様々な“家族のかたち”を描き続けてきた是枝裕和監督が「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る渾身作『万引き家族』が6月8日(金)より全国公開される。
そして先日、第71回カンヌ国際映画祭(5月8日(火)~5月19日(土)開催)【コンペティション部門】へ正式出品することが決定。
是枝監督作品としては『海街diary』以来3年ぶり5回目のコンペティション部門出品になる本作は、世界中から集まった選りすぐりの作品とともに、その賞の行方にも大きな注目が集っている。この度、カンヌ出品決定後、最新映像が解禁された。
スーパーで、ハンドサインを出しあい、カバンにお菓子を忍ばせ、車からバッグを盗み去る父子に、「都会の片隅で暮らす、5人の家族、彼らの家業は犯罪でしたー」とナレーションが重なる。そして、寒空の下で震える少女を見かねて連れ帰ってきてしまう―「誘拐だよ、あれ」とさらなる犯罪を匂わせつつも、家族として育てることに。「選ばれたのかな、あたしたち」と話しながら、家族全員で海ではしゃぐ幸せな時間が流れる。しかし、少女行方不明のニュースが流れると事態は一転、取り調べと思われるシーンでは、「他に教えられることがなんにもないんです」と呆然と話すリリー・フランキー、涙ながらに「拾ったんです。捨てた人は、他にいるんじゃないですか?」と話す安藤サクラの表情が、更なる家族の秘密と、衝撃の展開を予感させる。
東京の下町で質素に暮らす、一見ありふれた家族。しかし、彼らは生計を立てるため、家族ぐるみで軽犯罪を重ねていたのだったー。犯罪でしかつながれなかった家族の “許されない絆”が、ある事件をきっかけに衝撃の展開を迎える。人と人との関係が希薄な今の時代に、真の “つながり”とは何かを問う、心揺さぶる衝撃の感動作。
息子と協力して万引きを重ねる父・治をリリー・フランキー、その妻・信代を安藤サクラ、彼女の妹・亜紀を松岡茉優、家族の“定収入”として年金を当てにされる祖母・初枝を樹木希林が演じ、さらに、池松壮亮、高良健吾、池脇千鶴、柄本明、緒形直人、森口瑤子ら実力派俳優たちが集結。そしてオーディションで抜擢された城桧吏(じょう・かいり)と佐々木みゆの2人の子どもたちが瑞々しい表情を見せている。なお、劇伴音楽は細野晴臣。
(※注※ 予告映像のラストの楽曲は細野さん楽曲ではありません。)
ストーリー
高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝の年金だ。足りない生活費は、万引きで稼いでいた。社会という海の底を這うような家族だが、なぜかいつも笑いが絶えず、互いに口は悪いが仲よく暮らしていた。
冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく──。
作品タイトル:『万引き家族』
出演:リリー・フランキー 安藤サクラ
松岡茉優 池松壮亮 城桧吏 佐々木みゆ
緒形直人 森口瑤子 山田裕貴 片山萌美 / 柄本明
高良健吾 池脇千鶴 / 樹木希林
原案・監督・脚本・編集:是枝裕和
音楽:細野晴臣(ビクターエンタテインメント)
配給:ギャガ
公式サイト:gaga.ne.jp/manbiki-kazoku
コピーライト:(C)2018『万引き家族』 製作委員会
6月8日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開