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【レポート】『花束みたいな恋をした』菅田将暉、大ヒットに感謝!Awesome City Club「勿忘」生歌唱に会場も興奮

花束みたいな恋をした

「東京ラブストーリー」(91)、「Mother」(10)、「最高の離婚」(13)、「Woman」(13)、「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(16)、「カルテット」(17)、「anone」(18)など、多くの連続ドラマを手掛けてきた脚本家・坂元裕二が、2020年の東京を舞台に、今を生きるすべての人へ贈るため書き下ろした最新作『花束みたいな恋をした』。

公開後、“はな恋現象”と呼ばれヒットを記録している本作は、坂元が初めて映画オリジナルのラブストーリーを手掛けた作品。ダブル主役を務めるのは菅田将暉有村架純。監督は『罪の声』の土井裕泰で、『いま、会いにゆきます』(04)、『ハナミズキ』(10)、『映画 ビリギャル』(15)など多くの大ヒット映画を手がけてきた坂元裕二とのタッグは、ドラマ「カルテット」以来、映画では初。さらに、第45回香港国際映画祭「Fantastic Beats」部門への正式招待も決定している。

この度緊急開催されたイベントには、山音麦役の菅田将暉土井裕泰監督、更に本作へ出演し、インスパイアソングも手掛けたAwesome City Clubが登壇した。

目次

『花束みたいな恋をした』大ヒット御礼 トークイベント

日程:3月10日(水)
登壇者(敬称略):菅田将暉、土井裕泰監督、Awesome City Club(Atagi、PORIN、モリシー)
場所:TOHOシネマズ 六本木 スクリーン7

コロナ禍での大ヒットに、感謝を伝えるべく登壇した菅田と土井監督。
菅田は集まったファンに向けて「あまりに大ヒットしていて、本当にこんなことになるとは思っていませんでしたし、ありがたい現象だなと思います。周りの反響もすごくて、色々な人から連絡をいただきますし、現場でも観たよという声を貰います。皆、めっちゃ語ってくれるんですけど、この映画ならではの現象なのかなと思います。ちょうどOKAMOTO’Sのレイジ君が今日観てくれたみたいなんですが、『最後のファミレスのシーンで、麦くんと同じタイミングで同じ熱量、同じ量の涙が出た』と言っていました(笑)」と周りでも大ヒットの影響を感じる喜びを語った。

続けて、「男女で感想を分けるのは違うなと思っていたんですが、女性と男性の意見が結構違っていたのも面白かったです。女性の意見は表情もにこやかで、あんな恋愛分かるよね、したいよねって生き生きと喋っているのに、男性は昔付き合っていた女性のことを思い出しながら、しみじみと懐かしんでいることが多いんです(笑)」と男女による感想の違いを興味深く明かした。

土井監督も「平日にもかかわらず、劇場に駆けつけてくださった全国316館のお客様、ありがとうございます。公開されて6週経った今もこういう場でご挨拶させていただけるのはなかなか無いことなので、僕自身も幸せですし、幸せな映画だと思います。観た人の数だけ感想が生まれて、皆がどこかで語り合っていたり、SNSに感想を投稿したり、どんどん現象が広がっていって今時だなと思います。」と観客にも感謝を述べつつ今の心境を答え、会場は大きな拍手で包まれた。

そして今回、SNSで募集されていた2人への質問が、箱の中から1枚ずつ引き当てられることに。
まず菅田が引いたのは「麦くんと絹ちゃんは2025年、どう過ごしていると思いますか?」という質問。菅田は「どうなっているんでしょうね?よりを戻すことはないと思うなあ…会社に勤めつつ、昔よりは減ったけど今もカルチャーに触れているか。地元で花火師になっているか。もしくは絹ちゃんと一緒にいるのか、の三択ですかね。」との想像を膨らませた。

土井監督は以前から未来の2人について考えていたようで、「30代を迎えた麦くんと絹ちゃんがどうなっているのか観てみたいです、って坂元さんに話をしたら、『30代は辛いことしかないから、作っても楽しい映画にはならないんじゃない?(笑)』って言われました(笑)麦くんはもしかすると会社を辞めて、もう少し絵を活かせる仕事に転職しているかもしれないですよね。」と麦の明るい未来を思い描いていた。

続いて土井監督が引き当てたのは「坂元さんが想定していたターゲットの10代や20代以外にも、幅広い年代にこの映画が刺さった一番のポイントはどこだと思いますか?」という質問。

監督は「先ほど菅田くんも話していましたが、一番始めの試写会で泣いていたのはほぼ30代以上の男性だったんです。上手くいかない恋愛や仕事の悩みなど、そういう人生を一通り歩んできた方がこの映画を観ると、麦と絹の状況と完全に同じではないけれどこの空気、瞬間を知っているというシーンが所々にあるんじゃないかなと思います。」と本作が共感を呼んでいる所以を分析した。

菅田の周りにも共感している人が多いといい、「『麦に感情移入しすぎたり、過去に同じような経験をしたな、というのが積み重なりすぎて、自分の中で有村架純と付き合っていた過去がだんだん出来上がる』というジョークを色々な人から何回も聞きました(笑)」と、麦と自分を重ねている男性が多い模様。

最後に菅田が引いたのは、20歳大学生からの「私は中学の同級生だった彼と付き合って1年半が経ちますが、遠距離恋愛なので月に2回会えたら良い方です。社会人と学生の恋愛は難しいとよく言いますが、どうすれば今後も仲良く続けられると思いますか?」という真面目な恋愛相談。

これには菅田も頭を悩ませ、「なるべく会う回数を増やせたらいいですけど、難しいですよね。電話にしろ、会うにしろ、なるべくコミュニケーションをとる。毎日ではなくていいけど、顔を見たり、声を聞いたり、お互いが生きている証が交差する時間が増えたらいいなと思います。物理的に会わなくなると好き嫌いじゃなくて、気持ちが薄れていく可能性もあるので…。今ここでどうにかできる悩みじゃないので、2人を呼んで2時間くらい話しましょう!」と親身にアドバイスした。

花束みたいな恋をした

さらに、イベントにはスペシャルゲストとしてAwesome City Clubが登壇。インスパイアソング「勿忘」が映画とともに注目を集めている彼らだが、Atagiは「本編に楽曲を使っていただいたり、ボーカルのPORINが出演したというご縁があって、試写会に参加させていただいたんですが、映画を観てものすごく感銘を受けました。涙が溢れたし、割り切れない感情が自分の中で渦を巻いて、この感情をどうにか曲に出来ないかなと。もし良ければ作品をテーマに曲を書かせていただけませんか?というご相談からこの曲が生まれました。」と楽曲誕生の経緯を明かした。

そして特別に、Awesome City Clubが「勿忘」のアコースティックバージョンを生披露。一夜限りのミニライブが実現した。アコースティックの優しくしっとりとしたメロディながらも力強く歌い上げた「勿忘」には、思わず涙してしまう観客の姿も。その素晴らしい演奏には菅田も「最高!!久々にライブを観れて感動しました!」とコロナ禍での貴重な生歌に胸を打たれた様子。土井監督も「ありがとうございました、アコギバージョンもすごくいいですね!」と感激を伝えた。

Atagiは「とにかく慣れない雰囲気の中での演奏だったのですが、いざ歌い始めると曲と作品の世界に入り込むことができたのでいい経験でした。楽しかったです。」とライブを振り返り、PORINも「すごく緊張しましたが、一番この曲を届けたかった皆様の前で歌を披露できたことがとても嬉しかったです。」と直接歌を届けられる喜びを噛み締めた。

最後に会場に集まったファンと、全国でイベント中継を視聴したファンに向けて菅田が「映画と音楽が一緒に広まっていく形は理想的だし、坂元さんのオリジナル脚本の作品ということも個人的に理想や夢がいっぱい詰まった映画でした。大ヒットは皆様のおかげです。本当にありがとうございました!」と、土井監督が「今日映画を観るのが2回目、3回目の方もいると思いますが、色々な感想を広めていただきたいです。そしてこの映画について色々なコミュニケーションをとっていただければ嬉しいです。ありがとうございました!」とメッセージを贈り、イベントは終了した。

ストーリー
猛スピードで加速する恋の忘れられない〈最高の5年間〉を描く、不滅のラブストーリー誕生!
東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った
大学生の山音麦(やまねむぎ)(菅田将暉)と八谷絹(はちやきぬ)(有村架純)。
好きな音楽や映画が嘘みたいに一緒で、あっという間に恋に落ちた麦と絹は、
大学を卒業してフリーターをしながら同棲を始める。
拾った猫に二人で名前をつけて、渋谷パルコが閉店してもスマスマが最終回を迎えても、
日々の現状維持を目標に二人は就職活動を続けるが──。

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