香港代表として第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた『少年の君』（本日7月16日(金)より公開中）より、特別メイキング映像が解禁された。
壮絶ないじめ、苛烈な受験戦争、ストリートチルドレンなど過酷な社会問題を描いたサスペンスでもありながら、主人公2人が魅せるピュアな魂の交錯が激しく胸を打つ本作。中国国内では諸般の事情により殆ど宣伝が行われないまま公開されたにもかかわらず、250億円近い興行収入を叩き出す大ヒット、青春映画ジャンルとしてみれば歴代1位の記録を樹立した。
また、香港アカデミー賞ともいわれる香港電影金像奨では作品賞・監督賞・主演女優賞を含む8冠を達成したほか、これまで実に57の映画賞を獲得。遂には第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされるなど称賛を浴びている。
本作の監督を務めたのは、『インファナル・アフェア』シリーズへの出演で知られる俳優・監督のエリック・ツァンの息子で、デビュー作から高い評価を獲得してきた俊英デレク・ツァン。中国で「13億人の妹」の愛称で親しまれる人気女優チョウ・ドンユイと、国民的アイドルにして本作で演技派俳優としての地位を確立したイー・ヤンチェンシーを主演に迎え、スリリングかつ繊細な美しき傑作を作り上げ、遂に監督作として初めて日本で全国劇場公開が決定した。
この度解禁されたのは、主演のチョウ・ドンユイやイー・ヤンチェンシー、デレク・ツァン監督らが本作に込めたメッセージを真摯な言葉で紡ぐメイキング映像。
本作で丸坊主姿になるなど、過酷な家庭環境と熾烈な受験戦争の中でいじめにあう優等生チェン・ニェンを演じるチョウ・ドンユイは、「臆病さも夢も言い訳にしてはならない」と彼女が劇中で示す強い信念に言及する。不良少年シャオベイを演じたイー・ヤンチェンシーは「この作品は現代の社会問題を描いた映画だと思う」と本作を公開した意義を噛み締めつつ、「社会の現状を見てもらえるように」と願いを込める。いじめっ子のウェイ・ライを演じ注目を集めた新星チョウ・イエも彼女がいじめっ子になってしまった家庭的な原因や社会的な背景について解説し、複雑な要素が幾重にも絡む現実社会の現状を訴えた。
プロデューサーのジョジョ・ホイは「使命感で『少年の君』を作ったの。物語に込められたメッセージを伝えたいから」と熱く語り、チョウ・ドンユイも「考えるきっかけを与える作品にしたい」と続ける。デレク・ツァン監督は「“君は世界を守れ、俺は君を守る。必ず後ろにいる”というセリフのように」と劇中の主役2人のやり取りを例に出し、「僕はこの映画で希望を与えたい」と締めくくった。
『少年の君』本日7月16日(金)より新宿武蔵野館、Bunkamura ル・シネマほか全国劇場にて公開中。
