ユ・アイン×ユ・ジェミョン『声もなく』ポン・ジュノ監督、宇垣美里、水道橋博士ら絶賛コメント&監督メッセージ動画到着

アジア・フィルム・アワードで2冠(主演男優賞・新人監督賞)に輝くなど、アジアの各映画賞を席巻中の『声もなく』が2022年1月21日(金)より、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次公開される。

このたび、各界の著名人から絶賛コメントと、ホン・ウィジョン監督よりメッセージ動画が到着した

貧しさゆえ犯罪組織からの下請け仕事で生計を立てる口のきけない青年テインと相棒のチャンボクは、身代金目的で誘拐された11歳の少女チョヒを預かる羽目になり、期せずして誘拐犯罪に巻き込まれていく。犯人と人質という関係でありながら、社会に居場所を持たない彼らはいつしか疑似家族のようになっていくが、彼らの“誘拐”は予測不可能な事態へと向かっていくーー。本作は、「期せずして誘拐犯になってしまった男」と「女児であるがゆえに親に身代金を払ってもらえない少女」、出会うはずのなかった者たちの巡り合わせを切なく描き、韓国社会で生きる声なき人間たちの孤独感を浮き彫りにした珠玉のサスペンスだ。

コメント一覧<順不同・敬称略>

善悪の境界がそもそも存在しないかのように、
『声もなく』は我々の道徳感を麻痺させる。

延々と続く奇妙なユーモアにクスクスと笑っているうち、
じわじわと忍び寄る悲しみと恐怖に、観客は驚がくする。
我々の人生は、実際にこういうものではないかと…
改めて振り返るのである。

韓国のスーパースター、ユ・アインの驚きの変身と、
共演者たちのすばらしいアンサンブルが
ホン・ウィジョンという新鋭監督の演出によって
絶妙な調和を織りなす。
まれに見る力作だ。
ポン・ジュノ(映画監督)

スリラー×コメディ。
『レオン』×『ソナチネ』
数々の名作の掛け合わせを想起させる、
この映画の味わいには声もなく、
「大傑作!!」と心で叫びたい。
― 水道橋博士(芸人)

15㎏増量、つまりは本気を出したスター俳優と自由な感性の新人監督の融合。
こういう組み合わせは普通ありえない。
だから観たこともないような異様で新しい映画が生まれる。
― 石井裕也(映画監督)

口きけぬ男と誘拐された少女の束の間の家族ごっこ
それはあまりにも幸せそうに鮮やかで
シニカルな視線の分だけ輝きを増して
現実との落差が切なく苦しい
貧しさに寄り添うのは犯罪だけなのか
声は届かぬものなのか
― 宇垣美里(フリーアナウンサー)

ここ近年、独走の感がある韓国映画だが、また大きく引き離されてしまった。
『パラサイト 半地下の家族』、『イカゲーム』の次はこれだ。正真正銘の大傑作!
― 樋口毅宏(作家)

間違いなく、
誰も見たことがないような誘拐映画。
シーンとシーンの間の無限の奥行きがすごい。
『声もなく』以後、誘拐ものを撮る人は大変だと思う。
― 斎藤真理子(韓国文学翻訳家)

悪しき者の善意は報われない。
所詮それは、悪しき物事の土台の上に乗っかった善意でしかないからだ。
ならば、悪しき土台を打ち砕くほどの善意であれば適うのだろうか?
そんな“声なき”灰色の善悪論と不条理が、我々の胸を締め付ける。
― 松崎健夫(映画評論家)

ユ・アインが扮するテインは喋れない、社会の一人として位置づけられてない、
動きにスピードもない。そのテインが最後に動き出す。猛スピードで走り出す。
この映画を選んだユ・アインはすごい。
― 金承福(クオン出版社・韓国の本専門店チェッコリ 代表)

ここに確かに存在しているはずなのに。
まるでいないかのように過ごす日々はどんなに苦しいか。
声を上げることもできず、この行き場のない想いをどうしたらいい。
寂しさと希望と絶望と光が何度も交錯していた。
私たちは決して1人で生きることはできない。
― 枝優花(映画監督・写真家)

わずか90分という上映時間に
韓国社会の縮図を収めた
新人監督とは思えないその手腕に驚嘆。
丸まった背中、メタボな腹回り、頭を撫でる仕草・・・
ユ・アインの“声なき”熱演は
むしろ現代が抱える闇、
そして、それらに関わる人々の
“声なき声”を感じさせる。
― 古家正亨(ラジオDJ)

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