佐藤泰志原作、斎藤久志監督の映画『草の響き』（今秋公開）の主演に東出昌大が決定し、あわせてコメントが到着した。
夭折の小説家、佐藤泰志作品の映画化は、函館の映画館シネマアイリス代表・菅原和博によるプロデュースのもと、2010年の『海炭市叙景』（熊切和嘉監督）よりスタート。以降『そこのみにて光輝く』（呉美保監督）、『オーバー・フェンス』（山下敦弘監督）、『きみの鳥はうたえる』（三宅唱監督）と、常に高評価を与える作品を産み出してきた。
本作『草の響き』は、1982年に発表された佐藤泰志の本格的な文壇デビュー作。2020年が佐藤泰志の没後30年にあたることから、その記念作品として製作。昨年の11月よりクランクインし、この程、作品が完成した。
監督は、『フレンチドレッシング』『なにもこわいことはない』『空の瞳とカタツムリ』の斎藤久志。主演を務めるのは近年、『スパイの妻〈劇場版〉』『BLUE/ブルー』等で印象的な役柄をこなす東出昌大。『寝ても覚めても』以来、3年ぶりの主演作となる。
東出が演じる役柄は、精神に失調をきたし、ふるさとである函館に妻と戻った男・工藤和雄。働くことが出来ない彼は、精神科に通いながら、晴れの日も雨の日も精神の治療のために函館の街を走り続ける。そんな彼が、路上で出会った若者と心を通わすようになっていくことで何かが変わり始める…。
今回、東出を主演に抜擢した経緯としてプロデューサーの菅原は「若かりし頃の佐藤泰志の分身のような男が、函館の街を一人黙々と走る。そのイメージを考えた時に、東出昌大さん以外に思いつかなかった」と語る。函館に広がる風景を舞台に、この風変りでストイックな役どころをどのように東出が演じるのか、期待が高まる。
東出昌大 コメント
心を病んだ男がそれでも毎日走る理由は、きっと「良くなりたい」からだと思います。そして「良い」とは何なのか。羽毛のように柔らかい函館の西陽を受けながら、皆で作った映画です。楽しみに待っていてください。
作品タイトル：『草の響き』
製作：函館シネマアイリス
配給：コピアポア・フィルム、函館シネマアイリス
コピーライト：(c) HAKODATE CINEMA IRIS
2021年秋、全国ロードショー！