『さかなのこ』“レトロポップ×さかなのこ”が可愛いくてすっギョくエモい!懐かしさと新鮮さが絶妙に融合した特別映像解禁

さかなのこ

日本中の誰もが知るあの“さかなクン”の半生を、主演・のん×監督・沖田修一がユーモアたっぷりに描いた映画『さかなのこ』(9月1日(木)公開)の特別映像が解禁された。

原作はさかなクン初の自叙伝「さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~」(講談社刊)。子供の頃からお魚が大好きだったさかなクンが、たくさんの出会いの中でやがて“さかなクン”になるまでを描いた原作を、劇作家や映画監督でもある前田司郎が、フィクションも織り交ぜながら沖田監督と共にシナリオとして大胆にアレンジ。前田司郎と沖田監督は『横道世之介』以来のタッグとなる。

主演をつとめるのは、のん。子供のように天真爛漫で好きなことに一直線、周囲の人間をいつのまにか幸せにする不思議な魅力にあふれた主人公“ミー坊”を、性別の垣根を越え生命力いっぱいに演じ、先日原作者のさかなクンも“ギョギョおじさん”としての出演が発表され話題となっている。

メガホンをとった沖田修一監督の作品といえば、独特のユーモアを持つ魅力的なキャラクターたちが、ほろ苦さもあたたかさも抱え込んだ物語を生き、気づけば心がフっと軽く明るくなるものばかり。本作の撮影は、実は全編16mmフィルムで行われており、その独特の質感は、優しく前向きな物語と相まって、ある世代にとっては懐かしく、ある世代にとっては新しい、特別な鑑賞後感を私たちに与えてくれる。

解禁となったのは、レトロポップな本作の世界観をより一層際立たせ、ちょっとおふざけも織り交ぜた特別映像。丘の向こうから人間を超越したミラクルな生き物が立ち上がるオープニング、極太筆字の題字、ストップモーションと共にカメラが俳優に寄り名前と役柄がこれでもかと打ち寄せたあとは、2分割の画面で活き活きといちばん良い顔をお披露目、と、息継ぎの間もなく往年の日本映画やドラマに見られた伝統的手法が満載。実際に16mmフィルムで撮影された本編の魅力を伝えるため、今回の映像のみ強めに強調されたザラッとしたアナログ感も見逃せないポイントだ。本編との違いを劇場で楽しむのもおすすめだ。

こういった雰囲気のなかで青春時代を過ごした昭和世代が懐かしさを覚えるだけでなく、Z世代とも呼ばれる若者の間でも昭和や平成のカルチャーが新鮮さをもって受け入れられ長いブームを起こしており、老若男女問わずエモスイッチを呼び起こされる、心をくすぐる仕上がりの本映像。“沖田修一作品×レトロ”の融合が、本作での沖田節健在を確信させてくれるはずだ。

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