『無聲 The Silent Forest』本編映像&メイキング映像解禁!キャスト&日本の映画監督からコメントも到着 ―1/14公開

無聲

台湾映画『無聲 The Silent Forest』が1月14日(金)よりシネマート新宿他、全国順次公開されるのに先駆けて、本編映像とメイキング映像が解禁され、あわせて、キャストコメントと日本の映画監督からのコメントが到着した。

台湾南部のろう学校で実際に起きた、被害総数128件の<性的暴行・セクシャルハラスメント事件>。世間から多くの批判を受けかねないこの題材を映画化するためにメガホンをとったのは、長編初監督のコー・チェンニエン。本国では、教育者や政治家をはじめ多くの観客が事件の深刻さを問題視。台北の週間興行収入1位を獲得し、台湾の金馬奨では8部門ノミネート、チェン・イェンフェイの最優秀新人俳優賞など2部門を受賞。2021年度の台北映画祭では、最多7部門8ノミネートを記録、チェン・イェンフェイの最優秀新人俳優賞など3部門の他、観客賞を受賞した。

本作品は、普通学校からろう学校に転校してきた主人公チャンの視点をメインに描かれている。チャンは、仲良くなった同級生ベイベイが、スクールバスの中で男子生徒から性暴力を受けている場面に遭遇してしまう。信じられないことに、その後もベイベイや生徒達は、何事もなかったかのように遊んでいるのだ。その実態に困惑するが、ワン先生と共にベイベイを救おうとするチャン。聞き取り調査を進めていくうちに、隠されていた事実が明らかになっていく。それぞれに待ち受ける未来とは…。

キャストコメント(敬称略)

リウ・ツーチュアン/チャン・チェン役
本作をご覧いただくことで、家族や友人をはじめとした他者との関係性について考え直すきっかけになるかと思いますので、重い題材ではありますがぜひ劇場でご鑑賞いただければ幸いです。

チェン・イェンフェイ/ヤオ・ベイベイ役
本作は非常に重い題材ですが、観てくださる方によって捉え方が変わると思うので、皆様から様々な感想がいただけることを期待しています。
そして、世界がもっと愛と寛容に満ち溢れることを願っています。

キム・ヒョンビン/ホー・ユングアン役
本作の中で描かれた、物語が意図する痛みについて考えていただければ幸いです。非常に多くの意味を持った本作を、ぜひ劇場でご鑑賞ください。

監督コメント(敬称略)

山口健人(BABEL LABEL)/映画監督
若い俳優たちのやるせなさに溢れる芝居が美しい。
だが、今作は、覚悟をもって観たほうがいい。少年少女の感情の渦に圧倒され、
激しく魂を揺さぶられてしまう。
そして、観終わったら、あなたが毎日乗るバスの中でもそっと耳を澄ませて欲しい。
声にならぬ悲痛な声が、きっとあなたのそばでも聴こえてくるはずだ。

西村喜廣/映画監督
声のない恐怖!音のない暴力!
この映画は社会の一部を鋭く突き刺してくる。
本編の大部分は手話による会話が繰り広げられ、そこには聴覚障害者の差別やそれによる負の連鎖が大きく描かれている。
見て見ぬふり、聞こえないふり、無かったことにしようとする健常者達。
追い詰められていく、助けたいと思う気持ちが身体中に立ち込める。
救いのないことばかりが多く詰め込まれた映画だが、救いはきっとある。
これではいけない!誰もがそう思うだろう。
僕の作品にも聴覚障害者のファンの方がいます。
たった一度だけ僕の映画で聴覚障害者向け
の字幕をつけさせてもらった。
今後もそれが普通になってほしい、頼み込んで付けさせてもらうのではない世界。
もっと意識を高く持つことが大切だと思う。
この映画はそれを教えてくれる。

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