『ユンヒへ』特別映像解禁!キム・ヒエら韓国側キャストが撮影を振り返るインタビュー&雪降る小樽の撮影風景

2019年、第24回釜山国際映画祭のクロージングを飾り、2020年には韓国のアカデミー賞ともいえる青龍映画賞で最優秀監督賞と脚本賞をW受賞した韓国映画『ユンヒへ』(1月7日(金)公開)より、キム・ヒエら韓国側キャストによるインタビューと撮影風景を収めた特別映像が解禁された。

本作は、韓国の地方都市で暮らすシングルマザーのユンヒ(キム・ヒエ)が、長い間、連絡を絶っていた初恋の女性から一通の手紙を受け取ったことから始まるラブストーリー。母の手紙を盗み見てしまった高校生の娘セボム(キム・ソへ)は、自分の知らない母の姿をそこに見つけ、手紙の差出人である日本人女性ジュン(中村優子)に会わせようと決心をする。セボムに強引に誘われるかたちで、ジュンが暮らす北海道・小樽へ旅立つユンヒ。それは、20年前の自分と向き合う、心の旅でもあった――。

監督は、本作が長編2作目となる新鋭のイム・デヒョン。本作は、東アジアにおける中年女性達の同性愛と、彼女たちが経験してきた抑圧を真摯に描き出し、多くの映画ファンや評論家達から高い評価を受けた注目作だ。

特別映像では、本作撮影後に出演したドラマ「夫婦の世界」が韓国ケーブルテレビ史上最高視聴率を記録したキム・ヒエが「一通の手紙を読んだユンヒが、忘れかけていた初恋の記憶を思い出し、美しい北の大地へと旅に出る物語です」と本作を紹介。同ドラマとは対照的に、シングルマザーとして孤独を抱えながら生きてきた女性の心の再生への道のりを丁寧に描いていく映画の本編シーンも断片的に散りばめられている。

本作と同じく冬の小樽を舞台とした岩井俊二監督作『Love Letter』の韓国での人気は絶大で、イム・デヒョン監督と小樽との出会いも、同作好きの友人に誘われて2017年に小樽を旅したのがきっかけだという。この映像ではキム・ヒエは「意外と寒くなかった。楽しかった記憶でいっぱいです」、元I.O.Iのメンバーとして人気を博し映画初出演となった本作でユンヒの娘セボムを演じたキム・ソへは「寒さではなく温かみを感じました」と振り返り、母娘の小樽への旅を陰で支えるセボムのボーイフレンド、ギョンスを演じたソン・ユビンが雪中での撮影を楽しんでいる様子も捉えている。

イム・デヒョン監督は、真冬の雪の中での撮影には相当苦労したといい、小樽での撮影について「かなり重いブーツを履いて、スコップを持って雪かきをしたことが真っ先に頭に浮かびます」と振り返るが、撮影中の監督について、キム・ソへは「現場で一番駆け回っていたのは監督でした」と明かしている。

観客へのメッセージとして、キム・ヒエは「自分を見つめる時間になるでしょう」、キム・ソへは「心温まる映画なので、楽しんでもらいたいです」、ソン・ユビンは「映画の温かさが伝わればうれしいです」と語っている。

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