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『このろくでもない世界で』ソン・ジュンギが⼿作りチゲを振る舞う、重要な本編映像が解禁

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第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品された映画『このろくでもない世界で』(公開中)の本編映像が解禁された。

ある地⽅の暴⼒が蔓延る町で貧困にもあえぐ18歳の少年・ヨンギュ(ホン・サビン)と、彼の絶望漂う瞳にかつての⾃分を重ねた裏社会の男・チゴン(ソン・ジュンギ)。傷だらけのふたりが交錯した時、彼らの運命は思わぬ⽅向へ猛スピードで⾛り出す――。

解禁されたのは、チゴンがヨンギュに兄弟盃ならぬ”兄弟チゲ“を振る舞い、2⼈の⻭⾞が回り始める重要なシーン。映像では、普段は⼈を傷つけているであろうナイフを⽤い、⼿慣れた⼿つきで⿂を捌くチゴンのシーンから始まる。⼿持ち無沙汰なヨンギュは、飲み物を⽤意しようと冷蔵庫から⽔を取り出すも思いとどまり、酒の瓶を⼿にする。その瓶のぶつかり合う⾳を聞いたチゴンから、「俺は飲まない。奴らの酒だ。飲んでもいいぞ」と⾔われると、ヨンギュはそっと酒を元に戻す。

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チゴンが作ってくれていたのはメウンタンという韓国ではポピュラーな⿂のチゲ。2⼈は向かい合い同じ鍋を突き始める。無⾔で⾷べ進めていた⼆⼈だが、ふとチゴンがヨンギュのキャップを取り「顔の傷は使い物になる、教えてやるよ」と呟く。これまで⾃分を顧みてくれる⼤⼈なんていた試しがなかったヨンギュは、初めて⾃分を気にかけてくれるチゴンの⾔葉に感動し、⽬を潤ませる。

育ちの悪いチゴンは⼿掴みで⿂を⾷べ始め、それを⾒ていたヨンギュは、意を決したように同じように真似て⼿づかみで⾷べ始める。⼆⼈は⾒つめ合いながら、無⾔で⿂を⾷らう。初めて⼆⼈の⼼が触れ合ったこの夜に、ヨンギュはこの裏社会でチゴンについて⽣きていく覚悟を固めるという⾮常に重要なシーンとなっている。

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キム・チャンフン監督⽈く、「メウンタンはもちろん⼿づかみで⾷べる料理ではなく、ヨンギュがこれからチゴンの住む世界へ⼊って真似をしていく、という覚悟を表すシーンにしたかった」という。このシーンはソン・ジュンギにとっても印象的だったようで、「ヨンギュとチゴンが共感という感情を構築する重要な瞬間だ。夜中の2時ごろから⼀晩中チゲを⾷べたが、終わるころには⿂の⽣臭い匂いがした(笑)苦労した分、いいシーンが撮れたようでやり甲斐があった」と語っている。

ストーリー
継⽗のDVに怯える18歳のヨンギュ(ホン・サビン)は、義理の妹ハヤン(キム・ヒョンソ)を守るために暴⼒沙汰を起こして⾼校を停学、その上、⽰談⾦を求められる。⽣き抜く術のないヨンギュは、地元の犯罪組織のリーダー、チゴン(ソン・ジュンギ)の⾨⼾を叩くほかなかった。仕事という名の“盗み”を働き、徐々に憧れのチゴンに認められていくが、ある⽇、組織の⾮情な掟に背いてしまい……。

『このろくでもない世界で』
出演:ホン・サビン
ソン・ジュンギ「ヴィンチェンツォ」「財閥家の末息子~Reborn Rich~」『ロ・ギワン』
キム・ヒョンソ(BIBI)
監督・脚本:キム・チャンフン(初長編監督作品)
2023年/韓国/カラー/シネマスコープ/5.1ch/原題:화란/英題:HOPELESS/123分/字幕翻訳:本田恵子/R15+
配給:ハピネットファントム・スタジオ
(c) 2023 PLUS M ENTERTAINMENT, SANAI PICTURES, HiSTORY ALL RIGHTS RESERVED.

公式サイト:happinet-phantom.com/hopeless
公式X:@hopeless_movie

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