第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品された、ロウ・イエ監督作品『シャドウプレイ【完全版】』が、1月20日(金)より新宿K’s cinema、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺他にて全国順次公開され、同日、ロウ・イエ監督夫人のマー・インリーが『シャドウプレイ』の裏側を撮ったメイキング映画『夢の裏側』も公開される。
今回『シャドウプレイ【完全版】』から、台湾でジャン(チン・ハオ)と出会い、広州に行ってビジネス・パートナーとしてジャンと共に紫金グループを成功させる台湾人女性、アユン役を演じるミシェル・チェン(陳妍希)の本編映像が公開された。
2011年の大ヒット台湾映画『あの頃、きみを追いかけた』に主演し、日本でもファンの多いミシェル・チェンは、ロウ・イエ監督作品に初参加。台湾から広州へ行き、ビジネスで成功し、愛に翻弄され悩む女性を、可愛らしく洗練された雰囲気で見事に演じている。特に、台北市西門町のクラブ「夜の真珠」で、アップの髪、ドレス姿で歌うミシェルの歌声と姿は、まるでマリリン・モンローの再来のようだ。ささやくような歌い方、目線の先でジャンを追う表情、まさにマリリンを彷彿させる。実際、マリリン・モンローをイメージさせると映画を見た関係者がスタッフに告げると、ロウ・イエ監督はそれを聞いて「それを狙ったんだ」と答えたという。アユンは、このジャンとの出会いから、華やかな激動の人生を歩むことになる。
1989年という奇しくも天安門事件が起こった年から、激変する中国の30年間を、香港、台湾との離れがたい関係と、ある家族の姿を通して描くネオノワール・サスペンス。事件を追う若き刑事ヤンに、中国の若手スター、ジン・ボーラン(井柏然)。野心家の不動産会社社長ジャンに、ロウ・イエ組常連のチン・ハオ(秦昊)。市の開発責任者タンに、チャン・ソンウェン(張頌文)。その妻で精神を病んだことがあるリンに、『SHOCK WAVE ショック・ウェイブ 爆弾処理班』のソン・ジア(宋佳)。タンとリンの娘ヌオ役で、『ソウルメイト 七月と安生』のマー・スーチュン(馬思純)等が出演。
同日に公開される『夢の裏側』は、ロウ・イエ監督のパートナーで脚本家として『天安門、恋人たち』(共同脚本)『ブラインド・マッサージ』(脚本)に参加した、マー・インリー(馬英力)が監督を務めた。ロウ・イエ監督作品がいかにして作られるのか、『シャドウプレイ』の中国公開まで、ロウ・イエ監督の全てを詳細に撮り切っている。
ストーリー
2013年、広州の再開発地区で立ち退き賠償をめぐり、住民の暴動が起こったその日、開発責任者のタンが屋上から転落死する。事故か他殺か、捜査に乗り出した若手刑事のヤンは、捜査線上に浮かぶ不動産開発会社の社長ジャンの過去をたどる。その過程で見えてくるジャンのビジネス・パートナーだった台湾人アユンの失踪事件。転落死と謎の失踪、2つの事件を生んだ愛憎の根本は、ジャンと死亡したタン、タンの妻のリンが出会った1989年が始まりだった。
作品タイトル:『シャドウプレイ【完全版】』
出演:ジン・ボーラン(井柏然)、ソン・ジア(宋佳)、チン・ハオ(秦昊)、マー・スーチュン(馬思純)、チャン・ソンウェン(張頌文)、ミシェル・チェン(陳妍希)、エディソン・チャン(陳冠希)
監督:ロウ・イエ(婁燁)
2018年/中国/129分/北京語・広東語・台湾語/DCP/1.85:1
配給:アップリンク
公式サイト:https://www.uplink.co.jp/shadowplay/
公式Twitter:https://twitter.com/ShadowPlayJP
コピーライト:(C)DREAM FACTORY, Travis Wei
1月20日(金) 新宿K‘s cinema、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺他 全国順次公開
同時期上映『夢の裏側』
『シャドウプレイ』のメイキングフィルム。今まで明かされることのなかった、ロウ・イエ監督の映画制作の裏側、そして映画が完成してから2年近くの審査期間を要した本作の公開前日の記者会見の様子などが収められている。
作品タイトル:『夢の裏側』
出演:ロウ・イエ(婁燁)、ジン・ボーラン(井柏然)、ソン・ジア(宋佳)、チン・ハオ(秦昊)、マー・スーチュン(馬思純)、チャン・ソンウェン(張頌文)、ミシェル・チェン(陳妍希)ほか
監督:マー・インリー(馬英力)
2019年/中国/94分/北京語・広東語・台湾語/DCP/1.77:1
配給:アップリンク
コピーライト:(C)DREAM FACTORY Limited(Hong Koing)
関連記事:■ ロウ・イエ監督『シャドウプレイ【完全版】』主演ジン・ボーランの“ひたすら、走る!”メイキング映像が解禁!