『ウルフウォーカー』色彩豊かな美しい森、その対比として森を焼き尽くす人や街を描いた新場面写真解禁!著名人コメントも

ウルフウォーカー

製作した長編すべてがアカデミー賞にノミネートされるなど、新作を公開するたびに観客を夢中にさせ、虜にしてきたアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」。これまでもアイルランドの歴史や神話を題材に、創造性あふれる作品世界を色彩豊かな2Dアニメーションで作り上げており、この度『ブレンダンとケルズの秘密』(09)、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(14)に続くケルト三部作の完結編ともいうべき『ウルフウォーカー』が10月30日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA他にて全国公開となる。

早くもアカデミー長編アニメ映画賞最有力候補とも目されている本作より、この度、新たに場面写真が解禁された。さらに、細田守監督ら著名人より絶賛コメントも到着した。

中世からアイルランド・キルケニーで密かに伝えられてきた伝説で、眠ると魂が抜け出しオオカミになる“ウルフウォーカー”。ハンターを父に持つ少女ロビンは、人間とオオカミがひとつの体に共存し、魔法の力で傷を癒すヒーラーでもある“ウルフウォーカー”のメーヴと友だちになる。彼女とロビンが森で交わした約束は、図らずも父を窮地に陥れるものだった。だが少女は、勇気を持って信じる道を進もうとする。

この度解禁となった新場面写真は、色彩豊かな森などが描かれている一方で、その森を焼き尽くそうとする護国卿やその兵士たち、森の中で炎に囲まれるオオカミの姿が見て取れる。

ウルフウォーカー

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ウルフウォーカー

ウルフウォーカー

本作では、街と森は対立する関係にあるので、相反するスタイルを採用。街は正方形や長方形、直線や角張ったもので描かれ堅苦しくて重くのしかかるような雰囲気。逆に森は曲線や手描きの線で描き水彩画風で自由で有機的で美しい描写となっている。

アイルランドでは1786年を最後にオオカミは絶滅してしまっている。共同監督のトム・ムーアも「現在の危機の大部分は私たちグローバル社会が動物に対して行ってきた、無計画かつ好ましくない態度が生んだものだ」と話す。森を守ろうとするオオカミたちと、森を焼き尽くそうとする人間たちとの闘いも大きな見どころとなるが、監督も「最大のチャレンジは、これがアクション映画だということです」と語っている。

そして、本作をひと足先に鑑賞した細田守監督ら著名人からの絶賛コメントは以下の通り。

 

目次

コメント一覧

美しい映画でありながら、力強い映画であることに感銘を受けました。
冒頭1カット目から当たり前のカットが1つもない。
1カット、1カットが驚きの連続で、本当に素晴らしい作品でした。
細田守(アニメーション映画監督)

 

成熟し、完成度の高い形式美、その造形の妙味は、視覚の快楽を与えてくれる。
近代ヨーロッパの「理性」の光で照らされた社会、その反動としてのケルト文化の原始的な自然崇拝の精神が、自在な造形や変形が可能な「アニメーション」がもつ可塑の力とリンクし、甘美な中世の変身譚へと誘う。
少女のイニシエーションの構造を持つ古典的な物語だが、それに呼応する父親の変化が現代的で優しい。
山村浩二(アニメーション作家・絵本作家)

 

オオカミと人との関係性を、分断から共存へと変えていくやわらかな視点。
できるなら、ぼくもウルフウォーカーになって、自然の一部としての存在の喜びを感じ、
アイルランドのあの美しい森のなかで遊んでみたいです。
指出一正(「ソトコト」編集長)

 

トム・ムーア監督、ロス・スチュアート監督の美しい色彩と造形の世界に、今作はさらに躍動の光が加わった。

狼と人間。自然と人間。
いつも愚かで臆病な人間社会を浮き彫りにさせながら、美しい魂を魅せてくれる。母性に強く響く。

怯えて目を背けて壁を作るより
真っ直ぐに見つめて飛び込むことで
真実の愛を見つける。人と自然は分かり合えるのかもしれない。

『ブレンダンとケルズの秘密』『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』に続き
ケルトの伝説から着想を得た『ウルフウォーカー』は、私たちに生きるために必要な大きな愛を伝えてくれた。

この三部作の中で、もっとも愛の深い作品である。
森本千絵(goen°)

 

嗚呼、なんて「描く喜び」に溢れたアニメーションなのだろう。
そして、観る者に惜しみなく親愛を注ぐ映画なのだろう!
自然界を描く鉛筆タッチの重ねが表す動きの柔らかさ(『101匹わんちゃん』でディズニーが目指したマシントレスの開発を彷彿とさせる)と、城下街の木版画調で硬く冷たい世界の対比、
極端にデフォルメされた画面構成、魂の動きの可視化 etc…
本作の為の表現開発は、彼等の母国アイルランドに色濃く残るケルト文化を反映しつつ、
全てがちゃんと物語の言語として機能している。
ロス・スチュアートを共同監督に迎える事でその表現力はより昇華し
「ブレンダンとケルズの秘密」を思わせる神秘性が全編に満ちていることも嬉しい。
一方、カートゥーン・サルーンがただのロマンチストでない事は
「ブレッドウィナー」に至る作品系譜を見れば明らかで、
テーマソングのスキャットに狼の遠吠えを感じながらこの美しい物語に身を浸していると、
奥底から沁みてくる「警鐘」に気づく。
生き生きと走りまわる狼達はすでに絶滅しているのだ。
それを単なる感傷・批判に終わらせず観客を置き去りにせずに描ききった本作は
アニメーションの魅力に満ちている!
伊藤有壱(アニメーションディレクター)

 

この作品は全ての「命」を肯定する物語。
そして、2人の少女の友情を賭けた壮大なアクションムービーです。
絵画の世界に迷い込んだかのような色彩豊かな森を背景に、
光や雨の表現をケルト音楽がより一層美しく魅せてくれます。
勇敢な少女達の姿に、今私たちが、未来のために戦うべき相手を問われた気がします。
蟹江杏(画家)


4度のアカデミー賞ノミネートに輝く“ポスト・ジブリ”「カートゥーン・サルーン」最新作。
眠ると魂が抜け出しオオカミになる“ウルフウォーカー”。
中世からアイルランドで密かに伝えられてきた伝説。

生命への限りなくやさしいまなざしで描かれる、息をのむほどの美しい世界と不思議な物語。
スタジオ史上最多のキャラクターが登場し、オオカミの群れとの迫力ある闘いのシーンなどエンターテインメント性の高いファンタジー作品に仕上がった。

監督は、アカデミー賞に2度ノミネートされたトム・ムーア(『ブレンダンとケルズの秘密』、『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』)と『ブレンダンとケルズの秘密』のアート・ディレクター、ロス・スチュワート

声優は、ロビン役に『アガサ・クリスティー ねじれた家』(17)のオナー・ニーフシー、父親ビル役を「ゲーム・オブ・スローンズ」のショーン・ビーンが務める。
音楽は前2作同様ケルト音楽のバンドであるKiLA(キーラ)と新たに『アナと雪の女王2』(19)で知られるノルウェーの新世代歌姫オーロラが参加。透明感あふれる澄んだ歌声が、現実から遠く離れた世界へと観客を導く。

ストーリー
中世アイルランドの町キルケニー。イングランドからオオカミ退治のためにやって来たハンターを父に持つ少女ロビンが、森の中で友だちになったのは“ウルフウォーカー”のメーヴだった。人間とオオカミがひとつの体に共存し、魔法の力で傷を癒すヒーラーでもある彼女とロビンが交わした約束は、図らずも父を窮地に陥れるものだった。だが、少女は勇気を持って信じる道を進もうとする。

作品タイトル:『ウルフウォーカー』
声の出演:オナー・ニーフシー/エヴァ・ウィッテカー/ショーン・ビーン
監督:トム・ムーア/ロス・スチュアート
音楽:ブリュノ・クレ/KiLa/オーロラ
2020年/アイルランド・ルクセンブルク/英語/103分/ヴィスタ/カラー/ドルビー・デジタル/日本語字幕:稲田嵯裕里/原題:WolfWalkers
後援:駐日アイルランド大使館
配給:チャイルド・フィルム

公式サイト:child-film.com/wolfwalkers
コピーライト:(C) WolfWalkers 2020

10/30(金)より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー

 

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