1947年、独立前夜、混迷を深める激動のインドで歴史に翻弄された人々を鮮やかに描いた感動の人間ドラマ『英国総督 最後の家』が8月11日(土・祝)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショーとなる。
ウィリアム王子とキャサリン妃の第3子であるイギリス王室のロイヤルベイビー“ルイ”王子の洗礼式が7月9日(月)(現地時間)に執り行われた。兄ジョージ王子と姉シャーロット王女が生まれた時も、名前の由来が注目されたが、ルイ王子の名前に関してその由来とされているのが、本作でヒュー・ボネヴィルが演じた“ルイス”・マウントバッテン卿と言われている。
マウントバッテン卿はイギリスの貴族でヴィクトリア女王の曾孫、エリザベス女王の夫フィリップ殿下のおじに当たり、第二次世界大戦の戦果などにより海軍元帥まで上り詰めた人物。チャールズ皇太子が深く尊敬の念を抱いていたとされ、一説にはダイアナ妃と結婚に至る大きな要因になったと言われる。実際にチャールズ皇太子の息子ウィリアム王子とその息子ジョージ王子のミドルネームも“ルイ”であり、現イギリス王室ロイヤルファミリーとは深い結びつきがある人物だ。今年4月の誕生から洗礼式など、今後も世界中の注目を集めることになるルイ王子だが、その名前の由来とされるマウントバッテン卿を主人公に、“歴史的な英国のインド返還”の一方で、信仰の違いから起こった“インドの分断”に最後まで諦めずに向き合った真実の人間ドラマを描いた本作にもぜひ注目していただきたい。
二つの国が生まれる時―英国領インド最後の6か月、真実の物語
主権譲渡のため任命された新総督のマウントバッテン卿、その妻と娘は、デリーの壮麗なる総督の屋敷にやって来る。500人もの使用人を抱え、大広間と迎賓室がそれぞれ34部屋、食堂は10部屋で、映写室も備えた大邸宅だ。そこでは独立後に統一インドを望む国民会議派と、分離してパキスタンを建国したいムスリム連盟によって、連日連夜論議が闘わされた。一方、新総督のもとで働くインド人青年ジートと令嬢の秘書アーリア、互いに惹かれあう2人だが、信仰が違う上に、アーリアには幼いときに決められた婚約者がいた…。
ストーリー
1947年の6か月間、ルイス・マウントバッテンは、英国領だったインドを返還する為に、最後の総督の役職を引き受けた。彼は妻と娘と共に2階に、下の階には500人のヒンドゥー教徒、イスラム教徒、シク教徒の使用人が住んでいた。2階では政治のエリートたちが、インド独立の論議を行い衝突、世界に多大な影響を与える歴史的な決断がなされようとしていた。彼らはインドを分断し、パキスタンに新しい国を作り出そうという、人類史上もっとも大きな移民政策を打ち出そうとしていたのだ。
作品タイトル:『英国総督 最後の家』
出演:ヒュー・ボネヴィル、ジリアン・アンダーソン、マニーシュ・ダヤール、フマー・クレイシー、マイケル・ガンボン
監督・脚本:グリンダ・チャ―ダ(『ベッカムに恋して』)
2017年|イギリス|カラー(一部モノクロ)|2.39 : 1|106分|5.1ch|英語、パンジャービー語、ヒンディー語
日本語字幕:チオキ真理
原題:Viceroy’s House
後援:ブリティッシュ・カウンシル
配給:キノフィルムズ/木下グループ
公式サイト:eikokusotoku.jp
コピーライト:(c) PATHE PRODUCTIONS LIMITED, RELIANCE BIG ENTERTAINMENT(US) INC., BRITISH BROADCASTING CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE AND BEND IT FILMS LIMITED, 2016
8月11日(土・祝)、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー