映画『落下の解剖学』「待って、私は殺してない」「問題なのはそこじゃない」本編特別映像が解禁!

『落下の解剖学』(2月23日(金・祝)公開)の本編特別映像が解禁された。

人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラに殺人容疑が向けられる。現場に居合わせたのは、視覚障がいのある11歳の息子だけ。事件の真相を追っていく中で、夫婦の秘密や嘘が暴露され、登場人物の数だけ〈真実〉が現れるが――。

主人公サンドラ役には、本年度映画賞レース主演女優賞の最有力候補となっているザンドラ・ヒュラー。カンヌで国際批評家連盟賞を受賞した『ありがとう、トニ・エルドマン』(16)など、演技派で名高い彼女は、作家としての知的なポーカーフェイスの下で、底なしの冷酷さと自我を爆発させる圧巻の演技で、観客を一気に疑心暗鬼の渦へと引きずりこむ。

長編映画4作品目となる本作でカンヌ国際映画祭の<最高賞>パルムドールを、先日行われたゴールデン・グローブ賞では脚本賞と非英語作品賞の2部門を獲得したジュスティーヌ・トリエ監督。ゴールデングローブ受賞時のスピーチでは、脚本執筆時がコロナ禍の真っ最中であったということを振り返り「パートナーでもあり共同脚本家でもあるアルチュール・アラリと、ひたすらアパートに閉じこもって執筆していました」「私はこの作品をどうしても作りたかった」本作制作への熱い想いを告白した。

不審な転落死を遂げた夫の死因は、事故か自殺か他殺か──警察の捜査の結論はいまだ出ていない中、妻サンドラは、過去付き合いがあった弁護士のヴァンサン(スワン・アルロー)に助けを求める。やがてヴァンサンから淡々と伝えられる、客観的事実。「現場にいたのは君だけ、それに君は彼の妻」「君が寝てる間に誰かが来て殺したと、主張するのは無理があるだろう」―それを聞いたサンドラは「待って、私は殺してない」と思わず口を挟むが「問題なのはそこじゃない」と一蹴、自身から夫殺しの容疑を晴らすために必要なのは<真実以外>であるという逃れられない現実を突きつけられるシーン映像となっている。

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