正義と裏切りが錯綜する刑事たちの壮絶な生き様…『ビースト』緊迫感漲る予告編&場面写真解禁!白石和彌監督のコメントも

ビースト

イ・ソンミンとユ・ジェミョンが競演する韓国映画『ビースト』(10月15日()公開)の予告編と場面写真が解禁され、白石和彌監督のコメントも到着した。

かつては互いを認め合い、正反対の性格ながらも相棒同士だった二人の刑事。事件解決のためなら手段を選ばないハンスと、冷静沈着なミンテは、警察組織の中で昇進をかけた熾烈な争いを繰り広げながら、韓国中を震撼させた連続猟奇殺人犯を追っていた。だが、二人の執念と野心が激突した時、彼らの“正義”は思いもよらない破滅への引き金となって、自分たちの運命さえも標的にしてしまう…。

このたび解禁となった予告編は、犯人逮捕のためなら手段を選ばないハンス(イ・ソンミン)が、どれだけ犯人逮捕を重ねてもこの世から犯罪は消えないという絶望感を抱えるシーンから始まる。続いて描写されるのは、干潟で切断された左手を見つけるミンテ(ユ・ジェミョン)。この猟奇的な犯行の操作に行き詰ったミンテは、かつての相棒だったハンスへ協力を仰ぐがあっさり断られてしまう。一方、ハンスは情報屋のチュンベ(チョン・ヘジン)から、彼女の犯罪を見逃すことを条件に、猟奇殺人事件の犯人を教えると持ち掛けられる。結果的にチュンベの共犯になってしまったハンス。彼の捜査方法に危険を感じたミンテは忠告するが、ハンスは歯牙にもかけない。やがて事件の闇の深さに気付いた二人は、捜査を進めるにつれ抜けられない泥沼へとハマっていく…。

犯人逮捕のために己の信じる正義を貫いてきた二人だが、その正義は彼らを思いもよらぬ方向へ誘っていく。様々な選択肢があった中、運命の歯車はどこで狂ってしまったのだろうか。そして二人が最後に辿り着いた極地とは。この続きは是非本編で確かめたい。

あわせて本編より追加解禁された場面写真には、車中でチュンベに銃口を向けられているハンスの様子や、犯人と思しき大男と対峙する刑事たちの緊迫感溢れる様子が切り取られている。

なお、『孤狼の血 LEVEL2』(公開中)、『孤狼の血』(18)、『日本で一番悪い奴ら』(16)などで極限の人間心理を描き出してきた白石和彌監督より到着したコメントは以下の通り。

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白石和彌監督コメント全文

正義が歪み、運命も歪み、見ている観客の倫理も歪む。腹の底に溜まる粘りのある感情の出口はなかなか見つからない。それでも、どうしようもなくこの映画に惹かれてしまうのは、ノワール映画として最高だからだ。韓国ノワールはまだまだ突き進む。

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ストーリー
仁川(インチョン)で猟奇殺人事件が発生した。かつて相棒同士だった、捜査1班を率いるハンスと2班を率いるミンテは、昇進をかけて捜査に臨む。早々にハンスが容疑者を逮捕したが、冤罪を確信したミンテが独断で釈放したことで捜査は混迷を極め、また二人の溝は深まっていくのだった。その頃、情報屋のチュンべに呼び出されたハンスは、猟奇殺人事件の情報を提供する交換条件として、殺人の共犯になるように要求されていた。突然、ハンスの拳銃を奪い、待ち伏せていた男を射殺したチュンベ。予測不能の殺人事件に巻き込まれたハンスは、チュンベの隠蔽工作に加担することを余儀なくされる。
チュンべからの情報でハンスが容疑者のアジトを突き止め、事件は解決へ向かうかに見えた。だが、チュンベと海に沈めたはずの車が引き揚げられ、凶器に使われた拳銃の銃弾が発見されてしまう。焦燥を募らせていくハンスの姿をミンテは怪しみ、疑惑の目を向け始める──。

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