クエストラブ初監督作『サマー・オブ・ソウル』公開決定!50年間封印されていたブラック・ミュージックの祭典が復活

サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)

今年1月に開催されたサンダンス映画祭のオープニング作品として上映され、熱狂的な賛辞とともにドキュメンタリー部門審査員大賞と観客賞をW受賞した映画『SUMMER OF SOUL (OR, WHEN THE REVOLUTION COULD NOT BE TELEVISED)』。
このたび、邦題『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』として2021年に劇場公開されることが決定した

ウッドストックと同じ1969年の夏、160キロ離れた場所で、もう一つの歴史的な音楽フェスティバルが開催されていた。スティーヴィー・ワンダーや、B.B.キングら、ブラック・ミュージックのスターが集結し、30万人以上が参加したこの夏のフェスの名は、“ハーレム・カルチュラル・フェスティバル”。その映像は、なぜか誰の目にも留まることなく、その後約50年も地下室に埋もれたままになっていた。

この作品で、映画監督として輝かしいデビューを飾ったのはアミール・“クエストラブ”・トンプソン。4度のグラミー賞受賞者であり、220万人のインスタフォロワーを持つ、ジェイ・Zのプロデューサー。本年度アカデミー賞長編アニメ映画賞、作曲賞を受賞した『ソウルフル・ワールド』では声優としても出演している。

彼は、1969年当時、まさに頂点を極めようとしていた、黒人の歴史、カルチャー、ファッション、音楽の大々的な発表の場となったこの革命的なフェスティバルの全貌を、重要な記録映像、当時のインタビュー、そして約50年の時を経てこの映像に初めて触れる当時の参加者たちの証言を織り込みながら、パワフルなドキュメンタリー映画として完成させた。“ブラック・ライヴズ・マター”が叫ばれ、アフリカン・アメリカンの歴史と文化に注目が集まる今、埋もれた50年の意味とともに明らかにしていく。

出演アーティストは、スティーヴィー・ワンダー、グラディス・ナイト、デヴィッド・ラフィン(ex ザ・テンプテーションズ)といった当時のヒットチャートを席巻中のモータウン勢から、B.B.キング、ハーヴィー・マン、マックス・ローチなどのブルース、ジャズ勢、さらにマへリア・ジャクソン、ザ・ステイプル・シンガーズ、ザ・エドウィン・ホーキンス・シンガーズといったゴスペルの最高峰から、さらにポップ、ラテン、アフリカまでを俯瞰した、まさにブラック・ミュージックを包括したスターが勢揃いしている。

才気に満ち溢れた若きスティーヴィー・ワンダー、フェスの1年前に非業の死を遂げたキング牧師に捧げる、ゴスペルの女王マヘリア・ジャクソンとメイヴィス・ステイプルズの、会場を異次元に導く歴史的熱唱、ウッドストックでもベスト・アクトの一つと称された当時人気絶頂のスライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーンの圧巻のパフォーマンス、そして後世に語り継がれ、聴くものの人生を変えたニーナ・シモンのメッセージ…この約50年間、ほぼ完全に未公開だったことが信じられない映像の数々。すべてのシーンが音楽の頂点を極めた貴重なものとなっている。

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