『ただ、あなたを理解したい』の公開記念舞台挨拶が2月23日(金・祝)に都内で実施され、主演の鈴木昂秀(THE RAMPAGE)をはじめ、野村康太、新谷ゆづみ、森高愛、伊藤千由李、比嘉秀海、山本愛香、吉田晴登、碓井将大監督が登壇した。
本作は、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE、そしてそこから派生したヒップホップユニット・MA55IVE THE RAMPAGEのダンサーとして活躍する鈴木の初主演作。そこで「主演のオファーを受けた時にTHE RAMPAGEのメンバーからは何を言われた?」という質問を受けた鈴木は、「なんか言われたかな……?」と思案しつつも、「『マジで?』とか『すごいじゃん』とか、『主演俳優じゃん、ヤバくない?』とか。そんな感じに言われましたね」とメンバーの反応について語った。
すると碓井監督が「この前、何かの番組で見たんですけど、映画のタイトルをいじってなかった?THE RAMPAGEさんがロケに行くような番組で」と尋ねると、「そうなんです。『ただ、昂秀を喜ばせたい』と」と白状した鈴木に会場は大笑い。「早いよ、今日初日なのに。もういじってるの?」と驚いた様子の碓井監督だったが、「はい、もうやられています」とまっすぐに語る鈴木の姿に、碓井監督からも「愛情がありますね」と笑みがこぼれた。
そんな碓井監督を筆頭に、スタッフ、キャストも若い人たちが多かったという本作の撮影現場だが、その雰囲気について野村が「みんなすごく仲が良くて。撮影が終わった後もみんなでご飯に行ったり。僕も最近、昂秀くんの家に何回もお邪魔したりしました。本当にみんなの仲の良さがこの作品に出ているので、それを感じていただけたら」と明かした。それを受け、碓井監督が「僕が聞いた情報によると、服をねだりに行っているとか?」と探りを入れると、その言葉に野村は「違いますよ」と笑い、「ただ同じような洋服はいただきました。僕がパーカーのバージョンで、昂秀くんがスエットのバージョン。おそろいです」と返答。それには碓井監督も思わず「仲がいいね」と笑顔を見せた。
また、役づくりについて、新谷が「意外と等身大の自分で演じることができましたし、環境は違っても(自身が演じる)葵の気持ちは理解できるところも多かったので。撮影で大変なことはなかったですね」と語ると、碓井監督も「僕が印象的だなと思ったのは、クライマックスのシーンを撮る前後で、カットがかかる前に(新谷の)感情があふれてしまい、泣いてしまっていたことがあって。まだもうちょっと待って、みたいなことを現場でやったことを覚えています。そこは注目してほしいシーンですね」と付け加えた。
そして大変だったシーンについて「船のシーン」を挙げたのは森高。「本当に寒かったんです。夜とか朝とかに撮影があって。前日にちょっと雨が降っていたりとかもしていたんですよ。なので春の撮影だったんですけど、夜風が冷たくて。凍えそうになりながら撮影したシーンで。そこは大変でした」と振り返った。そのシーンについて碓井監督が、「今回はわがままを言って、実際の船で撮らせていただきました。漁港でロケハンをした時に、いいなと思う船を見つけて。あれで撮影させてくださいと言ったら、そんなのあまりないですよと言われてしまったんですけど、わがままを言って撮らせてもらった。でもステキなシーンになったので、そこは確認していただきたいですね」と続けた。
また、男性キャスト陣は野村が率先して「一緒に風呂に入ろう!」と呼びかけて仲を深めたというが、伊藤によると「女性メンバーも一回大浴場に入って仲を深めました。なんか女子旅みたいな雰囲気はありましたけど、それ以外でもみんなでいることが多かったので。それこそ映画の内容も幼なじみという話なので、本当に久々にみんなで集まった、という雰囲気になりましたね」という。
そして山本が印象に残ったシーンとして「詳しい内容は言えないんですが、中盤の後半あたりに、海が見える丘で撮影をしたところが出てくるんですが、そこの景色が本当にきれいで。それを楽しみにしていただけたら」とコメント。続く比嘉は「面白かったエピソードは?」という質問に対して「昂秀くんは体力がえげつないんですよ。一番タイトなスケジュールで、朝から晩まで撮影をしていたんですけど、僕が先に撮影が終わって帰ったりすると電話がかかってきて。『比嘉くん。今、撮影が終わったんだけど、ご飯食べよう』と言ってきたこともあった」と明かすと、登壇者たちは「すごいなぁ」と感心した様子を見せた。
実はこの日、客席には劇中で居酒屋店員・準を演じた吉田の姿が。プライベートで来場していたという吉田だが、急きょ舞台あいさつに合流することに。「碓井さんは普段、俳優をされていて。プライベートでもレッスンをしていただいたり、オーディションの練習に付き合っていただいたりとめちゃくちゃお世話になっている先輩なんですが、このたび長編の初監督作品ということで、記念すべき作品に携わることができて光栄です」と笑顔を見せた。
大盛り上がりの舞台あいさつもいよいよフィナーレ。最後のあいさつを求められた鈴木は「この映画から受け取ることができるメッセージも、1回観るのと、2回、3回観るのとでは本当に変わってくると思うんです。ですから1回とは言わず、何回でも観ていただけたら。そして(MA55IVE THE RAMPAGEが担当する主題歌の)『ガーベラ』も2月21日から配信となりました。この映画と一緒に成長できるように、引き続き頑張っていきたいと思います」とあいさつした。
そして最後に、碓井監督が「この映画がスタートしたのは2年前で。撮影までに1年近くかかって。去年の春ごろにみんなと一緒に撮影をしました。それからは編集作業をやるわけなんですが、その途中で彼が手掛けた『ガーベラ』という曲が届きました。実は彼とご飯を食べながら、『主題歌ができたらいいね』くらいのテンションだったんですけど、たぶんそれを昂秀が、会社に『やらせてくださいと』言ってくれたんだと思うんです」とその経緯を説明。
「だから編集作業に詰まってくると、この曲を聴くんですが、聴いているうちに、最後にこの曲が流れる世界観にふさわしい映画にしたいなという気持ちになってきて。1本の映画をつくるにもいろんな人の人生や思いがあります。やはり今回の映画の題材のように、誰かを理解する気持ちがとても大事な要素としてあるのかなと思いました。日々生きていくと、大変なことや、困ってしまうこともたくさんあると思いますが、ここにいるキャラクターたちも、それぞれにいろいろな悩みを抱えて生きているので。皆さんも困ったことや、悩んでいることがあったら、彼らに思いを重ねてこの映画を観ていただきたいなと思います」と会場にメッセージを送った。
ストーリー
東京での生活に行き詰まった祐也は、恋人の葵を伴い久しぶりに故郷に帰省し、昔の仲間と過ごした秘密基地を訪れる。
かつては春樹、由衣香、ななみ、康二たち幼馴染と大切な時間を共有する特別な場所だったが、時が経ち、それぞれの問題や葛藤に向き合う中で、今は現実逃避の場所となっていく・・・。現実と夢、友情と愛に向き合いながら成長する若者たちの青春群像劇。
『ただ、あなたを理解したい』
出演:鈴木昂秀(THE RAMPAGE) 野村康太 新谷ゆづみ
森高愛 比嘉秀海 伊藤千由李 山本愛香
吉田晴登 城夢叶
高橋ひとみ
監督:碓井将大
脚本:鈴木裕那 渋谷未来
主題歌:「ガーベラ」MA55IVE THE RAMPAGE(rhythm zone)
音楽:鈴木ヤスヨシ
撮影:曽根剛
特別協力:蒲郡市幸田町 ガマゴリラ 幸田町商工会
製作プロダクション:The icon/PIW.inc
企画:BOKURANO FILM
上映時間:93分
配給:ギグリーボックス
(c)BOKURANOFILM
公式サイト:https://tadaanata-movie.com/
公式X:bokura_monogata
公式Instagram:tada_ana_bokuranofilm/
2月23日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷他、全国順次公開
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