現在公開中の台湾映画『無聲 The Silent Forest』より、本編シーンが解禁となった。
台湾南部のろう学校で実際に起きた、被害総数128件の＜性的暴行・セクシャルハラスメント事件＞。世間から多くの批判を受けかねないこの題材を映画化するためにメガホンをとったのは、長編初監督のコー・チェンニエン。本国では、教育者や政治家をはじめ多くの観客が事件の深刻さを問題視、台北の週間興行収入1位を獲得した。
本作品は、普通学校からろう学校に転校してきた主人公チャン （リウ・ツーチュアン） の視点をメインに描かれている。チャンは、仲良くなった同級生ベイベイ （チェン・イェンフェイ） が、スクールバスの中で男子生徒から性暴力を受けている場面に遭遇してしまう。信じられないことに、その後もベイベイや生徒達は、何事もなかったかのように遊んでいるのだ。その実態に困惑するが、ワン先生 （リウ・グァンティン） と共にベイベイを救おうとするチャン。聞き取り調査を進めていくうちに、隠されていた事実が明らかになっていく。それぞれに待ち受ける未来とは…。
本作品で、ろう者であり、さらには性暴力被害者という難しい役柄を見事演じたチェン・イェンフェイ（陳妍霏）は、長編映画初主演でありながら、第57回金馬奨の最優秀新人女優賞を受賞、2021年台北映画祭で最優秀新人俳優賞を受賞。
このたび解禁されたのは、チェン・イェンフェイが、演じるのが一番大変だったと語る、ベイベイがチャンに促され、ワン先生へ自身の被害を涙ながらに告白するシーンだ。
