アンドリュー・ヘイ監督作『異人たち』美しく幻想的な予告映像解禁!山田太一の傑作小説を蘇らせた愛と喪失の物語

異人たち

山田太一作の長編小説「異人たちとの夏」(新潮社刊)を、『荒野にて』(17)、『さざなみ』(15)などで知られるアンドリュー・ヘイ監督が映画化した『異人たち』の公開日が2024年4月19日(金)に決定し、予告映像が解禁された。

11月29日に惜しくも逝去した山田太一原作による本作は、去る12月3日に発表された英国インディペンデント映画賞でも作品賞・監督賞・脚本賞・助演男優賞(ポール・メスカル)・撮影賞・編集賞・音楽監修賞等、主要部門を独占する最多7冠に輝くなど、早くも映画賞レースで圧倒的な存在感を示している。また先日、現地時間12月11日に発表された第81回ゴールデングローブ賞においても、主演男優賞(ドラマ部門)にアンドリュー・スコットがノミネートされるなど早くもアカデミー賞をはじめ、本年度の賞レースでさらなる注目を集めることは間違いない。

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本作の主人公は、夜になると人の気配が遠のく、ロンドンのタワーマンションに一人で暮らす脚本家・アダム(アンドリュー・スコット)。12歳の頃に死別した両親の思い出を基に脚本を執筆しており、物語と向き合う中でミステリアスな隣人・ハリー(ポール・メスカル)と出会う。互いの孤独を感じ取り、次第に距離が近づいていく二人…。さらにある日、アダムが幼少期を過ごした郊外の家を訪ねると、そこには30年前に他界したはずの父と母が当時のままの姿で住んでいた。アダムは少年時代の心の隙間を埋めるかのように、両親の元へ足を運んでは、二度と取り戻せないと思っていた心満たされる一時を過ごしていく。

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死別した両親との交流、ミステリアスな隣人との恋の行方を描くこの幻想譚は、愛と孤独、喪失と再生、さらにはセクシュアリティーといった根源的なテーマを探求し、観客それぞれの心の奥底にある記憶や郷愁を呼び覚ます。また、琥珀色の光がきらめく35mmフィルムの映像美は、観る者をリアルとファンタジーの狭間へと誘い、幽玄にして心を、そして魂を震わす映画体験をもたらす傑作である事を予感させてくれる。

出演には、「Fleabag フリーバッグ」のアンドリュー・スコット、『aftersun/アフターサン』で米アカデミー賞男優賞にノミネートされたポール・メスカル、『リトル・ダンサー』のジェイミー・ベル、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』のクレア・フォイという実力派キャストが集結。

2003年には英訳され海外でも刊行された原作「異人たちとの夏」。1988年に大林宣彦監督の手によって、風間杜夫、名取裕子、片岡鶴太郎、秋吉久美子の出演で映画化、大ヒットを記録した本作。山田太一のオリジナリティ溢れたストーリーに、 アンドリュー・ヘイ監督ならではの感性あふれる脚色と演出が加えられたことで、時代を超えて多くの人々の心に残り続ける新たなる傑作が誕生した。

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