「月の満ち欠け」で第157回直木賞を受賞した作家・佐藤正午のベストセラー小説を映画化した『鳩の撃退法』(8月27日(金)公開)の完成披露イベントが行われ、主演の藤原竜也、土屋太鳳、風間俊介、西野七瀬、そしてメガホンを取ったタカハタ秀太監督が登壇した。
映画『鳩の撃退法』完成披露イベント
■日程:7月12日(月)
■登壇者:藤原竜也、土屋太鳳、風間俊介、西野七瀬、タカハタ秀太監督
■場所:丸の内ピカデリー
藤原竜也演じる天才小説家・津田伸一が仕掛ける小説と現実、そして過去と現在が交錯しながら謎が謎を呼ぶ物語となっており、津田が執筆している新作小説の内容が果たして《小説(ウソ)なのか、それとも現実(ホント)なのか》を観客が劇中の登場人物と同じ目線に立って追体験することで、津田が仕掛けた真相の見えない謎に挑める大きな見どころとなっている本作。
天才作家・津田伸一を演じた主演の藤原竜也は「この作品は1年前くらいに撮影しました。そして、ようやく公開できることを嬉しく思います。内容に関しては僕らも現場で『難しいな』と言いながら苦労しながらも楽しく撮影しました。皆さんも楽しんでいってください」と挨拶。
津田の担当編集・鳥飼なほみ役の土屋太鳳は「女優としても映画ファンとしてもここまで謎が多い作品は層々ないです!今は難しい状況ではありますが、心の中は自由なので謎にまみれて作品を深堀して楽しんでください!」と話し、家族と共に姿を消したバーのマスター・幸地秀吉役の風間俊介は、「完成した映画を観てもらえるのが幸せです。観終わった後に『私はこう思った!僕はこう思う!』と考察が生まれる映画です。皆さんの頭の中で考えていって進化していく作品となっていますので、楽しんでください!」と本作の見どころをアピール。
そして、津田と秀吉が出会ったコーヒーショップの店員・沼本役の西野七瀬は「私は台本を読んでもすっきり理解出来ず、試写を観た時に『なるほど!』と思いました。皆さんはその感覚を最初から体験出来るのが羨ましいです!」とコメント。
タカハタ監督は「本作は昨年の3月に富山で撮影をしました。延期や中断をせざる負えない現場もある中で、スタッフやキャスト、現地の方々が助けてくださって感謝しています」と感謝を述べた。
そして、全編富山県での撮影が行われた本作について風間は「何が現実なのか?何が虚構なのか?見ていただいた方に答えがあるようなものなので、現場でこれは本当に現実なのか、津田が書いた物語の中なのか?というふわふわした中で撮影をするという初めての経験をしました。(藤原さんとは)初共演で、今回お芝居が出来るのが楽しみで、竜也君の役がまくしたてるように喋っていて、僕はマイペースに淡々と喋るという交じり合わない二人がシンパシーを感じながら違うぺースで話し続ける今までにないようなお芝居の感覚を楽しみました」と藤原との初共演を楽しんだ様子。
土屋は「私は本当に竜也さんの芝居を見て育ってきました。本作ではバー・オリビアという所で竜也さんとの掛け合いのシーンが多くて、台詞のスピード感が私自身が竜也さんの目の前にいてドキドキしましたし、この舞台にいるような感覚になるというのも見どころのひとつと思っております」と藤原との共演に感動のコメント。
西野も「私も緊張していました。タカハタ監督が『沼本と津田の距離感を近くするためにハグしたりお姫様抱っこしてみたら?』と仰られて、その演出のおかげで距離は縮まりましたかね(笑)」と裏話を披露し、対して藤原も「タカハタ監督はテストをやらずにぶっつけ本番でカメラを回すんですよ。そうしたシーンも実は多くて、良い緊張感の中で芝居をやらせて頂きました。皆さん(芝居が)上手いので、良い環境の中で僕は遊ばせてもらいましたね」とタカハタ監督流の撮影を振り返った。
すると藤原は続けて「もっと富山にいたかったよね!」と切り出し、風間も「パート2,3撮りたいよね!」と続けると、土屋が「でも竜也さんの戦いは新幹線ですよね!」と話題を変えると、藤原は「東京に帰るための戦いもありましたね(笑)」と答え、タカハタ監督が「現場はそのために戦いましたよ!(笑)」とタカハタ組の息の合った掛け合いも披露され会場からは笑いが起こった。
そして本作は実写化不可能と言われた原作を実写化するにあたって工夫した点をタカハタ監督は「原作は本当に読み物として面白くて、ずっと読んでいたいと思うような作品。長編で細かい枝葉に別れていって複雑になっていきます。そうゆうことも含めて難解な原作を如何にエンターテインメントに昇華するかというのを脚本段階から色々話し合いましたね。エンターテインメントにするということは難解な物を分かりやすくしてカドを取るということではないと思っていたので、複雑な部分を活かしながら、お客さんを最後まで気持ち良く騙し切るためにはどうしたら良いかを念頭に置いて作業しましたね」と謎解きエンター<転>メントと称される本作の製作裏話を明かした。
そして、劇中では【謎の偽札】、【一家失踪事件】、【裏社会の男】といった一つ一つの謎が絡み合い物語が展開されることにちなんだ《謎を感じた奇妙な体験》を聞かれた藤原は「これは正に今日風間君から聞いたんですけど…」と話し風間を見ると(風間は)「共演は初めてですけど、過去に(藤原さんが)映画を撮っていた時に自分の友人も出ていたんです。そして電話をしている時に友達から「今、藤原竜也君が『電話代わってって』言うから代わるねと言われて電話口で『どうも藤原竜也です』と言われたので、自分も自己紹介すると(藤原さんが)『風間俊介君か』って返してきて、あれは何だったんですか?(笑)」と聞くと藤原は「(風間君とは)初対面で初共演だと思っていたけど、それは(風間君と)話したかったんだと思うよ(笑)。自己紹介だけしてね、謎だったね」という謎だらけなエピソードを披露し笑いを誘った。
最後に藤原は「本日はありがとうございます。この作品が一人でも多くの方に観て頂けたら思っております。ここにいる全員もっと努力をして良い作品を皆さんに届けられたらと思います。ありがとうございました」と本作の公開を心待ちにしているファンに向けてメッセージを贈りイベントは幕を閉じた。
ストーリー
かつては直木賞も受賞した天才作家の津田伸一(藤原竜也)。津田はとあるバーで担当編集者の鳥飼なほみ(土屋太鳳)に、書き途中の新作小説を読ませていた。富山の小さな街で経験した“ある出来事”を元に書かれた津田の新作に心を躍らせる鳥飼だったが、話を聞けば聞くほど、どうにも小説の中だけの話とは思えない。神隠しにあったとされる家族、津田の元に舞い込んだ大量のニセ札、囲いを出た鳩の行方、津田の命を狙う裏社会のドン、そして多くの人の運命を狂わせたあの雪の一夜の邂逅…。彼の話は嘘?本当?鳥飼は津田の話を頼りに小説が本当にフィクションなのか【検証】を始めるが、そこには【驚愕の真実】が待ち受けていた―。
作品タイトル:『鳩の撃退法』
出演:藤原竜也
土屋太鳳 / 風間俊介 西野七瀬
佐津川愛美 桜井ユキ 柿澤勇人 駿河太郎 浜野謙太
岩松了 / 村上淳 坂井真紀 濱田岳 ミッキー・カーチス / リリー・フランキー
豊川悦司
原作:佐藤正午「鳩の撃退法」(小学館刊)
監督:タカハタ秀太
脚本:藤井清美 タカハタ秀太
音楽:堀込高樹(KIRINJI)
主題歌:「爆ぜる心臓」KIRINJI feat. Awich (ユニバーサル ミュージック)
製作幹事:松竹 電通
制作プロダクション:AOI Pro.
制作協力:松竹撮影所 松竹映像センター
上映時間:119分
配給:松竹
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/hatogeki-eiga
公式Twitter:@hatogeki_eiga
公式Instagram:@hatogeki_eiga
コピーライト:(c)2021「鳩の撃退法」製作委員会 (c)佐藤正午/小学館
2021年8月27日(金)全国ロードショー
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