、欧州連合(EU)加盟国の映画を一挙に紹介する映画祭「EUフィルムデーズ」。
本年は、新型コロナウィルスの感染拡大の防止と来場者の安全を考慮する観点から、東京、京都、広島での開催が中止となったが、このたび関係各所との慎重かつ度重なる協議の結果、「EUフィルムデーズ2020オンライン」と題したオンライン映画祭を青山シアターにて特別開催することが決定した。
本オンライン映画祭では、EU加盟国より20ヵ国が参加、日本未公開作品(7作品)、過去のEUフィルムデーズで好評を得た選りすぐりの作品など、全21プログラムが配信される。
日本未公開作品には、2018年、本国ラトビア最大の映画祭で最優秀作品賞を受賞し、海外の数々の映画祭で話題となり、ヨーロッパはもちろん南米各国で上映された『ビッレ』がラインナップ。ソ連占領時代に発禁処分を受け、幾度となくノーベル文学賞候補となった作家ベルシェヴィツァの自伝的小説の映画化で、1930年代のソ連とドイツに翻弄されるラトビアで過ごした少女時代を描く。
その他ドイツ作品として、第91回(2019年)アカデミー賞ベスト・ドキュメンタリー賞にノミネートされた『父から息子へ~戦火の国より~』を上映。ドイツ在住シリア人監督が、アルカイダ組織の一員である父親とその息子たちに密着。戦争への眼差しとシリアの民主化を求めて奮闘する若者たちに迫った話題作が、本オンライン映画祭に登場。
また、過去のEUフィルムデーズで上映され好評を呼んだ『リトル・マン』(チェコ)や『アルデンヌ』(ベルギー)や、劇場公開された話題作『パパは奮闘中』(ベルギー)や『バルバラ セーヌの黒いバラ』(フランス)など、この機会だからこそ観ておきたい充実のラインナップが勢ぞろいした。
視聴方法は、青山シアターにて会員登録(無料)後、作品単品での購入視聴のほか、映画祭がセレクトした作品パックなどが用意される。
さらにカンヌ・クラシック2012のクロージングを飾ったハンガリーの『ファイナル・カット』は無料配信が決定。男女の恋や別れという普遍的な物語を、有名な映画作品450本から選ばれたカットの絶妙な編集によって語る、映画愛に溢れる作品だ。
詳細は、青山シアターにて近日公開予定。
EUフィルムデーズ2020の映画でヨーロッパへの旅を、ご自宅で楽しんでいただけると幸いだ。
EUフィルムデーズ2020オンライン 開催概要
◆期間:2020年6月12日(金)~25日(木)
◆配信元:青山シアター https://aoyama-theater.jp/
◆視聴料金:
単品(全作品*ハンガリーを除く) 300円(税込)
お得なプログラムパック(予定) 各500円(税込)
A. ヨーロッパの逞しくしなやかな女性たち(3作品/ギリシャ、スロヴェニア、スペイン)
B. 20世紀に輝く人物ーその真実と嘘(3作品/オーストリア、ラトビア、ポルトガル)
C. 家族―悲喜こもごもの物語(3作品/ベルギー(フランス語)、フィンランド、キプロス)
D. ミステリアスすぎる個性派たち(4作品/スウェーデン、イタリア、ベルギー(オランダ語)、ブルガリア)
E. 覚醒するドキュメンタリー(3作品/オランダ、ドイツ、クロアチア)
F. 期間限定パック(3作品/フランス、ポーランド、チェコ)
*購入・視聴可能期間は、青山シアター「EUフィルムデーズ2020オンライン」サイトにて近日発表致します。
<主催>
駐日欧州連合代表部および在日EU大使館・文化機関[アイルランド大使館 イタリア大使館/イタリア文化会館 オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム東京 オランダ王国大使館 ギリシャ共和国大使館 クロアチア共和国大使館 スウェーデン大使館 スペイン大使館/セルバンテス文化センター東京 スロヴェニア共和国大使館 チェコ共和国大使館/チェコセンター東京ドイツ連邦共和国大使館/ゲーテ・インスティトゥート東京 ハンガリー大使館/ハンガリー文化センター フィンランド大使館 フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本 ブルガリア共和国大使館 ベルギー王国大使館/アーツフランダース・ジャパン/ベルギーフランス語圏国際交流振興庁(WBI) ポーランド広報文化センター/ポーランド共和国大使館 ポルトガル大使館/カモンイス言語・国際協力機構 ラトビア共和国大使館]、EUNIC-Japan(在日EU文化機関)
EUフィルムデーズ2020公式サイト:https://eufilmdays.jp/
ラインナップ一覧
A. ヨーロッパの逞しくしなやかな女性たち(3作品)
▼ギリシャ 日本初公開
『メルテムー夏の嵐』(Meltem) 監督:バジル・ドガニス/2019年
▼スロヴェニア 日本初公開
『ルーザーとしての私の最後の年』(Ne Bom Vec Luzerka/My Last Year as a Loser) 監督:ウルシャ・メナルト/2018年
▼スペイン
『フリア・イスト』(Júlia ist) 監督:エレナ・マルティン/2017年
B. 20世紀に輝く人物ーその真実と嘘(3作品)
▼オーストリア 日本初公開
『ヨハンナ・ドーナル 女性大臣・フェミニスト』(DIE DOHNAL – Frauenministerin/ Feministin/ Visionärin/JOHANNA DOHNAL – Visionary of FeminismDie Dohnal) 監督:ザビーネ・デルフリンガー/2019年
▼ラトビア 日本初公開
『ビッレ』(Bille) 監督:イナーラ・コルマネ/2018年
▼ポルトガル
『ジョゼとピラール』(José e Pilar/José and Pilar) 監督:ミゲル・ゴンサルヴェス・メンデス/2010年
C. 家族―悲喜こもごもの物語(3作品)
▼ベルギー(フランス語圏国際交流振興庁提供)
『パパは奮闘中』(Nos Batailles/Our Struggles) 監督:ギヨーム・セネズ/2018年
▼フィンランド
『頑固じいさんとしあわせな時間』(Iloisia aikoja, Mielensäpahoittaja/Happier Times, Grump)
監督:ティーナ・リュミ/2018年
▼キプロス 日本初公開
『スマグリング・ヘンドリックス』(Smuggling Hendrix) 監督:マリオ・ピペリディス/2018年
D. ミステリアスすぎる個性派たち(4作品)
▼スウェーデン
『ANIARA アニアーラ』(Aniara) 監督:ペラ・コーゲルマン、ヒューゴ・リリャ/2018年
▼イタリア 日本初公開
『小さな灯り』(La Lucina/Distant Light) 監督:ファビオ・バドラート、ジョンニ・コスタンティーノ/2018年
▼ベルギー(アーツフランダース・ジャパン提供) EU Filmdays 2016上映作品
『アルデンヌ』(D’Ardennen/The Ardennes) 監督:ロビン・プロント/2015年
▼ブルガリア EU Filmdays 2018上映作品
『猿』(Маймуна/Monkey) 監督:ディミタル・コツェフ=ショショ/2016年
E. 覚醒するドキュメンタリー(3作品)
▼オランダ 日本初公開
『ケースのためにできること』(Het beste voor Kees/Only the Best for Our Son) 監督:モニーク・ノルテ/2014年
▼ドイツ
『父から息子へ~戦火の国より~』(Of Fathers and Sons) 監督:タラル・デルキ/2017年
▼クロアチア
『ヴァトレニ~クロアチアの炎~』(Vatreni) 監督:エドソン・ラミレス/2018年
F. 期間限定パック(3作品)
▼フランス
『バルバラ セーヌの黒いバラ』(Barbara) 監督:マチュー・アマルリック/2017年
▼ポーランド
『メモリーズ・オブ・サマー』(Wspomnienie lata/Memories of Summer) 監督:アダム・グジンスキ/2016年
▼チェコ EU Filmdays 2017上映作品
『リトル・マン』(Malý Pán/The Little Man) 監督:ラデク・ベラン/2015年
<単品でのみお楽しみいただける作品>
冒険ファンタジーアニメーション
▼アイルランド EU Filmdays 2011上映作品
『ブレンダンとケルズの秘密』(Brendan and the Secret of Kells) 監督:トム・ムーア/2009年
<すべての映画への愛を込めて―無料上映!>
▼ハンガリー EU Filmdays 2014上映作品
『ファイナル・カット』(Final Cut: Hölgyeim és uraim/Final Cut: Ladies and Gentlemen)
監督:パールフィ・ジョルジュ/2012年
『EUフィルムデーズ2020 オンライン』6月12日(金)~25日(木)開催!