公立小学校を長期取材したドキュメンタリー『小学校~それは小さな社会~』12月13日公開決定

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「第36回東京国際映画祭2023」でのワールドプレミア上映後、海外からのオファーが相次いでいるドキュメンタリー映画『小学校~それは小さな社会~』が、日本では12月13日(金)より全国順次公開となることが決定した。

メガホンをとったのは、英国人の父と日本人の母を持つ山崎エマ監督。公立小学校を卒業後、中・高はインターナショナルスクールに通い、アメリカの大学へと進学した彼女は、ニューヨークに暮らしながら、自身の“自分らしさ”はすべて、日本で過ごした小学校時代に学んだ“規律と責任”という重要な価値観に由来していることに気づく。

「6歳児は世界のどこでも同じようだけれど、12歳になる頃には、日本の子どもは“日本人”になっている。すなわちそれは、小学校が鍵になっているということではないか」との思いを強めた彼女は、前代未聞の長期取材で公立小学校での映画撮影を実施。現場で4,000時間、150日、700時間以上の素材を編集し、そこから見えてきた〈今、日本人に伝えたい、大事なこと〉を捉えている。

日本の小学校では、児童自らが学校を運営するためのさまざまな役割を担い、その役割をまっとうすることで、集団生活における協調性を身につける。教室の掃除や給食の配膳などを子どもたち自身が行う国は少なく、日本式教育「TOKKATSU」が今、海外で注目を集めている。日本人である私たちが当たり前にやっていることが海外から見ると、驚きでいっぱいだった。今、小学校を知ることは、未来の日本を考えることだと作品は投げかけている。

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山崎エマ監督

そんな本作は、2023年の日本でのワールドプレミア上映後、ギリシャの「テッサロニキ・ドキュメンタリー映画祭」では2回のプレミア上映が完売。上映後の質疑応答では1時間近くも日本の教育制度についての質問が飛び交った。

さらにヨーロッパ最大の日本映画祭「ニッポン・コネクション」(ドイツ)で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞したほか、「ミレニアム・ドックス・アゲインスト・グラビティ映画祭」(ポーランド)での上映、北米最大の日本映画祭「ジャパン・カッツ」(アメリカ)での観客賞受賞、「EBS国際ドキュメンタリー映画祭」(韓国)での審査員特別賞ほか、数々の映画祭で出品・上映され話題となった。

そして、教育大国であるフィンランド・ヘルシンキでは2024年4月に1館から公開されたが、地元メディアの高評価に後押しされ約20館で拡大公開となり、ヒットを記録した。

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ニッポン・コネクションでの上映の様子
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フィンランドでの上映の様子
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フィンランドでの上映の様子
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エジプトでの上映の様子

『小学校~それは小さな社会~』
監督・編集:山崎エマ
プロデューサー:エリック・ニアリ
撮影監督:加倉井和希
製作・制作:シネリック・クリエイティブ
国際共同製作:NHK
共同制作:YLE FRANCE TÉLÉVISIONS
製作協力:鈍牛倶楽部
2023年/日本・アメリカ・フィンランド・フランス/カラー/99分/5.1ch
配給:ハピネットファントム・スタジオ
(C) Cineric Creative / NHK / PYSTYMETSÄ / Point du Jour

12月13日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開

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