『ライオン・キング:ムファサ』渡辺謙が冷酷な敵ライオン・キロス役の吹替版声優としてディズニー映画初参加

画像1
左から渡辺謙、尾上右近

映画『ライオン・キング:ムファサ』超実写吹替版のキロス役に渡辺謙が決定し、10月21日に都内で行われた発表イベントに登壇。さらにムファサ役の尾上右近がサプライズ登場した。

孤児から王へ自身の力で運命を切り拓くムファサと、王の血筋を受け継ぐ弟タカ(若き日のスカー)。血のつながりを超えた兄弟の絆に隠された、驚くべき秘密を描く本作。その超実写吹替版には、主人公ムファサ役声優として右近、タカ役声優として7人組グループTravis Japanの松田元太が決定。さらに、MARIA-E、吉原光夫、和音美桜、悠木碧らの参加も発表されている。

キロス役の声優がお披露目されたのは、本作の舞台となるサバンナの世界観で彩られたスペシャルステージ。MCの掛け声で太陽を模したパネルがステージ高く昇ると、渡辺がキロスさながらの凛々しい顔で登場。ヴィラン役の吹替版声優として発表された。

今回渡辺が演じることとなったのは、ムファサとタカを追い詰める冷酷な敵ライオン、キロス。ムファサとタカの運命を左右する重要キャラクターだ。渡辺は「ディズニー作品は子供たちが小さいころからレーザーディスクでほぼ全作品持っていて、子供たちに見せていた。素晴らしいエンターテイメント、楽曲、映像はもちろん、必ずそこに人生のアイロニーや無常観が描かれているのがディズニー作品の魅力」と語り、キロスの役どころについて、「悪役と捉えられるが、キロスの群れは社会から疎外されている」と説明。「この物語は、キロスの群れとムファサの群れとの対立軸の話。今の世の中でも社会から疎外されている中で必死に生きていこうとする人たちがいて、共通する部分がある」とヴィランながらも、共感できるキャラクターであると語った。

画像2

今回、キロス役をオーディションで勝ち取ったという渡辺は、ディズニー映画初参加、またディズニー作品で初めてヴィランを演じることとなった。ヴィランを演じることになった気持ちを問われた渡辺は、字幕版でキロス役を演じるマッツ・ミケルセンについて触れ、「マッツ・ミケルセンが独特で素晴らしい俳優なので彼がどういう風にこの作品を捉えて演じたのかとても興味を持ち、キロス役を演じてみたいと思った」とコメント。「正義と悪をきちっと色分けした方がエンターテイメントの映画としては良いかと思ったら、マッツ・ミケルセンはその微妙なところを狙って演じられていた。それに影響を受け、キロスはただの悪役ではなく、彼が守ろうとしているものに対してぶつかってきたものを跳ね飛ばしていくという役にしようと思いました」とマッツを参考に役作りをしたと話す。

また、オーディションを受ける上でもマッツの演技は参考になったといい、「セリフはまあそんな緊張しなかったんですけれども、つかみどころのないキロスの歌が大変でした。キロスの陰湿さなど出さないといけないと思いながら、やってだめなら仕方がないという気持ちで必死でやりました」と語った。

さらに渡辺の起用について、吹替版の監督から「キロスのキャラクターは孤高の存在感と確かな演技力を兼ね揃えた渡辺謙さんのイメージとピッタリ重なりました。また、キロスは想いを歌で表現するシーンもあり、演技だけでなく歌唱力も必要な役柄であり、唯一無二のエンターテナーである渡辺謙さんに是非、キロス役をお願いしたいと思いました」とコメントが寄せられると、渡辺は「買い被りだと思う。これまでミュージカル作品をやらせてもらっているが作品によってそれぞれ違い、別の山を登るようだ」と答えた。

そんな最新作で描かれるのは、『ライオン・キング』のはじまりの物語。世界中を魅了してきた『ライオン・キング』について問われた渡辺は「親子のつながりや友情など動物の話ではあるが、根源的に人間が持っている悲しみや苦しみも含まれている。これが皆さんに支持されている理由だと思うので、かなり必死にやりました」と語った。

前作『ライオン・キング』(2019)に続く大きな見どころのひとつとなりそうなのが、ディズニー作品には欠かせない珠玉のミュージカルナンバー。最新作の音楽を手掛ける巨匠リン=マニュエル・ミランダは、かつて渡辺が主演したブロードウェイミュージカル「王様と私」を鑑賞するなど、渡辺とも親交もある模様。

今回作品を共にする感想について問われると「リンが楽屋に訪ねて来てくれて一緒に写真を撮った。その翌年にリンが手掛けた『ハミルトン』を鑑賞後に楽屋にお邪魔したが、こんなややこしい音楽を作る方とは知らなかった(笑)。劇中の音楽はアフリカのビートが効いたノリのいい音楽で、キロスのキャラクターとどのように整合性を持たせればいいかわからなかった。なのでマッツの歌を参考に聴くと結構ねっとりしていて、テイストはキャラクターを引きずって行かないといけない、とリセットさせてもらった」とリンやマッツとのエピソードを紹介しながら音楽の魅力も熱く伝えた。

画像3

作品への熱い想いが明かされる中、ムファサ役の吹替版声優を務める右近がサプライズ登場。さらに、「今日は私から『ライオン・キング』、そしてキロスにちなんでお祝いの白獅子をご用意させていただきました!」という右近の掛け声のもと、ライオンを意味するとも言われている「獅子舞 嘉例(カリー)」もステージ上に姿を現し、一夜限りの「獅子舞」の演舞が披露された。

一説では、“獅子の口の中にそれぞれ書かれた「嘉」「例」の文字を見ることが出来ると毎日が一粒万倍日になり幸せをもたらす”とされる「獅子舞 嘉例」。渡辺は早速「嘉」「例」の文字を発見し嬉しそうな様子。2頭の白い獅子舞によるパフォーマンスを楽しんだ様子で、「迫力がありますね。劇中でキロスとムファサが対決するシーンあるが、そのシーン思い出すくらい」と感想を述べた。

右近によるサプライズはこれで終わらず、続いてステージに運び込まれたのは本作をイメージしたスペシャルケーキ。イベント当日に65歳の誕生日を迎えた渡辺。キロス役決定のお祝いにかけ、作品の象徴であるプライドロックやライオンをモチーフに作られた完全オリジナルな誕生日ケーキでお祝いした。相次ぐサプライズに渡辺は「甘い匂いがすごい、おなかすいてきた!(笑)」と茶目っ気たっぷりにコメントした。

本作は現在絶賛収録中ということで、渡辺は改めて「友情や愛の話というエンターテイメントだが、人生の深いところに触ってくる瞬間がある素晴らしい作品になると確信しています。きっと大人の方も喜んでいただける、どんな世代の方でも楽しんでいただける作品になっていると覆います」とコメント。

右近も「僕もオーディションでムファサ役にチャレンジした。謙さんや他のキャストの発表があり公開日が近づいていることを実感してわくわくしています。壮大な愛がテーマの映画でたくさん感動していただけると思います」と思いを込めたメッセージを贈り、イベントは終了した。

またこの度、右近や松田、渡辺の声を収めた超実写吹替版予告も到着した。

『ライオン・キング:ムファサ』は12月20日(金)より公開。

ストーリー
『美女と野獣』『アラジン』を超えるディズニー映画全世界No.1ヒット作『ライオン・キング』。野生の王国を統べるシンバ、その父ムファサ王の<始まりの物語>が、ついに明かされる。『ライオン・キング』の宿命のライバル、ムファサ王と兄弟スカーの幼き日の出会い、そして、アフリカ大陸横断の旅…。約束の地を目指す彼らを待ちうける、驚くべき真実とは――?リアルを超えた超実写版の美しい映像と、魂を揺さぶる名曲と共に描かれる、キング・オブ・エンターテインメントの幕が上がる!

『ライオン・キング:ムファサ』
声の出演:アーロン・ピエール、ケルヴィン・ハリソン・Jr.、ティファニー・ブーン、ドナルド・グローヴァー、ビヨンセ、マッツ・ミケルセン、ブルー・アイビー・カーター
超実写吹替版声優:尾上右近、松田元太(Travis Japan)、渡辺謙
監督:バリー・ジェンキンス
原題:Mufasa: The Lion King
全米公開:2024年12月20日
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c) 2024 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/lionking-mufasa

12月20日(金)全国劇場にて公開

関連記事
『ライオン・キング:ムファサ』超実写吹替版にMARIA-E、吉原光夫、和音美桜、悠木碧、LiLiCoの参加が新たに決定
Travis Japan 松田元太が声優初挑戦、『ライオン・キング:ムファサ』若かりし頃のスカー役に決定
ディズニー・ファンイベントのフィナーレで『ライオン・キング:ムファサ』第2弾予告&新ポスターお披露目
映画『ライオン・キング』1週間限定でリバイバル上映決定 30周年記念特別版ポスターも到着

『ライオン・キング』公開30周年記念映像解禁 始まりの物語『ライオン・キング:ムファサ』は12月公開
シンバの父・ムファサ王の“始まりの物語”を描く『ライオン・キング:ムファサ』12月公開 特報映像とポスターも

目次