日本人初快挙!齊藤工監督「FOODLORE: Life in a Box」がAsian Academy Creative Awards 2020最優秀監督賞受賞

俳優・フィルムメーカー・白黒写真家などマルチに活躍する斎藤工が、“齊藤工”名義で映画制作をスタートして10年の節目を迎えた2020年。

そして去る12月4日、シンガポールで開催されたアジア太平洋地域16カ国の中から優れた映像コンテンツを選出する国際賞「アジアン・アカデミー・クリエイティブ・アワード(Asian Academy Creative Award/AAA’s)」にて、齊藤工監督作、HBOアジア制作「FOODLORE: Life in a Box」が最優秀監督賞を受賞した。最優秀監督賞受賞は日本人としては初の快挙となる。

AAA’sはアジアとオセアニアで制作された映像コンテンツを世界に発信すべく、各国代表を選出した上で頂点を決定する国際賞レース。第3回目となる本年度は、最優秀ドラマシリーズ賞を流行語大賞ノミネートでも話題になった『愛の不時着』、最優秀アニメシリーズ賞を『泣きたい私は猫をかぶる』(スタジオコロリド/Netflix)などが受賞、授賞式はオンラインで開催された。
なお昨年のAAA’sでは、齊藤工監督の「FOLKLORE:TATAMI」が主演男優賞(北村一輝)・主演女優賞(神野三鈴)・撮影賞(早坂伸))を受賞している。

【Asian Academy Creative Awards 2020】
https://www.asianacademycreativeawards.com

「FOODLORE」シリーズは、シンガポールの巨匠エリック・クーが製作総指揮を務め、アジア8ヵ国より、料理をテーマに魂を味と香りで表現する8エピソードからなるアンソロジー。齊藤が日本代表として監督した『Life in a Box』は、世界共通語の「BENTO(=弁当)」にまつわる物語で、それぞれが悩みを抱る3組が同じ一つの「BENTO」を通じて懐かしさと思い出、愛に包まれた旅の中で、希望の光を見出す姿を描いている。

なお、全編高崎ロケの本作は子育て中のスタッフが多く、高崎フィルム・コミッションと共に現場付近に託児所を設けて撮影。以降、齊藤組では2021年公開作品『ゾッキ』でも蒲郡市とそのシステムを導入した。

本年は、ほかにも企画・原案・脚本・撮影・写真・声・総監督作品『COMPLY+-ANCE』がロサンゼルス日本映画祭2020(JFFLA)にて最優秀監督賞・ニューウェーブ作品賞のW受賞、そして短編映画『バランサー』(2014年)がオレゴン短編映画祭2020にて、最優秀国際映画賞を受賞。この相次ぐ受賞を受け、齊藤監督からはあらためて受賞コメントが到着している。

 

目次

齊藤工監督 コメント

2017年にシンガポールでエリック・クーに公開前の『blank13』を観て貰った事から
HBOアジア「FOLKLORE」シリーズの日本代表の監督に推薦して頂き、
その時に監督した『TATAMI』を含む「FOLKLORE」シリーズが世界的に好評を得て
「FODLORE」シリーズに繋がり、『Life in a Box』は生まれました。

物語は、私が西日本豪雨の2018年に広島で出逢ったボランティアに対して配られた
塩むすびの塩加減に感動し涙した、実際の出来事が起源になっています。
そんな奇跡的な出逢いの連鎖がこの受賞の裏側にはあります。

主演の安田顕さんや安藤裕子さん、撮影の早坂伸さんや脚本の金沢知樹さん、
編集の小川弾さんや録音整音の桐山弘之さんをはじめ、多くの方々が樹形図の様に
私のクリエイションには存在して下さり、
そのアベンジャーズの様な誇らしい樹形図そのものが海を超え評価されたのだと思っています。

同時に“斎藤工”なんて知らない方々に作品がどう映るか、
作品至上主義でモノ作りをして来たつもりなので
これからもその想いで映画に臨めよと叱咤激励を頂いた様にも思いました。

『Life in a Box』がこれを機に国内でもお目見えする機会が増える事を願いながら
またアベンジャーズの面々とより一層精進してモノ作りをして行きたいと思います。

p.s.自粛中に夢中になった「愛の不時着」と並んでの受賞には震えました


齊藤 工 Takumi Saitoh
1981年8月22日、東京生まれ。俳優業の傍らで映像製作にも積極的に携わり、齊藤工名義での初長編監督作『Blank13』(2018年)が国内外の映画祭で8冠受賞。HBO asia制作FOLKLORE『TATAMI』(18年)に続き、FOODLORE「Life in a Box」(20年)で日本代表監督として参加。企画・製作・主演を務めた『MANRIKI』(19年)、企画・脚本・監督等の『COMPLY+-ANCE』が公開再開。共同監督作品『ゾッキ』が21年公開予定。

また移動映画館「cinéma bird」を主宰するほか、リモート映画プロジェクト「TOKYO TELEWORK FILM」や俳優主導のミニシアター支援活動「Mini Theater Park」を始動するなどマルチに活動している。白黒写真家として、パリのルーブル美術館での学展に参加し銅賞を受賞。舞台「ドブ恋」(19年/演出:金沢知樹)に脚本を提供など多岐にわたる創作活動を続ける。2018年、第47回日本映画ペンクラブ賞特別激励賞受賞。

俳優としては『孤独な19時』(監督:園子温)、『8日で死んだ怪獣の12日間の物語』(監督:岩井俊二)、『糸』(監督:瀬々敬久)、『ビューティフルドリーマー』(本広克行監督)に出演。主演作『シン・ウルトラマン』(企画・脚本:庵野秀明、監督:樋口真嗣)、『騙し絵の牙』(監督:吉田大八)、『愛のまなざしを』(監督:万田珠実)が21年公開予定。

A Takumi Saitoh Film:http://www.b-b-h.jp/film
Takumi Saitoh Instagram:http://Instagram.com/takumisaitoh_official

 

FILMOGRAPHY(2020年12月8日時点)

※監督作品(タイトル下線)

『サクライロ』(短編作品/2012年)
監督:斎藤工
脚本:鈴木謙一
出演:斎藤工、奥田恵梨華、水橋研二
★第24回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014 ゆうばりチョイス:ショートフィルムセレクション特別上映

『半分ノ世界』(短編作品/2012年)
監督:齊藤工(斎藤工)
脚本:金沢知樹
出演:田辺桃子、井浦新、星ようこ
★2015年セルビア日本公館映画祭「アイデンティティ賞」受賞
★国際エミー賞デジタル部門「デジタル・プログラム・フィクション」ノミネート

『バランサー』(短編作品/2014年)
監督:齊藤工
出演:古張裕起(あばれる君)、斉藤工、江上敬子(ニッチェ)、近藤くみこ(ニッチェ)、常田功(バッドナイス常田)、古家祥吾(曇天三男坊)、浦浜アリサ
★第7回オレゴン短編映画祭 夏開催2020 コメディ・ダークコメディ・モキュメンタリー部門 最優秀国際映画賞受賞
★第7回したまちコメディ映画祭 in 台頭 招待作品
★2019年 富士湖畔の映画祭 上映作品

『スーパーベジタブルブギ』(アニメーション/2015年-2019年)
企画・制作・声の出演
声の出演:江上敬子 近藤くみ子(ニッチェ) 曇天三男坊 斎藤工 他
★ゆうばり国際ファンタスティッ︎映画祭2016 出品

大橋トリオ アルバム「Cherry Pie」「PARODY」「サリー」ミュージックビデオ(2015年)
監督:齊藤工 ※小川弾と共同監督
出演:大橋トリオ、村上淳、村上虹郎、渋川清彦、渡辺真起子

『All for Cinema』(2016年)
制作・出演:齊藤工
出演:安藤政信、板谷由夏 他
★2015年札幌国際映画祭出品

「Backstage ~齊藤工の心を揺さぶった みたことのない2つの舞台裏~』(ドキュメンタリー/2016年)
第一弾『剛力彩芽 乗馬との出会い篇』 第二弾『ホースマンたちの夜明け篇』
監督:齊藤工
出演:剛力彩芽

「Embellir」~TAE ASHIDA 25th ANNIVERSARY~ファッションド︎ュメンタリー (2016年)
監督・脚本:齊藤工 ※小川弾と共同監督

「映画の妖精 フィルとムー」(クレイアニメ/2017年)
監督・脚本・編集:秦俊子
声の出演:斎藤工、板谷由夏
企画・ストーリー原案・脚本・キャラクターの命名:齊藤工
★2018年度グッドデザイン賞 受賞

『blank 13』(長編作品/2018年)
http://www.blank13.com
監督:齊藤工
出演:高橋一生、松岡茉優、斎藤工、神野三鈴、佐藤二朗、リリー・フランキー
原作:はしもとこうじ
音楽:金子ノブアキ
全8冠受賞
★第20回上海国際映画祭 最優秀監督賞受賞(アジア新人部門)
★第15回ウラジオストク国際映画祭 最優秀男優賞トリプル受賞 [高橋一生/斎藤工/リリー・フランキー]
★第3回シドニー・インディ映画祭 最優秀脚本賞受賞 (西条みつとし)[4部門ノミネート]
★第27回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2017 ゆうばりファンタランド大賞<作品賞>受賞
★トロント日本映画祭2018 観客 受賞
★第38回ハワイ国際映画祭 ハレクラニ・マーベリック賞受賞[齊藤工]
※同賞は、主演作『フェアウェル』が公開中の女優&ラッパー オークワフィナと同時受賞、別部門ではウォン・カーウァイ監督、是枝裕和監督の受賞も話題に。

「追憶のかたつむり」NHK連続ドラマ小説「半分、青い。」劇中作品(2018年)
監督・脚本:齊藤工

「COLORFUL」フェラガモ・ジャパン× VOGUE JAPAN(2018年)
監督:齊藤工
出演:古舘寛治 新井貴子 他

HBO asia『FOLKLORE:TATAMI』(2019年)
https://www.star-ch.jp/drama/folklore/
監督:齊藤工
出演:北村一輝、神野三鈴 ほか
★2019 Asian Academy Creative Awards 3冠受賞(主演男優賞:北村一輝/主演女優賞:神野三鈴/撮影賞:早坂伸)

『MANRIKI』(2019年)
http://crush-them-manriki.com
企画・プロデュース・主演:齊藤工
企画・原案・脚本:永野
企画・脚本・監督:清水康彦
音楽:金子ノブアキ
★第23回プチョン国際ファンタスティック映画祭 EFFF Asian Award 受賞
★第9回パリ国際ファンタスティック映画祭 スペシャルメンション賞 受賞

『COMPLY+-ANCE』(2020年)
https://complyance.tokyo
企画・原案・脚本・撮影・写真・声・監督:齊藤工
監督:飯塚貴士、岩切一空、齊藤工、Chim↑Pom
音楽:狐火、GARI
出演:秋山ゆずき、平子祐希(アルコ&ピース)、斎藤工、大水洋介(ラバーガール)、古家祥吾(元曇天三男坊 現TCクラクション)ほか
★第15回ロサンゼルス日本映画祭 2冠受賞(ニューウェーブ賞/最優秀監督賞)
★第23回上海国際映画祭 インターナショナル・パノラマ部門正式招待

HBO asia 「FOODLORE: Life in a Box」(2020年)
https://www.star-ch.jp/drama/foodlore/
監督:齊藤工
製作総指揮:エリック・クー
出演:安田顕、安藤裕子、ザ・グレート・カブキ、松原千恵子 ほか
★第1回愛媛国際映画祭 特別上映
★ Content Asia 2020 [最優秀アジアドラマ賞] 受賞 (シンガポール)
★なら国際映画祭2020 特別上映
★2020 Asian Academy Creative Awards 最優秀監督賞 受賞

『ゾッキ』(2021年公開予定)
監督:齊藤工、竹中直人、山田孝之
原作:大橋裕之
★ 第33回東京国際映画祭 TOKYO プレミア2020 正式出品
★ 第40回台北金馬国際映画祭 TOKYO ワールドプレミア 正式出品

TOKYO TELEWORK FILM #4『C●RONAPLY+-ANCE』(2020年)
http://teleworkfilm.tokyo
監督:齊藤工
プロデュース・編集:清水康彦
脚本:はしもとこうじ
出演:秋山ゆずき、平子祐希(アルコ&ピース)、斎藤工、大水洋介(ラバーガール)、古家祥吾(元曇天三男坊 現TCクラクション)
企画・プロデュース(TTF#1-#6):斎藤工

『ATEOTD』(2020年)
https://ateotd.tokyo
原案・脚本・監督・一部撮影:斎藤工
音楽・絵:安藤裕子
出演:門脇麦、宮沢氷魚

一青窈「かたつむり」ミュージックビデオ(2020年)
https://www.youtube.com/watch?v=rYbVSDoKEco
監督:齊藤 工  作詞:一青 窈 作曲:松任谷由実 出演:康本雅子

 
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