ポーランド人作家レオポルド・ティルマンドの実体験に基づく自伝的小説「Filip」(※日本未刊行)をもとに描かれた映画『フィリップ』(6月21日(金)公開)の本予告映像とシーン写真が解禁された。
第2次大戦、ナチス支配下のポーランド、そしてドイツ。ユダヤ人としての素性を隠して生きている美青年フィリップが、復讐、愛、死、孤独、そして時代に翻弄されながら、もがき生きていく姿を描く本作。
解禁された本予告は、自らの容姿を武器に次々とドイツ人女性を誘惑し、復讐のためだけに生きていたフィリップが、ドイツ人女性リザとの出会いによって、禁断の愛と復讐の狭間で葛藤していく様子を捉えたもの。
過去に家族と恋人をナチスに殺されたフィリップ。「これは復讐だ」―数年後、彼は、自らを〈フランス人〉と偽り、ナチスの支配するホテルで勤務、自らの端正な容姿を武器にドイツ人女性を無差別に誘惑、無慈悲に捨てることで〈復讐を果たす〉という日々を繰り返していた。
そんな中、いつものようにプールサイドで次のターゲットを物色していたフィリップは、美しいドイツ人女性リザと出会う。やがて、穏やかな時間を過ごすようになる2人。だが、リザは「あなたはいつも怯えてるように見える」と、フィリップを知れば知るほど心配するようになり、ついにフィリップは「俺はユダヤ人だ」と自らの素性を告白、だが、ある日同僚がドイツ人女性と交際していたという罪で絞首刑に処される場面に出くわしてしまう―。
「2人でここから逃げ出そう」―復讐から始まった想いが、やがて、本物の愛に変わっていく。最後、フィリップが向ける銃口の先とは。2人の男女が時代に翻弄されながらも、愛のために運命に抗い、戦う姿を捉えた映像となっている。
あわせて解禁されたシーン写真には、ナチス・ドイツを賞賛するパーティが開かれる中、総統ヒトラーへの賞賛を表す人々に囲まれながらも、固く口を閉じ、まっすぐ前を見据えたフィリップの姿が捉えられている。
ストーリー
1941年、ワルシャワのゲットーで暮らすポーランド系ユダヤ人フィリップ(エリック・クルム・ジュニア)は、恋人サラとゲットーで開催された舞台でナチスによる銃撃に遭い、サラや家族、親戚を目の前で殺されてしまう。2年後、フィリップはフランクフルトにある高級ホテルのレストランでウェイターとして働いていた。自身をフランス人と名乗り、戦場に夫を送り出し孤独にしているナチス将校の妻たちを次々と誘惑することでナチスへの復讐を果たしていた。孤独と嘘で塗り固めた生活の中、プールサイドで知的な美しいドイツ人のリザ(カロリーネ・ハルティヒ)と出会い、愛し合うようになる。しかし戦争は容赦なく二人の間を引き裂いていく…。
『フィリップ』
出演:エリック・クルム・ジュニア、ヴィクトール・ムーテレ、カロリーネ・ハルティヒ、ゾーイ・シュトラウプ、ジョゼフ・アルタムーラ、トム・ファン・ケセル、ガブリエル・ラープ、ロベルト・ヴィエツキーヴィッチ、サンドラ・ドルジマルスカ、ハンナ・スレジンスカ、マテウシュ・ジェジニチャク、フィリップ・ギンシュ、ニコラス・プシュゴダ
監督:ミハウ・クフィェチンスキ
脚本:ミハウ・クフィェチンスキ、ミハル・マテキエヴィチ(レオポルド・ティルマンドの小説「Filip」に基づく)
撮影:ミハル・ソボチンスキ
美術:カタジーナ・ソバンスカ、マルセル・スラヴィンスキ
衣装:マグダレナ・ビェドジツカ、ユスティナ・ストラーズ
メイクアップ:ダリウス・クリシャク
音楽:ロボット・コック プロデューサー:ポーランド・テレビSA
原題:Filip | 2022 | ポーランド | ポーランド語、ドイツ語、フランス語、イディッシュ語 | 1:2 | 124分 | 字幕翻訳:岡田壮平 | R-15+
後援:ポーランド広報文化センター
配給:彩プロ
(C)TELEWIZJA POLSKA S.A. AKSON STUDIO SP. Z.O.O. 2022
公式サイト:https://filip.ayapro.ne.jp/
公式X:@filip_movie0621
6/21(金) 新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国公開
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