藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)と奈緒が、辻村深月による同名小説を原作とした映画『傲慢と善良』(9月27日(金)公開)のW主演を務めることが発表された。監督は萩原健太郎、脚本は清水友佳子が手掛ける。
主人公の架と真実はマッチングアプリで出会い婚約した直後、真実が突然失踪してしまう。彼女を探すうち<知りたくなかった過去と嘘>が明らかになる。すべてをさらけ出した2人がたどり着く“一生に一度の選択”を描くドラマティック恋愛ミステリー。
30代になりマッチングアプリで出会った真実と付き合うもなかなか将来を決めない「傲慢」な西澤架を演じるのは、『そして僕は途方に暮れる』で自身のイメージとは真逆のダメ男役を演じた藤ヶ谷太輔。「一番心に刺さって感銘を受けた小説。もし映像化されるなら絶対に自分が演じたい」という強い意志が伝わり、満を持しての映画化となった。
また、親の敷いたレールの上で「善良」に生きてきたが婚約直後謎の失踪をとげる真実を演じる奈緒もまた「辻村先生の映画に出るのが夢だった」と語る。
2人はドラマ「やめるときも、すこやかなるときも」以来4年ぶり2度目の共演となるが、撮影現場では恋愛観から人生観に至るまで様々なことについて話し合い、価値観を共有したようだ。久しぶりの共演に「お互い大人になった気がする」と語る。
監督は『東京喰種トーキョーグール』や『サヨナラまでの30分』を手掛け、公開待機作の『ブルーピリオド』でもメガホンをとった萩原健太郎。脚本を手掛けたのは、ドラマ「最愛」にて感情を揺さぶるセリフと緻密な構成力で反響を呼んだ清水友佳子。辻村深月からの信頼も厚く、原作者と脚本家がお互いにリスペクトの念を持ちながら映画の脚本が出来上がった。
書店でも一際目を引くインパクトで原作を印象付けたカバーイラスト。今回公開されたティザービジュアルでは、そのイラストを手掛けたイラストレーター雪下まゆが、原作版の「その先の物語」を表現するイラストを描きおろした。原作版では真実が一人で夜景をぼんやりと見つめている姿だが、今回は架と真実の二人で登場。真実が肩にもたれ掛かり同じ方向を見ているようで、二人の目線の先はどこか揃っていない。温かい雰囲気のなかにもミステリアスな要素が秘められているティザービジュアルとなっている。
あわせて場面写真も解禁となり、失踪した真実を探す架の、心配そうにも、切羽詰まったようにも見える表情と、原作の表紙を彷彿とさせる真実の表情の対比が、2人のすれ違いを予感させる。
コメント(敬称略)
●藤ヶ谷太輔(西澤架 役)
映画化が決まる前から、「人生で1番好きな小説」に挙げていたほどこの作品が大好きでした。辻村さんは僕のこと知っているのかなって思えるぐらい、僕自身の物語のように思いました。「もし映画化するなら絶対に架を演じたい。叶わなければ一生後悔する。」と思い、原作の関係者の方へもアプローチしてご縁がつながり本作のオファーをいただきました。僕の俳優人生の中でも並々ならぬ想いで演じました。まだ気づいていない潜在的な感情に気づくことができ、自分の世界が広がるような作品です。恋愛面だけでなくミステリー要素も織り込まれているとても魅力的な作品です。
●奈緒(坂庭真実 役)
辻村先生の作品に出演したいとずっと思っていたので今回夢が叶って嬉しいです!私自身いいところばかりの人間ではないのですが、昔から「いい子だよね」と善良に見られることも多いので真実とリンクしました。地方出身ならではの恋愛観や価値観にも共感できましたし、私自身30代目前となり人生の選択を考える時期になりましたので、様々な選択が描かれているこの作品に出会えて幸せです。藤ヶ谷さんや監督と結婚や恋愛の価値観についてとことん話し合いました。自分が好きになれなくて蓋をしたい気持ちを「傲慢と善良」という言葉が救ってくれるようなとても希望のある作品です。
●監督:萩原健太郎
架は天然なんだけどどこか憎めないキャラクターです。スターなのに誰とでも常にフラットに接する藤ヶ谷さんと重なる部分を感じました。藤ヶ谷さんのコアにあるそういう人間に対する優しさが常に滲み出て、現場でどんどん架の事が好きになりました。奈緒さんは真実というキャラクターの背景をどこまでも深く広く想像力をもって演じてくださいました。撮影前は想像していなかった真実の姿を見る度に真実が自分の想像を超えて魅力的な女性であると気付かされました。原作小説の行間にある架と真実の感情の機微をお二人が繊細に表現してくださったお陰で実写映画化した意味を強く感じました。「傲慢」さと「善良」さは表裏一体で、きっとその狭間を行き来しながら生涯付き合っていかなければなりません。本作が、完璧じゃない他人や自分を受け入れて前に向かって進む一助となることを願っています。
●脚本:清水友佳子
発売以来、多くの読者の心を揺さぶり続ける本作の脚色を担うプレッシャーは計り知れないものでした。小説の完成度があまりにも高いため映像作品として再構築するのは大変難しい作業でしたが、世界観を見誤らぬよう何度も原作を読み返し、辻村先生の助言も頂きながら執筆を進めました。完成した本編を見て強く印象に残ったのは、藤ヶ谷太輔さんと奈緒さんの圧倒的な表現力です。不完全だからこそ愛おしい架と真実がそこにいました。お二人の緻密で繊細なお芝居が、物語に深い奥行きを与えて下さいました。ラブストーリーでもあり人間ドラマでもある本作が、観て下さった皆様に愛して頂ける作品になることを祈っています。
●原作:辻村深月
「あ、架と真実がいる」お二人の姿を撮影現場で目にしての、最初の感想でした。ただ、原作の二人はともに一癖も二癖もある人たち。そんな架と真実そのものと言われるのは抵抗もありませんか?と尋ねる私に「いえ!今この瞬間は、その言葉が何よりも嬉しいです」と藤ヶ谷さんがこたえ、奈緒さんが微笑みながら頷いてくださった瞬間、ああ、このお二人に彼らを託せて本当によかった、と感じました。何年も前から架役の藤ヶ谷さんが原作を心に深く刺さった本としていろんな場面でお話ししてきてくださっていたこと、真実役の奈緒さんが中学生の頃から私の本を愛情深く読んできてくださったこと、以前から伺って、とても光栄に思い、感謝してきました。映画の完成を心から楽しみにしています。
ストーリー
婚約者・坂庭真実が突然姿を消した。過去も嘘もすべて隠したまま―。
仕事も恋愛も順調だった架だったが長年つきあった彼女にフラれてしまい、マッチングアプリで婚活を始める。そこで出会った控えめで気の利く真実と付き合い始めるも1年たっても結婚まで踏み切れずにいたある日、ストーカーの存在を告白される。そんな矢先「架くん、助けて!」と恐怖に怯えた真実からの着信が。彼女を守らなければとようやく婚約した直後、真実が突然消えた―。居場所を探すうち明らかになっていく<知りたくなかった過去と嘘>、すべてをさらけ出した2人の“一生に一度の選択”とは?
『傲慢と善良』
出演:藤ヶ谷太輔、奈緒
監督:萩原健太郎
脚本:清水友佳子
原作:辻村深月
配給:アスミック・エース
(C)2024「傲慢と善良」製作委員会
公式サイト:https://gomantozenryo.asmik-ace.co.jp
公式X:@goman_zenryo
公式Instagram:@goman_zenryo
9月27日(金)全国公開
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