イタリアから届いた青春映画『最初で最後のキス』が6月2日(土)より公開された。この度、本作の初日舞台挨拶に、主演俳優のリマウ・グリッロ・リッツベルガーが、イタリアのローマから駆けつけた。
2000人以上のオーデョションを勝ち抜き、里親に引き取られる同性愛者という難しい役どころを演じきり、Italian National Syndicate of Film Journalistsの新人俳優に贈られる「Guglielmo Biraghi 賞」にも選ばれたイタリアの新星リマウ・グリッロ・リッツベルガー。インドネシア人の父とオーストリア人の母を持つ、エキゾチックで彫刻のような美少年であり、ローマ大学哲学科に通う現役の大学生の彼がついに初来日を果たし、上映後に満席の客席からの質問に答え、トーク後にはロビーにてサイン会も行われ大賑わいの初日舞台挨拶となった。
『最初で最後のキス』初日舞台挨拶 概要
日時:6月2日(土)10:00の回上映後
場所:新宿シネマカリテ
登壇:主演俳優リマウ・グリッロ・リッツベルガー
「コンニチハ」と日本語で挨拶したあとに、「昨日ついたばかりで、この東京にすごく驚いています。来ることができてとても嬉しいです。この映画を皆さんに気に入ってくださっていると嬉しいです。いまここで皆さんとお話して、この映画が日本の皆さんに何を伝えることができたのかを、今日は知りたいです。」
観客からの質問
Q.実話をもとにした事件(※)とのことですが、イタリアでは有名ですか?
(※)ラリー・キング殺人事件:08年2月にアメリカで15歳のラリー・キングが14歳の同級生にピストルで撃たれて死亡した事件。
「全員ではないですが、結構みんなが知っている事件です。大きな話題になりました。なぜならその頃にイタリアではホモファビア、性差別に反対する法案が国会で議論になっていたからです。この事件をきっかけにイヴァン・コトロネーオ監督は最初に小説を手掛け、その後にこの映画を撮りました。」
Q.LGBTの問題はイタリアでは教育に取り入れられてますか?
「もちろん、そうです。イタリアでは重要な問題として考えられています。ローマでピンク色のズボンを履いた男の子が、主人公のロレンツォと同じように、いじめにあって、自殺してしまうという事件があり、大きな問題になりました。若い子たちが健康的に成長するために、他者に対してリスペクトするというのは非常に大事なことなので、時間をかけて行われています。この映画は教育省の支援を受けていて、色々な学校で上映会をしました。またLGBTと同じく、イタリアでは女性に対しての暴力が大きな問題となっていて、その問題についても語りました。イタリアでは現実的な大きな社会問題として女性への暴力があります。」
Q.ロレンツォを演じるにあたって、演じやすかった部分と、やりにくかった部分を、それぞれ教えてください。
「ファンタスティックな想像上の人物あったので難しかった。彼はあの年齢で自分に自信を持っていて、非常に自由な心を持っている人物です。撮影時は、僕は18才でしたが、そんな自信と自由の心を持っていなかったので、強いキャラクターを演じるのはとても難しかった。一方で、普段着ないような蝶々の柄の服を着たり、思いっきりダンスしたりするシーンでは、自分を解放することができて、とても楽しかったです。」
作品タイトル:『最初で最後のキス』
出演:リマウ・グリッロ・リッツベルガー/ヴァレンティーナ・ロマーニ/レオナルド・パッザッリ
監督・原案・脚本:イヴァン・コトロネーオ
2016年/イタリア/イタリア語/106分/カラー/シネマスコープ/ドルビー5.1ch 原題:Un Bacio 字幕:山田香苗
提供:日本イタリア映画社
配給:ミモザフィルムズ/日本イタリア映画社
公式サイト:onekiss-movie.jp
コピーライト:(c)2016 Indigo Film – Titanus
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