映画『碁盤斬り』が5月17日(金)より公開となるのに先駆けて、5月14日(火)、主演の草彅剛、清原果耶、白石和彌監督が、神楽坂の赤城神社にて大ヒット祈願を実施。草彅剛と清原果耶は和装で登場した。
ご祈祷が始まるまでの待ち時間ではリラックスムードで雑談する三人。本作がイタリアで開催された「第26回ウディネ・ファーイースト映画祭」にて「ブラック・ドラゴン賞を」受賞し、白石監督がメディアでたくさん取り上げられていることに触れた草彅は「監督の時代来てるんじゃないですか?来ちゃいましたよね」とニッコリ。草彅の言葉に白石監督は「いやいや」と照れつつも、映画公開を前にいい流れができていると微笑み合っていた。
ご祈祷中は、真剣な表情で大ヒットを祈願。ご祈祷が終わると、ホッとした様子で柔らかな表情を見せた三人は、本殿前に移動。この日の天気は快晴。フォトセッションの準備中も、「天気も味方してくれている」「なんかうれしいよね」とマイペースで雑談をする三人。青空のもと、草彅と清原は着物姿で、白石監督はご祈祷でいただいたお札を手にし、フォトセッションに応じた。
フォトセッション後は囲み取材が行われ、「天気が素晴らしくて、すごく爽やかな気持ちでご祈祷しました。天もこの作品を応援してくれているのかなと。みんなが応援してくれている感じがして、幸せな気持ちになりました」とご祈祷の感想を語った草彅。清原も「草彅さん、監督とみんなでご祈祷できて、純粋にうれしいなという気持ちと、もうすぐ映画が始まるんだなという緊張感がありました」とコメント。白石監督も「公開直前はやっぱりヒリヒリするんですけれど、赤城神社はすごく綺麗で、なんか背筋が伸びる感じがしました。天気もよくて晴れ晴れとした気分になれたのがすごく良かったと思います」と笑顔を見せた。
映画のポスターが「草彅とは分からない!」と話題になっていることについて、「褒められているのかな?」とニヤリとした草彅。ポスターに写る自分の姿を見つめながら「確かに、役に入っている僕は違うんでね。これは、清原さん演じる“かよ”を…」と話したところで清原から「かよ?誰のことですか?お絹です(笑)」とのツッコミが。「あ、お絹ね。そうそう」と言い間違いに苦笑いの草彅は「お絹を守ろうとしている父の顔です。監督も時代劇初メガホン。僕も初めての顔をみなさんにスクリーンでお見せできると思うので、楽しみにしていただきたいという“座長”の顔。僕は違う顔をしているよという代表的な顔です」と、表情に込めた想いを解説。
清原も「日本の映画ではあまり見られないポスター。すごく迫力があって素敵です」と父・草彅の姿を絶賛。少し照れながらも「ありがとうございます」とお辞儀をした草彅は「迫力・剛です」と、この日もキャッチーなコメントを連発し、取材陣をよろこばせていた。
「映画を観ていただけると、このカットがものすごく印象的だと分かると思います」と話した白石監督は「鋭い眼光の中にも守るものがあるみたいなものを感じて。現場で惚れ惚れしながら草彅剛を撮影していた、その代表的なカットで大好きです」と語った。
ご祈祷では「あまりたくさん欲張ってお祈りすると、神様に怒られそうなので『よろしくお願いします』ということだけご祈祷しました」と切り出した草彅。続けて「でも、どこかでたくさんの人が来てくれればいいなという、下心もちょっと出ていた気もします」と正直に告白して笑いを誘う中、「エンターテインメントとして娯楽映画として楽しめる作品となっているので、本当にたくさんの人に伝わればいいなという気持ちでご祈祷しました」とも明かした。
草彅と同様、たくさんの方に映画を観に来て欲しいと願ったという清原は「よろしくお願いします、ということと、公開初日まで誰も体調を崩しませんように、とお願いしました」と柔らかな笑みを浮かべる。「優しい」と反応する草彅に「体調第一ですから」と答えた清原に「大人だね、僕の娘は」と胸を張った草彅は、自慢の娘の姿に目を細めていた。
着物での祈祷は「背筋が伸びます」と微笑んだ草彅。娘・清原の方に視線を向け「やっぱり清らかなグルーヴが出ていますよね、いいですよね。お互いに褒め合っちゃってます」と笑顔の草彅は「なんで、監督だけ着物着てないの?」と質問。「ちょっと失敗しました。着物で来るべきでしたよね。ちょっと持っていないんで、今度仕入れて来ます」と答えた白石監督に、清原も「今度はみんなで着られたら!」と期待を込めていた。
「映画の中では袴姿ですが、着流しの剛さんもかっこいいですよね」と草彅の着物姿を見つめた白石監督。草彅が「着流し、結構いいですよね。映画の中ではボロボロの着物だったので…」と振り返り、白石監督が「そもそも二人とも長屋暮らしなので。綺麗な着物を着ると全然雰囲気が違うので、いいですね」と褒めると草彅は「ギャップ萌えってやつですね!」と反応し取材陣を笑わせた。
本作で初共演を果たした草彅と清原。「素敵な方だと思っていたけれど、(実際に)会うと思っていたよりも素敵で。最初は僕の娘でいいのかなって思ってしまいました。会ってみないと分からないもの。優しさとかも会ってみないと分からないですから。会ってみて、優しい娘だなって思いました」と話した草彅。清原は「いつかご一緒できたらいいなと思っている中で、父娘でご一緒させていただけることがすごくうれしくて。寡黙な方と勝手な想像を抱いていたけれど、実際にお会いしてみるとユーモアに溢れた優しいお父さんでした」と振り返り、お互いに顔を見合わせて「ありがとうございます」と深々とお辞儀。会場を和やかな空気で包み込み、「褒められると、照れて何も言えない!」と、照れながらもうれしそうにしている父・草彅と、照れる父をうれしそうに見つめる娘・清原が並ぶだけで、素敵な父娘のムードが漂っていた。
「共演後に発見したことは?」との質問に「毎日が新鮮。毎日オーラが違う」とノリノリで答えた草彅。続けて「すごく瑞々しくて。何度も言うけれど、清原さんだけに本当に清らか。純粋というのかな。それでいて、大人の面も持ち合わせている。大人と等身大というのか、幼いというのか、そのバランスが絶妙で、父ながら毎日ドキドキさせてもらっていました(笑)」と語った草彅。清原も「私も毎日新鮮な印象を受け取っていました。草彅さんはすごく健康に気をつかわれていて。こんなに健康に気をつかっているんだな、といろいろ勉強させてもらっていました」と感謝。
すると「僕の知識はだいたいYouTubeで得たものなので、誰かが言ってたことを言ってるだけ(笑)。腸活とかね。本当かどうか分からないけれど」と茶目っ気たっぷりの草彅は「まあ、僕のほうが年上だし、毎日朝から夜遅くまで撮影なので、やっぱり健康が第一。そういうところを意識しています。“元気で!”って乗り切ったという感じですかね」と、撮影時には元気でいることを合言葉のように、スタッフ、キャストに伝えていたようだ。「やっぱり体が資本って年々思います。撮影所だけではなく、京都から車で何時間も移動することもあったから、時間もかかって結構大変でした」と撮影ではかなりの体力が必要だったと説明。「監督も同い年。やっぱり元気が一番なので、僕が率先して“みんな元気だよ!”と(声をかけて)やっていました」とハードな撮影を乗り越えた“コツ”にも触れていた。
同い年の草彅との映画作りは「めちゃめちゃやりやすかったです」と満面の笑みを浮かべた白石監督が「見て来たものが同じだし、なんか話も合うし。好きなものとかなんとなく似ている感じがしました」と話すと、草彅も「監督のおっしゃる通り。そのまま僕のコメントに代えさせていただきます(笑)」と乗っかり、さらなる笑いを誘っていた。
脚本を読んだ時、江戸時代に住みたいと語っていた草彅。その理由を問われると「すごく華やか。お祭りとかも現代とはちょっと違うのかな、行ってみたいなって。桜の下で囲碁を打つシーンとかすごく気持ちよくて。華やかで素敵な時代と感じたので行ってみたいと思いました」と回答。
江戸時代でなりたい職業は「ジーンズを作りたいです。デニム職人」と草彅らしい答えを披露。「生地をいろいろ持ち込んで、スマホも持って、Wi-Fiも持って行って…」と話す草彅に、江戸時代にはYouTubeもない、電波もなくスマホも繋がらなそうとのツッコミにも、「大丈夫でしょ」とケロリ。江戸時代に行ったら「僕だけが知ってることがいっぱいある。ヒット曲も先に作っちゃってね。斉藤和義さんの『歌うたいのバラッド』とか、あいみょんの『マリーゴールド』とか。自分がその時代に行って先に作って。ギターも持っていきたい!まさしく、ギター侍か『残念!』ってね。古いかな(笑)」と大笑いする草彅に、取材陣の笑いも止まらなかった。
日本だけでなく海外でも時代劇が改めて注目され、作品が作り続けられている状況を踏まえつつ、時代劇の思いを訊かれた草彅は「光栄なことに、イタリアでは早くも賞をいただいて、海外の人にも評価していただいて。誠にうれしい次第です。(映画館への)足が遠のいているとか、若い子が時代劇離れしているとか、そういう話も耳にするけれど、やっぱり時代劇って日本の文化だから、それに出演することも本当にうれしいし、日本が作る時代劇を絶やしたくない。今回、この作品をやってみて、京都の職人さんとか東京のスタッフの方と、昔のよいものと今のいいものをきちんと融合させて、今でしか作れない時代劇を作れたと思っています。日本のみならず、海外の方にも観てもらいたいです。時代劇だからこそ伝わる楽しさもあると思います。清原さんみたいな若い世代もいますし、僕より先輩の名優の方々も出られているので、時代劇があまり得意じゃないという方も楽しめる作品です。(公開は)あと3日後ですけれど、観ていただきたいなという気持ちです」と幅広い方に楽しんでもらいたい映画だとしっかりアピール。
海外で作る時代劇について興味があるかという質問には「お声があれば、ぜひ。どんどん挑戦していきたいです!」と宣言し、笑い声いっぱいの囲み取材を締めくくった。
ストーリー
浪人・柳田格之進は身に覚えのない罪をきせられた上に妻も喪い、故郷の彦根藩を追われ、娘の絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしている。しかし、かねてから嗜む囲碁にもその実直な人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心掛けている。ある日、旧知の藩士により、悲劇の冤罪事件の真相を知らされた格之進と絹は、復讐を決意する。絹は仇討ち決行のために、自らが犠牲になる道を選び……。父と娘の、誇りをかけた闘いが始まる!
『碁盤斬り』
出演:草彅剛
清原果耶 中川大志 奥野瑛太 音尾琢真 / 市村正親
立川談慶 中村優子
斎藤工 小泉今日子 / 國村隼
監督:白石和彌
脚本:加藤正人
音楽:阿部海太郎
小説「碁盤斬り 柳田格之進異聞」加藤正人 著(文春文庫)
製作総指揮:木下直哉
エグゼクティブプロデューサー:飯島三智 武部由実子
プロデューサー:赤城聡 谷川由希子 ラインプロデューサー:鈴木嘉弘 協力プロデューサー:根津勝
撮影:福本淳 美術監督:今村力 美術:松﨑宙人 照明:市川徳充 録音:浦田和治 装飾:三木雅彦 上田耕治 編集:加藤ひとみ 音響効果:柴﨑憲治
キャスティング:田端利江 VFXスーパーバイザー:小坂一順 衣裳:大塚満 メイク床山:山下みどり スクリプター:中須彩音 制作担当:相場貴和 助監督:松尾浩道
製作:木下グループ CULEN
企画:フラミンゴ
制作プロダクション:ドラゴンフライエンタテインメント
配給:キノフィルムズ
(C)2024「碁盤斬り」製作委員会
公式サイト:https://gobangiri-movie.com
公式X:https://twitter.com/gobangiri_movie
5月17日(金)全国公開
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