映画『そして僕は途方に暮れる』(2023年1月13日(金)全国公開)が第35回東京国際映画祭(10月24日~11月2日開催予定)ガラ・セレクション部門に正式出品されることが決定し、全キャストも一挙解禁され、コメントも到着した。
2018年にシアターコクーンで上演され、各所から絶賛を浴びたオリジナルの舞台を、脚本・監督 三浦大輔×主演 藤ヶ谷太輔が再タッグを組み映画化した本作は、藤ヶ谷じる主人公のフリーター・菅原裕一が、ほんの些細なことから、あらゆる人間関係を断ち切っていく逃避劇。
逃げて、逃げて、逃げ続けたその先で、彼を待ち受けていたものとは――。共感と反感の連続、予測不能なストーリー、人間誰しもが持つ「逃げたい」という心理や衝動を赤裸々にあぶり出す、《現実逃避型》エンタテインメントが誕生した。
そしてこの度、藤ヶ谷演じる「逃げ続ける」主人公・裕一と5年間同棲している彼女・里美役に前田敦子、親友・伸二役に中尾明慶が舞台と同じ役柄で続投することが明らかになった。2人はそれぞれ「裕一、伸二と一緒に変わらず映画に呼んでもらえて嬉しかった」(前田)、「映像でも演じてみたいと思っていたので、それが叶いとても光栄」(中尾)と語っている。
そして、映画から新たなキャストとして、裕一の父・浩二役、母・智子役に、豊川悦司、原田美枝子が名を連ね、姉・香役に香里奈、バイトの先輩・田村役に毎熊克哉、大学の後輩・加藤役に野村周平らが集結。監督・三浦大輔ならではの視点で描かれる本作での人と人との繋がりは、個性溢れるキャスト陣の新たな一面を映し出し、物語により一層の深みを与えている。
さらに映画のエンディングには、1984年に大ヒットを記録した大澤誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」を起用。大澤本人が本作のための新アレンジで歌唱し、この物語の余韻を心に刻む。
コメント(敬称略)
■ 前田敦子
鈴木里美役:主人公・裕一が5年間同棲している彼女
舞台の時から、映画っぽい作品だなぁと思っていたので、今回の映画化はすごく腑に落ちました。三浦監督も、舞台と映画の瀬戸際みたいなことをやってみたいんだと、舞台の時からおっしゃっていたし、里美は自分でもとても思い入れの強い役でしたので、裕一と伸二と一緒に3人変わらず、自分も映画に呼んでもらえて、うれしかったです。三浦組には、三浦組でしか経験できないことがあるのですが、舞台の時とは全然違っていて…。私はそんなに長い期間の撮影ではなかったので、その範囲であれば今回は楽しめた様な気がします(笑)。
■ 中尾明慶
今井伸二役:主人公・裕一の同郷の幼なじみで親友
舞台で今井を演じた時から映像でも演じてみたいと思っていたので、それが叶いとても光栄です。
映像での三浦作品にはオムニバスドラマに続き、2作品目でしたが、いやぁもうね…『OK!!!』が出た時にこんなに安心する組ないです…本当に…撮影というよりほぼ稽古でした。
何とかしてOKと三浦さんに言っていただきたい一心で食らいついていたので、正直撮影のことは覚えていません(笑)。でも今井をとても魅力的に作り上げてくださいましたし、何よりやっぱりダメ人間を客観的に見るって笑いが止まらなかったです。それくらい藤ヶ谷くんをはじめ、皆さま素敵な方ばかりで、この作品に参加させていただき感謝しています。是非、たくさんの方に見ていただきたいです!
■ 毎熊克哉
田村 修役:裕一のバイト先の先輩
2018年の舞台版をみていなかったので、脚本を読んだ時は一体どんな作品になるのだろう?と、全く完成図がわからないまま作品に入っていきました。
僕は主人公が働くアルバイト先の先輩の役で、自分が居酒屋でアルバイトしていた時にいた先輩を少しイメージしています。
部屋のシーンの撮影は朝から晩まで延々と行われ、終わった頃には疲弊しきっていました。こりゃ大変だな…と。役として追い詰められている藤ヶ谷さんの目が印象的で、一緒に途方に暮れました。
完成図はわからないままで良かったんだと思います。お楽しみに!
■ 野村周平
加藤 勇役:裕一の大学の後輩。映画の助監督
舞台『禁断の裸体』でお世話になった三浦大輔監督が自分の事を覚えて下さっていて、お声かけを頂けたのがとにかく嬉しかったです。自分の役柄は映画の助監督だったのですが、普段接する機会が多い職業だったので、その人たちの事を思い出しながら役作りをしました。
舞台の時さながらの演技の千本ノックがなかなかハードでしたが、その分いいものになっているんじゃないかなと思います。
■ 香里奈
菅原香役:裕一の姉、東京に住んでいる
今回、本当にどうしようもない弟の姉役を演じさせていただきました。登場人物全員、完璧ではなくどこか欠けていて、香も一見しっかり者に見えてそうではなかったりと、人間らしさをたくさん感じられる作品だと思いました。
私は末っ子なので姉の気持ちはわかりませんが、いくらダメダメな弟、父親だとしても、家族として見捨てられない気持ちもあったり、でも強くあたってしまうこともある。
家族との会話や空気感等、きっとこんな感じなんだろうなと想像しながら演じさせていただきました。
初めて台本を読んだ時は、何事からも逃げる弟が繰り広げていくストーリーに何か暗い印象を持ったのですが、完成した作品を観たときに人間味のあるキャラクター達に思わず笑ってしまったり、裕一のダメさが突き抜けていて、少し愛おしくも感じたりしました。
最後には、観た方がなんとなく頑張れるかもと思わせてくれるような映画になっていると思います。
■ 原田美枝子
菅原智子役:裕一の母、北海道・苫小牧で1人暮らし
この作品は、微妙なニュアンスが魅力の作品だと思うのですが、普通よりちょっとずれている感じがあちらこちらにあって、その感じをつかむのが凄く大変で難しかったです。藤ヶ谷さんとは初共演でしたが、すごく素直な方で、本当の息子のようでした。三浦監督がお持ちの「ちょっとねじれている感じ」がうまく出ていたら面白い作品になっていると思います。豊川さんが演じられた父親のキャラクターがすごくよくて、この物語が救われているような気がしました。
■ 豊川悦司
菅原浩二役:10年前に家族から逃げて行った裕一の父
負け戦のボクサーの気分で現場に入った。
案の定OKは出ない。
ジャブ、ストレート、アッパー、フック、あらゆるパンチを放ったが勝てる気がしない。
ちょっともう一回やってみましょうか。
三浦が軽く言う。
その瞳の奥に、丸裸にされそうな俺が映る。
迷いを振り切る俺の気分が映画に焼き付けられていく。
三浦よ、何を視ていたんだ、何を感じていたんだ。
せめて映画の中には三浦の正解があることを信じて、俺はリングに立ち続けていた。
三浦が作った映画を、早く観たい。
ストーリー
自堕落な日々を過ごすフリーターの菅原裕一(藤ヶ谷太輔)は、長年同棲している恋人・里美(前田敦子)と、些細なことで言い合いになり、話し合うことから逃げ、家を飛び出してしまう。その夜から、親友・伸二(中尾明慶)、バイト先の先輩・田村(毎熊克哉)や大学の後輩・加藤(野村周平)、姉・香(香里奈)のもとを渡り歩くが、ばつが悪くなるとその場から逃げ出し、ついには、母・智子(原田美枝子)が1人で暮らす苫小牧の実家へ戻る。だが、母ともなぜか気まずくなり、雪降る街へ。行き場を無くし、途方に暮れる裕一は最果ての地で、思いがけず、かつて家族から逃げていった父・浩二(豊川悦司)と10年ぶりに再会する。「俺の家に来るか?」、父の誘いを受けた裕一は、ついにスマホの電源を切ってすべての人間関係を断つのだが――。
作品タイトル:『そして僕は途方に暮れる』
出演:藤ヶ谷太輔
前田敦子 中尾明慶 毎熊克哉 野村周平 / 香里奈
原田美枝子 / 豊川悦司
脚本・監督:三浦大輔
原作:シアターコクーン「そして僕は途方に暮れる」(作・演出 三浦大輔)
音楽:内橋和久
エンディング曲:大澤誉志幸「そして僕は途方に暮れる」
製作:小西啓介 藤島ジュリーK. 渡辺和則 荒木宏幸 中野哲夫
企画・プロデュース:小西啓介 プロデューサー:政岡保宏 澤岳司
キャスティング・ディレクター:杉野剛 音楽プロデューサー:和田亨 アソシエイトプロデューサー:原田耕治 ラインプロデューサー:尾形龍一
撮影:春木康輔 長瀬拓 照明:原由巳 美術:野々垣聡 録音:加唐学 スタイリスト:小林身和子 ヘアメイク:内城千栄子 編集:堀善介
VFXスーパーバイザー:村上優悦 整音:加藤大和(JSA) サウンドエフェクト:小島彩 助監督:髙土浩二 制作担当:土田守洋
製作:映画「そして僕は途方に暮れる」製作委員会
制作プロダクション:アミューズ 映像企画製作部 デジタル・フロンティア
企画製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト:https://happinet-phantom.com/soshiboku/
公式Twitter:@soshiboku_movie #そし僕 #そして僕は途方に暮れる
コピーライト:(C)2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会
2023年1月13日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
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