【重要】アネモ会員システム全面リニューアルのお知らせ

大阪の公立中学校に実在した、教師たちと生徒の実話を描く映画『かば』7月24日(土)より公開決定!―コメント有

大阪の公立中学校に実在した教師たちと生徒の実話を描いた映画『かば』が7月24日(土)より、東京新宿 K’s cinemaにて公開、ほか順次全国公開されることが決定した

1985年、バブル景気を迎えようとする日本に、世の中の矛盾が集まったかのような地域があった。
大阪西成区。出自、偏見、校内暴力、すさんだ家庭……過酷な環境のなかでよりよい明日を夢見て、悩み、苦しみ、しかしたくましく自分たちの生き方を模索するたくさんの子どもたちがそこにはいた。

本作は、彼らと向き合い、正面からぶつかった実在の教師、蒲益男(かば・ますお)氏の生き方を描いた物語だ。

プロデューサー・監督・脚本の三役を務めるのは、ロックバンド・騒音寺のPVを手がけるなど映像ディレクターとして活躍後、『秋桜残香』(2005)『傘の下』(2012)を監督した川本貴弘。
2010年に58歳で亡くなった蒲氏のことを知るや2014年から2年半にわたり取材。教師と生徒が何度もぶつかっては理解し合った姿を知るにつれ、現代を生きる人たちへの道しるべになるものが作れると確信。
2017年にパイロット版をつくり映画製作への理解を訴え続けた結果、2万人を超える人々から完成を望む声が寄せられた。企画から7年、ついに映画は完成、劇場公開が実現した。

教師と生徒である前に人と人として向き合い、互いに尊敬と信頼と理解を持つことの大切さ。ソーシャルディスタンスが叫ばれる未曽有の混乱の今、真の人間同士のつながりを描く。

蒲氏を演じるのは、自身も大阪出身である山中アラタ。ヒロインの新米教員・加藤先生を映画初主演となる折目真穂。もうひとりのヒロイン・由貴にNMB48を卒業後、女優として再始動する近藤里奈が映画初出演。
同僚教師役には木村知貴、牛丸亮、高見こころ、石川雄也ら実力派が脇を固める。さらには関西の演劇界から皷美佳、浅雛拓、山本香織らが加わり、映画にリアリティを与えている。

目次

コメント

近藤里奈(由貴役)さん
かばでは同い年の女の子の役を演じさせて頂いたので自分が由貴だったらどう言う気持ちになってどんな表現をするか考えながら演じさせて頂きました
見て絶対後悔しない作品になってます。

阪本順治監督
思春期の頃、この映画に登場するこどもたちと同じ境遇の級友たちがいた。
あるとき、私の言動がもとで、級友たちに弾劾され、私はレイシストなんだと気づかされた。この作品を観たときに、その記憶が蘇り、背筋がぞっとした。いまも残る風景。こどもたちは、こどもたちだけで、気づいていく。周りのおとなたちは、こどもたちが気づいたことにすら気づかない。が、この“かば”せんせいたちは、そんなこどもたちの気づきの場に立ち会いたい、かかわりたいと想う。そして、いつのまにか、こどもたちに心動かされる。テーマはそこへと収斂していき、おとなたちの願望でこどもたちをえがく一方的な教育映画とは一線を画す。『かば』は、社会的でありながら、笑えて、涙して、捻れや断絶に打ち克っていくその道行きが絶妙で、とても映像的で、美しい。みんな、観ないと!

原一男監督
腐敗してクソまみれの世の中で押し潰されそうになりながらも奮闘して生きている、実在のかば先生たちや中学生たちに対して、作り手の優しく、かつ慈愛に満ちた眼差しに触れて、私は幾度も涙を流してしまった。孫のような世代の作り手に対して失望感を抱いていた私だったが、この作品を観てもう一度、彼らに希望を託してみようと思い直すことができた。この優しさこそが、狂ったニッポンを立て直す必須の条件だからだ。

瀬々敬久監督
笑った。そしてパワフル。全員が主役の映画だ。西成区と大正区、木津川を挟んで在日や沖縄の人が多い土地。丹念に描かれた風景と生活が全員を主役に押し上げる。かといって常に中心にいるわけでもない。他者を前にして脇にも回る。現実がそうなのだ。主役中心の世界なんてない。この映画のように、人は人を支えて生きている。

井筒和幸監督
初めて大阪を、大人やこどもを丸裸にした映画か。

目次