映画『ラジオ・コバニ』ラベー・ドスキー監督インタビュー動画解禁「少年が死体のそばを通り過ぎる、それがシリアの日常」

ラジオ・コバニ

「イスラム国」(IS)との戦闘で瓦礫と化したシリアの街コバニで復興の希望となるラジオ局をはじめた女子大学生のドキュメンタリー映画『ラジオ・コバニ』が5月12日(土)より、アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほかにて全国順次公開される。
4/14(土)から公開中のシリアを舞台としたドキュメンタリー『ラッカは静かに虐殺されている』『カーキ色の記憶』は映画館アップリンク渋谷では、満席がでるほど連日多くの人が詰めかけ、シリアにいまだかつてない関心が寄せられている。 この度、映画『ラジオ・コバニ』公開に先立ちクルド人映画監督のラベー・ドスキー氏インタビュー動画が解禁された。

2014年9月からISの占領下になったコバニの街は、クルド人民防衛隊(YPG)と連合国の空爆支援によって2015年に解放された。自身もクルド人の監督は、戦死したクルド人兵士の姉に本作を捧げている。

ISとの戦闘真っ只中の2014年から2016年の三年間を捉えた本作で監督は、激しい銃撃戦や、街のいたるところに散乱する死体、IS兵士への尋問など、心身ともに過酷な撮影を敢行。
そんな現実を目の当たりにながら監督は、本インタビューで「少年が死体のそばを通り過ぎる、それがシリアの日常。死体を映さないことは真実から離れることになる。映画作家としてコバニの人々に向き合わなければと思った」と語っている。

ラベー・ドスキー監督

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1975年生まれ。イラク北部のクルディスタン自治区ドホーク県出身。1998年よりオランダ在住。オランダ映画アカデミーで映画作りを学ぶ。卒業制作として撮った2013年の『The Call』では、戦争と移住が父と息子の関係に与えた影響について描き、国際映画祭でいくつかの賞を受賞した。短編映画『スナイパー・オブ・コバニ』(2015年)は世界的にブレイク、2016年の札幌短編国際映画祭の最優秀賞ドキュメンタリー賞をはじめ数々の賞を受賞した。

ストーリー
ISとの戦闘で瓦礫と化したシリア北部の街・コバニで
手作りのラジオ局をはじめる大学生のディロバン。

ラジオから聞こえる彼女の「おはよう」が、今日も街に復興の息吹を届ける―。

トルコとの国境に近いシリア北部のクルド人街コバニは、2014年9月から過激派組織「イスラム国」(IS)の占領下となるも、クルド人民防衛隊(YPG)による激しい迎撃と連合軍の空爆支援により、2015年1月に解放された。人々はコバニに戻って来たが、数カ月にわたる戦闘で街の大半が瓦礫と化してしまった。
そんな中、20歳の大学生ディロバンは、友人とラジオ局を立ち上げ、ラジオ番組「おはよう コバニ」の放送をはじめる。生き残った人々や、戦士、詩人などの声を届ける彼女の番組は、街を再建して未来を築こうとする人々に希望と連帯感をもたらす。

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2016年 アムステルダム国際 ドキュメンタリー映画祭(IDFA)
オランダ・ドキュメンタリー部門 サウンド&ヴィジョン賞受賞

2017年 マドリード・ドキュメンタリー映画祭 観客賞受賞
2017年 イスマイリア国際ドキュメンタリー映画祭 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
2017年 ティラナ国際映画祭 ドキュメンタリー部門 最優秀長編ヨーロッパ作品賞受賞
2017年 イスタンブール・ドキュメンタリー・デイズ 国際批評家連盟賞受賞
2017年 ドホーク国際映画祭 クルド・ドキュメンタリー部門 最優秀作品賞受賞
2017年 ベルゲン国際映画祭 チェックポインツ・コンペティション部門 最優秀作品賞受賞
2017年 オランダ映画祭 長編ドキュメンタリー部門ノミネート
2017年 フロントドック国際ドキュメンタリー映画祭 観客賞受賞
2017年 カメライメージ映画祭 ドキュメンタリー部門 最優秀作品賞受賞

作品タイトル:『ラジオ・コバニ』

出演:ディロバン・キコ
監督・脚本:ラベー・ドスキー
撮影監督:ニーナ・ボドゥー  第2カメラ:レベー・ドスキー 音声:タコ・ドライフォウト 編集:クサンダー・ネイストン 音楽:ユホ・ヌルメラ サウンドデザイン:タコ・ドライフォウト 製作:ジョス・デ・パター
字幕翻訳:額賀深雪 字幕監修:ワッカス・チョーラク
(2016年/オランダ/69分/クルド語/2.39:1/カラー/ステレオ/DCP)
配給:アップリンク

公式サイト:http://www.uplink.co.jp/kobani/

5月12日(土)よりアップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国順次公開

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