【レポート】『MOTHER マザー』完成披露舞台挨拶イベントに長澤まさみら登壇!「久々の公の場で、とても嬉しい」

MOTHER マザー

『日日是好日』の大森立嗣監督が、長澤まさみ阿部サダヲ、新人・奥平大兼を迎え、実話をベースに描く最新作『MOTHER マザー』が7月3日(金)公開となる。

そして6月15日(月)、本作の完成披露舞台挨拶イベントが開催され、大森立嗣監督と社会の闇へ堕ちていく母親・秋子を演じた主演の長澤まさみ、その息子・周平を演じた新人・奥平大兼、そして秋子と内縁の夫になるホスト・遼を演じた阿部サダヲという合計3名のキャストが登壇した。

 

目次

完成披露舞台挨拶イベント 概要

日時:6月15日(月)19:00-19:30
登壇者(※敬称略):長澤まさみ、阿部サダヲ、奥平大兼、大森立嗣監督
会場:スペースFS汐留

コロナ渦以降に公開される本格的な新作映画としては“ほぼ初”となる、監督やキャスト登壇のマスコミ向け完成披露試写会が、専門家の感染管理指導の下、ソーシャルディスタンスを保ちながら実施された。

MOTHER マザー

まずは主演の長澤まさみが「久しぶりの公の場ということで、とても嬉しい気持ちです」と喜びのひと声。続いて初オーディションで周平役を獲得したという期待の新人・まだ現役の高校生でもある奥平大兼は、初めての舞台挨拶の舞台で「すごく緊張するのかなと思っていたら、考えていた以上に緊張しなくて、困っています(笑)」と早速の大物っぷりを発揮。そして本作で初めてのホスト役を演じたにも関わらずすでに“世界一ホストが似合う”と言われてしまっている阿部サダヲは「マスコミの方向けのイベントなので拍手とかないのかな、と思っていたら、思った以上に拍手があって、うれしい(笑)」と明るく場をなごませた。大森立嗣監督は「こんな時期ですが、なんとかこういう場まで辿り着けてうれしいです。公開日は7月3日ですが、無事公開できるようにただ祈るのみですね」と感慨深く語った。

今回のコロナ渦によって、長く休止されていた映画のイベント。映画館も営業再開してきている中で、お気持ちは?と聞かれた阿部は「外に出られる事が嬉しくなってきた時期。人と会うのって本当にいいなあ。ここから(舞台から)見る景色は一生忘れられないほど変わった光景(笑)」と前後・左右座席を開けて座る客席に反応していた。

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続いて長澤は「映画が公開できると聞いて、とても嬉しかったです。『今年は無理かも』と思っていたし、たくさんの人に待ってもらっているのを実感していた作品だったので、映画館も再開していますし、ご自身の体調を気にしながら、できれば映画館にぜひ観に行って欲しいです」と気遣いながらコメントした。

「ステイホーム中は?」という問いに対して、奥平は「趣味の音楽聞いたり、映画を見て演技を勉強したり」と答え、対して阿部は「ぼーっとしてましたね。おいしいラーメンの作り方とか…、でもそれもそんなに続いてないな」と答え「鬼滅の刃も4巻で止まってしまいました。(笑)」と語ると、「続いたものは?」と長澤に鋭いツッコミを入れられ「うーん、煮卵の作り方かな。僕、何でも続かないんですよ。(続いているのは)芝居だけですね。笑」と苦笑い。

長澤は「映画見たり、ドラマ見たり、料理もしましたし、わりとみなさんと変わらないかなとおもいます、あといつもより丁寧に料理をつくってました」と、それぞれのステイホームを披露した。

本作は実際に起こった事件をモチーフにした作品。「ヘビーな作品に、何故出ようと思ったのですか?」というMCからの問いに対し長澤は「本作のタイトルは『MOTHER』ですが、母から受けた影響ってとても大きいなと感じたところがありまして。脚本を読んで親の子供への影響や責任に関して考えさせられ、この役をぜひ演じてみたいと思いました。秋子は、ほんとひどい親なんですけど。」と率直な気持ちを明かし、阿部も「本当に遼、って、嫌な奴だなと。でもだからこそ演じてみたいと思いました。」と長澤と同じ想いだった様子。

さらに阿部は「また秋子を演じるのが、長澤さんと聞いて。この作品の長澤さんのラストシーンの顔がとても印象に残っていて、こんな顔ができる女優さんはいないと思います」と絶賛。長澤も「阿部さんといつか共演してみたいと思っていたので、夢が叶いました。阿部さんはなんでもできるスーパーマンだと思っている」と答えると、2011年から放映されていたドラマ「マルモのおきて」を見ていて、そこではじめて覚えた俳優の名前が阿部だという奥平は、すかさず「いいお父さんさんってイメージで、スーパーマンではないかな?」と反論し、盛り上げた。

MOTHER マザー

初オーディションでしたが、どうでしたか?という問いに対して奥平はシリアスなシーンなのに「裏で、阿部さんが自分のことを笑わせてくるんです」と暴露。「俺じゃないとおもうよ!俺がそういう人、嫌いだから!笑」と自身の潔白を証明する一幕も。また、長澤に初めてあった時の印象は「すごく顔がちいさくて、びっくりするぐらい可愛いので、すごく緊張しちゃって。」「でも、2回目から緊張しないようにすごく頑張りました!」と明かし「2回目?早いなあ笑」とからかわれる一面も。

それぞれの役について阿部は「秋子もひどいけど、遼が一番悪いと思う」「やっぱり周平をいつか助けたいな、ってお客さんに思ってもらえればいいなと」と言い、長澤は「きっと秋子と遼は、どこかで補いあって、惹かれあっていたんだろうなと。まわりの家族がいることでやっと立てていた、弱い人と片付けちゃいけないんだろうけど、愛情は少なからず持っている人だったと思う」と述べた。

最後に、長澤は「みなさんの久しぶりの映画館での映画鑑賞が『MOTHER』になるといいなと思っています。わたしも映画館に足を運びたいなと思っています。皆さん、無理なく映画館で新しい映画をみて、気分を変えて欲しいです。きっと見た後、何かを感じとってもらえるようなメッセージのある作品になっていると思います」とコメント。

また、奥平が「大変な状況ではありますが、ぜひ映画館でみてもらって、もしかしたら身近にこういう環境の人がいるのではないかと、少しでも気にしてもらえたらなと、思っています。」、阿部が「コロナ渦の今はステイホームするだけで簡単に人を救えると言われていますが、この映画をみて、ちょっとした事で人は救えるんじゃないかと思いました。たとえば、ちょっと声をかけるだけで、この少年も救えたのかも…と。そういうこともこの映画で伝えられるのではと思います」と語った。

そして、大森監督は「俳優たちのすばらしい演技をみてほしい。そして深く心に残る映画ですので、自分の判断で無理せずに、映画館に足を運んでほしいとおもいます。」と力強く呼びかけた。

MOTHER マザー

長澤まさみ×阿部サダヲ×《新人》奥平大兼×大森立嗣監督
母と息子。ひとつの殺害事件。実話をベースに描く感動の衝撃作――。

17歳の少年が祖父母を殺害した。実際に起きたこの痛ましい事件に着想を得て、既成の価値観では測れない親子のあり方を問いかける感動の衝撃作『MOTHER マザー』。社会との関わりを閉ざされ、築かれていく母と息子の歪んだ絆が、ひとつの殺害事件を引き起こす真相を描く。

母親役に長澤まさみ、息子役に新人・奥平大兼、内縁の夫役に阿部サダヲを迎え、昨年国内の映画賞レースを賑わせた『新聞記者』(19)『宮本から君へ』(19)の映画会社スターサンズと、『日日是好日』(18)の大森立嗣監督がタッグを組み、新たな物語を送り出す。

男たちとゆきずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきた秋子。シングルマザーの彼女は、息子の周平に奇妙な執着を見せ、忠実であることを強いる。そんな母からの歪んだ愛の形しか知らず、翻弄されながらも応えようとする周平。彼の小さな世界には、こんな母親しか頼るものはなかった。やがて身内からも絶縁され、次第に社会から孤立していく中で、母と息子の間に生まれた“絆”。それは17歳に成長した周平をひとつの殺害事件へ向かわせる……。何が周平を追い込んだのか?彼が罪を犯してまで守ろうとしたものとは――?事件の真相に迫るとき、少年の“告白”に涙する。

作品タイトル:『MOTHER マザー』
出演:長澤まさみ、阿部サダヲ、奥平大兼、夏帆、皆川猿時、仲野太賀、木野花
監督:大森立嗣
脚本:大森立嗣/港岳彦
音楽:岩代太郎
企画・製作・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
2020年/日本/126分/5.1ch/アメリカン・ビスタ/カラー/デジタル/PG12
配給:スターサンズ/KADOKAWA

公式サイト:mother2020.jp
公式Twitter:@starsands_movie
公式Facebook:@eiga.mother #映画マザー
コピーライト:(C)2020「MOTHER」製作委員会

7月3日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

 

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