鈴木亮平と有村架純が初共演の映画『花まんま』より、新たに5名のキャストの出演が明らかになり、併せてコメントが到着した。
2005年、第133回直木賞を受賞した短編集「花まんま」(文春文庫)は、記憶の濃淡を丁寧に語り分けながら、人間の哀しさや温かさを繊細に織り込む巧みな筆致で評価されている作家・朱川湊人の代表作で、ある兄妹の不思議な体験を描いた物語。
「花まんま」とは子どものままごと遊びで作った花のお弁当を意味し、大切なひとへ贈り届けるキーアイテム。早くに亡くした両親との約束を守るため、たった一人の妹の親代わりとして大阪下町で生きる熱血漢の兄・俊樹を演じるのは鈴木亮平。まもなくの結婚を控えながら、実はある秘密を抱えている妹・フミ子を演じるのは有村架純。監督は『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『そして、バトンは渡された』の前田哲が務める。
この度明らかになったのは、主人公兄妹を取り巻く重要な役どころを演じるキャスト5名。有村演じる妹・フミ子の婚約者で、動物行動学の助教・中沢太郎役を鈴鹿央士が演じる。「原作の最後の一行でちらりと姿を見せる人物が、脚本ではカラスと話せる研究者というキャラクターになっていたのは驚きました」という鈴鹿のコメントの通り、髪を整えるのも忘れてカラスの研究に没頭するあまり、カラスと会話できるようになったというキャラ設定が原作から追加された。もちろんカラスとの演技は初挑戦。現場ではカラスとの対話に根気強く挑戦する姿が印象的だったという。
あわせて解禁されたキャラクター写真では、太郎がカラスと見つめ合う様子が切り取られており、カラスとの会話がどう物語に絡んでくるのか期待が高まる。
そして鈴木演じる兄・俊樹の幼なじみで、お好み焼き屋の看板娘である三好駒子役をファーストサマーウイカが演じる。ウイカは、映画オリジナルキャラクターとなる駒子を「お好み焼きと世話焼きが得意な、俊樹とフミ子を支える大切な存在」と分析。
実は、前田監督が駒子のキャラクターを作り上げていく段階で出演をアプローチするほど、関西弁でちゃきちゃきしている駒子と、大阪府出身のウイカ本人が持つ明朗快活なキャラクターとの親和性を重要視していたという。劇中ではキレのある関西弁を披露しており、熱血漢な俊樹にも負けず劣らずの存在感を放っている。
また、主人公兄妹とは不思議な縁で結ばれ、フミ子の抱える秘密にも関係している繁田家の面々として、父・仁役を酒向芳が演じるほか、長男・宏一役に六角精児、長女で宏一の妹・房枝役をキムラ緑子が演じる。
コメント全文
鈴鹿央士
身近で大事な人が思い浮かんだり、生きていることをあらためて大切にしようと思える作品で、台本を読んで何度も泣いてしまいました。原作の最後の一行でちらりと姿を見せる人物が、脚本ではカラスと話せる研究者というキャラクターになっていたのは驚きましたが、監督はじめ現場の皆さんが明るい雰囲気を作ってくださったおかげで、自分なりにのびのびと演じることができたと思います。主人公の兄妹を演じる亮平さんと有村さんとは一番多くの時間を過ごし、数多くのことを学ばせていただきました。早くこの作品を見ていただきたい、そんな思いでいっぱいです。
ファーストサマーウイカ
三好駒子は映画オリジナルのキャラクターで、
お好み焼きと世話焼きが得意な、
俊樹とフミ子を支える大切な存在です。
そんな駒子役を是非、と前田監督から
ラブコールいただいて光栄でした。
初めての前田組は、笑顔と関西弁に満ちていて、地元に帰ってきたようなアットホームで楽しい現場でした。
全世代に響く、あたたかい家族愛と不思議なストーリーに引き込まれる作品です。
ぜひ劇場でご覧いただきたいです。
酒向芳
脚本第一稿を読んだ→涙が出た→もう一回読んだ→また泣いた→原作を図書館で探した→読んでまた泣いた→物語の状況、時間軸を把握するために脚本を幾度も読み直した→……泣いた。
これほど涙を流した本はこれまでにあったかな?→記憶を辿っても無かった。原作、脚本にアッパレ!です。
六角精児
この映画の脚本を読んだ時、染み入るような感動と共に、「家族への思い」の大切さと有り難さが理屈を超えて僕の心に押し寄せて来ました。参加出来て光栄の一言です。
キムラ緑子
とても不思議なお話でもありますが、登場人物それぞれが、誰かを愛し思いやる愛情で詰まったとても優しい物語だと思います。
撮影現場では、皆さまとさまざまな感情を交わし合いながら、泣き過ぎでは?と思うくらい泣きました(笑)。
共演の皆様のいろんな表情を思い出して、感動的なシーンに、ともにいることができて幸せだったなぁと思います。
監督の思い描く世界の完成を心待ちにしております。
ストーリー
「花まんま」それは、大切な人に贈る小さな花のお弁当。
大阪の下町で暮らす二人きりの兄妹。兄・俊樹は、死んだ父と交わした「どんなことがあっても妹を守る」という約束を胸に、兄として妹のフミ子を守り続けてきた。妹の結婚が決まり、親代わりの兄としてはやっと肩の荷が下りるはずだったのだが、遠い昔に二人で封印したはずの、フミ子の〈秘密〉が今になって蘇り・・・
『花まんま』
出演:鈴木亮平 有村架純 鈴鹿央士 ファーストサマーウイカ 酒向芳 六角精児 キムラ緑子
監督:前田 哲
原作:朱川湊人「花まんま」(文春文庫) 第133回直木賞受賞
企画協力:文藝春秋
脚本:北 敬太
配給:東映
(C)2025「花まんま」製作委員会
公式サイト:https://hanamanma.com
公式X:@hanamanma_movie
公式Instagram:@hanamanma_movie
2025年春 全国公開
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