ドイツ・ジョージア合作映画『ゴンドラ』が11月1日(金)より公開となることが決定し、ポスターと場面写真が解禁された。
昨年の東京国際映画祭で上映され、賞には絡まなかったものの「どんなに落ち込んでる人が見ても笑顔になる」「着替えするゴンドラがすごい！想像力の勝利！」など観客の人気を集めた本作。舞台はコーカサス山脈の西、ジョージア（旧グルジア）の小さな村。ゴンドラ（ロープウェイ）の乗務員として働き始めたイヴァ。もう1台のゴンドラの乗務員はニノ。駅長は威張り屋のおじさんで、その態度ときたら腹が立つことばかり。だけど、2人は負けてはいない。すれ違うゴンドラで2人が交わし合う奇想天外なやりとりは、まるでゴンドラ合戦。その楽しさは、やがて地上の住民も巻き込んでいく。
監督は『ツバル TUVALU』(1999)、『ブラ！ブラ！ブラ！胸いっぱいの愛を』(2018)などを手掛けた〈セリフなし映画〉の名匠ファイト・ヘルマー。日本公開作が多いわけではないが、その独特な世界観にはファンが多い。昨年の東京国際映画祭の上映後Q&Aで、監督は「セリフがないから生まれる映画的瞬間を見てほしい」と語ったが、まさにセリフがないからこその映画的喜びに溢れた本作。7月のフランス公開でも「愛する自由に捧げられた、きらめく讃歌。美しいジョージアの風景の中に、ジャック・タチの精神（エスプリ）が現れる」（仏・La Croix紙）と、フランスを代表する映画監督で喜劇役者でもあるタチの名前まで出すマスコミもいるほどだ。
2つのゴンドラは、行ったり来たり。世界のどこかに行けるわけではないけれど、想像力があればどこへでも行ける。そんなメッセージを感じさせる本作は、コロナ禍が世界を覆い自由な行動が制限されていた3年前に、小規模のクルーで撮影できる映画ができないかと監督がアイデアを練り上げたという。
『ゴンドラ』
出演：ニニ・ソセリア、マチルド・イルマン
監督＆脚本：ファイト・ヘルマー
撮影：ゴガ・デヴダリアニ｜美術：バチョ・マハラゼ
原題：GONDOLA｜ドイツ、ジョージア｜2023年｜85分｜1:1.85｜5.1ch
配給：ムヴィオラ
(C)VEIT HELMER-FILMPRODUKTION,BERLIN AND NATURA FILM,TBILISI
公式サイト：https://moviola.jp/gondola
公式X：@gondola_jp
2024年11月1日（金）より新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開