様々な“家族のかたち”を描き続けてきた是枝裕和監督が「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る渾身作『万引き家族』が、6月8日(金)より329館334スクリーンにて全国公開された。
第71回カンヌ国際映画祭【コンペティション部門】にて最高賞<パルムドール>を受賞!21年ぶりの快挙を成し遂げた本作は、公開後7日間で10億円を突破という、2018年公開の実写邦画の中で最速の記録を叩き出し、7月13日(金)には、観客動員数300万人、興収36億円を突破。これは2013年公開『そして父になる』の興行収入を超えて是枝監督作品史上最高となっている。また、その勢いは日本だけに留まらず、9月にスペインで開催される第66回サンセバスチャン映画祭において、是枝監督が生涯功労賞にあたるドノスティア賞を受賞、さらには、第36回ミュンヘン国際映画祭では外国語映画賞に当たるARRI / OSRAM賞を日本映画初受賞するなど、世界で『万引き家族』旋風を巻き起こしている。
この度、映画の大ヒットを記念して、7月13日(金)に、リリー・フランキーと城桧吏(子役)登壇のQ&Aイベントが実施された。劇中で、“親子”を演じた二人。公開後イベントで城くんがサプライズで読み上げた手紙にリリーさんが目頭を熱くさせるなど、まるで本当の“親子”のような絆を感じさせた二人が念願の再会を果たした本イベント。当日は、城くんに向けて「お前はかわいいな」と頭を優しく撫でながら何度も呟き、まるで本当の父親のような眼差しを向けていたリリーさん。しかし、夜のイベントともあり、リリーさんの十八番(?)でもある下ネタを連発し、会場では笑いが起きるのものの、城くんを狼狽えさせる場面なども見られた。最後には、今回の実施場所である“池袋”でいうにはピッタリの挨拶を城くんに披露させ、会場を盛り上げた。
『万引き家族』大ヒット御礼!Q&Aイベント概要
日時:7月13日(金)
場所:シネマサンシャイン池袋 3番スクリーン(東京都豊島区東池袋1-14-3)
登壇者(※敬称略):リリー・フランキー、城桧吏
リリーさんが、シネマサンシャインを運営する佐々木興業の佐々木社長と銀座のスナックで出会ったことをきっかけに飲み仲間となり、その繋がりで今回のイベントが決まったという本イベント。リリーさんは「公開が何週間も経っているのに、こうやって上映が続き、お客さんが来てくれるというのは嬉しいですね」と大ヒットしたことへの喜びを語り、Q&Aがスタートした。
ふたりにとっての印象的なシーンを問われると、“釣りのシーン”をあげたリリーさんは、撮影を振り返り「この作品は純粋な順撮りではないですが、ほぼ順撮りなんです。そのシーンは、最後の方のシーンなんですけど、離れ離れになって久しぶりに会う設定だったので、なんだか照れ臭かったんです。しかも祥太は、以前より賢くなっていて。ちょっと切ない気持ちになりました」と当時の心境を明かし、続けて「そのシーンでルアーの説明をするんですが、祥太は台本がないので、その場で台詞を伝えられるんですけど、それをスラスラいっていて。こいつスゴイなと思いましたね」と城くんを称賛。一方の城くんも、“釣りのシーン”と“バスのシーン”を上げた。
“バスのシーン”での城くんの表情が印象に残ったという観客からは、どんな気持ちで演じていたのか?と問われると、城くんは「ただただ祥太の気持ちになって演じていました」と控えめにコメント。すると、リリーさんはそのときの撮影時を思い出したようで、「そのシーンは最後の方の撮影だったんだけど、祥太がすごい冷たくて、過去のひとをみるような眼だった・・・」と切ない声でコメントし、会場からは笑いが。また、是枝作品でも共演経験があり、プライベートでも仲の良い福山雅治さんと比べ、リリーさんの大人の色気の方が好きという観客に、色気の秘訣を問われると、リリーさんは「一日一回●●●です」と明かし(下ネタ)、またもや会場は笑いに包まれた。
本作に出演したことで、一躍脚光浴びている城くんだが、所属するアイドルグループ<スタメンKiDS>のメンバーの反応について問われると「おめでとう、とか観たよ、と言ってくれました」と明かし、また、<スタメンKiDS>ではダンスも披露している城くんだが、演技との違いを問われると「この映画では祥太になりきるって感じだけど、ダンスはみんなと息を合わせてやろうと思ってやっています」と明かした。
ひとつひとつの質問に初々しく答える城くんに対しリリーさんは「マコーレー・カルキンみたいにならないでほしいね」としみじみコメント。学校でモテるでしょ?とリリーさんが尋ねると「全然モテないんですよ~」と答える城くんに「かわいい顔してるし、男でも女でもない空気があるからかな。祥太はすごい性格もいいし、俺が同じクラスだったら相当好きになるよ」と断言すると、城くんは照れ臭そうにはにかんだ。
今だから話せる本音は?という質問に対しては、監督の巧みな演出法に関して語ったリリーさん。「撮影開始の半年前に顔合わせがあって、そのときに是枝さんに家族写真を撮影してもらったんです。それをずっと携帯の待ち受けにしていたんですけど、次に会ったときには祥太は少し大きくなっていたんです。そのときになんだか、ずっと一緒に過ごしていたような気持ちになって、まるで是枝さんに魔法をかけられたように思いました」と語った。
最後の挨拶になると、この場所でするにはとっておきの挨拶があるといい、城くんに耳打ちを始めたリリーさん。その挨拶とは「宴もたけなわプリンスホテルではありますが」「人生には大切な袋がみっつあります」「ひとつめは、池袋」「ふたつめは、沼袋」「みっつめは、東池袋です」「ご清聴ありがとうございました」と公開後舞台挨拶でも笑いを誘ったあの挨拶を披露。池袋で行われた本日のイベントにピッタリだと、是枝監督も是非この場所でやるべきだと薦めていたようで、リリーさんと是枝監督の想いが届いた形(?)で、イベントは終了した。
観客動員300万人(※7/13時点)、興行収入36億円を突破!!
【累計】2,985,046人/3,644,337,500円(※7/12時点までの数字となります)
ストーリー
高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝の年金だ。足りない生活費は、万引きで稼いでいた。社会という海の底を這うような家族だが、なぜかいつも笑いが絶えず、互いに口は悪いが仲よく暮らしていた。
冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく──。
作品タイトル:『万引き家族』
出演:リリー・フランキー 安藤サクラ / 松岡茉優 池松壮亮 城桧吏 佐々木みゆ /緒形直人 森口瑤子 山田裕貴 片山萌美 ・ 柄本明 / 高良健吾 池脇千鶴 ・ 樹木希林
原案・監督・脚本・編集:是枝裕和
音楽:細野晴臣(ビクターエンタテインメント)
配給:ギャガ
公式サイト:gaga.ne.jp/manbiki-kazoku
コピーライト:(C)2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.
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