『ONODA 一万夜を越えて』(10月8日(金)公開)の特別上映会が、小野田寛郎さんの故郷である和歌山県・海南市で実施され、遠藤雄弥が小野田寛郎さんの本家筋にあたる宇賀部神社に報告参拝、その後は上映会後の鏡開きとトークイベントに参加した。
1974年3月、終戦後約30年の時を経て帰還し「最後の日本兵」と呼ばれ、社会現象になった旧陸軍少尉・小野田寛郎(おのだ ひろお)の潜伏期間の史実を元に着想、映画化。フランス映画界の新鋭アルチュール・アラリが監督を務め、フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本の国際共同製作映画でありながら、ほぼ全編が日本語のセリフで紡がれる。第74回カンヌ国際映画祭2021では、「ある視点」部門オープニング作品に選ばれ、現地で約15分ものスタンディング・オベーションを受けた。
『ONODA 一万夜を越えて』ふるさと試写会
主催:海南青年団体連絡会議
■開催日時:9月19日(日)上映14:00~ 鏡開き&トークイベント17:00~
■開催場所:海南nobinos(和歌山県海南市)ノビノスホール
■来場ゲスト:遠藤雄弥(主演)、小野田典生(宇賀部神社・宮司)※敬称略
遠藤雄弥は和歌山県・海南市に入って真っ先に、小野田寛郎さんの本家筋にあたる小野田典生宮司のいる宇賀部神社に駆けつけた。そこは、小野田寛郎さんがフィリピン・ルバング島より帰還した後、自身の実家に戻る際に参拝した神社として当時一躍有名になり、小野田さんが故郷に戻った時には神社近くの田畑がメディアの中継ヘリコプターなどの停車場になるなど、海南市の中でも最も注目された場所として知られている。
現在は、小野田寛郎座右の銘でもある「不撓不屈(ふとうふくつ:強い意志を持って、どんな苦労な困難に出会っても、決して心がくじけないこと。)」が記された記念碑が建立されていたり、小野田さんがお母様から出兵時に預かり、潜伏期間にもずっと胸ポケットにしまっていた<千人針>の展示やブラジルでの遺品などが展示されている。
遠藤雄弥は小野田宮司と共に小野田寛郎さんのことを回顧し、本作の応援に改めて感謝を述べた。遠藤は「本当は、映画の撮影前に伺いたかった場所であり、こうやってお話を聞くと、小野田寛郎さんを実際のニュースで見たことがなかった私にとって『本当に小野田さんは存在していたんだ』と改めて実感することができました」と語った。
上映会後のトークイベントでは、遠藤雄弥と小野田典生宮司が改めて登壇、作品の大ヒットを願って鏡開きが行われた。ここでは、海南青年団体連絡会議の有志がボランティアで企画上映まで全ての運営し、小野田寛郎さんが生前自分の講演会や子供達に説き続けた「生きることの意味」について再考できる機会を作るために、今回の上映会に至った。
壇上で、小野田宮司が「小野田寛郎が生前に言っていたこと、それは『戦争はどんなことがあっても始めてはいけない。一度始めてしまえば、必ず犠牲者は出る。』ということ、思い返したい」と述べ、遠藤も「カンボジアのジャングルで過酷な撮影の日々だったが、小野田さんの経験に比べたらとんでもない。撮影現場でも仲間がいたからこの素晴らしい映画ができました」と報告した。
ストーリー
終戦間近の1944年、秘密戦の特殊訓練を受けていた小野田寛郎(遠藤雄弥/津田寛治)は、フィリピン・ルバング島にて援軍部隊が到着するまでゲリラ戦を指揮するよう、命令を受ける。「君たちには、死ぬ権利はない」と出発前、上官の谷口(イッセー尾形)から言い渡された小野田を待っていたのは約30年間の過酷なジャングルでの壮絶な日々だった。
第74回カンヌ国際映画祭2021 「ある視点」部門 オープニング作品
作品タイトル:『ONODA 一万夜を越えて』
出演:遠藤雄弥 津田寛治
仲野太賀 松浦祐也 千葉哲也 カトウシンスケ 井之脇海
足立智充 吉岡睦雄 伊島空 森岡龍 諏訪敦彦
嶋田久作 イッセー尾形
監督:アルチュール・アラリ
脚本:アルチュール・アラリ、ヴァンサン・ポワミロ
プロデューサー:ニコラ・アントメ
撮影監督:トム・アラリ
編集:ローラン・セネシャル
美術:ブリジット・ブラサール
衣装:カトリーヌ・マルシャン、パトリシア・サイーヴ
サウンド:イヴァン・デュマ,アンドレアス・イルドブラント,アレク・“ビュニク”・グース
制作:bathysphere productions
2021映画『ONODA』フィルム・パートナーズ:CHIPANGU、朝日新聞社、ロウタス
174分/フランス、日本、ドイツ、ベルギー、イタリア/2021/1.85/5.1
配給:エレファントハウス
公式サイト:https://onoda-movie.com
公式Twitter:@OfficialOnoda
公式Facebook:https://www.facebook.com/Onoda-108867798063624
コピーライト:(c)bathysphere ‐ To Be Continued ‐ Ascent film ‐ Chipangu ‐ Frakas
Productions ‐ Pandora Film Produktion ‐ Arte France Cinéma
10月8日(金)全国公開
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