映画『ココでのはなし』(11月8日(金)公開)の本編シーンが解禁された。
都会の喧騒に佇むゲストハウス“ココ”を舞台に、住み込みバイトの詩子と“ココ”に集う人々の交流と愛おしい日々を綴った本作。ワルシャワ国際映画祭でのワールドプレミア上映を皮切りに、インディ映画では異例となる10以上の海外の映画祭で上映され、市井の人々への温かい眼差しと美しい映像で世界中で高い評価を得た。
都会の喧騒に佇むゲストハウス“ココ”に住み込みで働く詩子(山本奈衣瑠)は、元旅人でオーナーの博文(結城貴史)、SNSにハマりライフハック動画を配信する泉さん(吉行和子)と共に慎ましくも満ち足りた生活を送っている。“ココ”にやってくるのは、バイト先が潰れてしまい目標もなくくすぶっている青年 存(三河悠冴)、声優の夢を諦め就職しようとするも両親から帰国を促されている中国人のシャオルー(生越千晴)など、悩みを抱える若者たち。そして笑顔でお客さんを迎える詩子にも、父親(モト冬樹)との確執、そしてわけあって田舎を飛び出してきた過去があった…。
忙しない日々の中で今を切に生きる若者たちの姿を丁寧に描き出した本作は、これが長編デビュー作となる31歳の新鋭こささりょうま監督をはじめ、スタッフ・キャストともに若い才能が集結している。そして彼らを、一番近くで役柄同様に温かく見守っていたのが吉行和子だ。本作では、SNSにハマりライフハック動画を配信する泉さん役を、チャーミングに演じきっている。このユニークなキャラクターは実は、こささりょうま監督の母親がゲーム配信者だったことがきっかけで、その要素が取り込まれたという。
もともと自身の母親を題材に映画をつくろうとしていたこささ監督は、準備のために山田洋次監督作品、小津安二郎監督作品、さらには『ゴッドファーザー』まで様々な家族を描いた作品を鑑賞。そして、山田洋次監督作品にも数多く出演した吉行和子を迎えることができた監督は、撮影を振り返り「本当に凄かった!まだ若手の自分にも真摯に向き合ってくれて感激した」と語っている。一方吉行は、「こささ監督を中心に、若い人たちの仲間に入れて貰えて、とても楽しい撮影現場でした」と振り返っている。
そしてこの度、吉行和子演じる泉さんが、悩みを抱える若者たちに「みんななんか焦ってない?若いから焦るのは分かるけど。“若い”のなんて人生のうちの一瞬よ!」と語りかける場面が公開された。ゲストハウスのオーナーもアルバイトも宿泊客も関係なく縁側に集まり、それぞれの抱える本音を少しだけ明かした若者たちに、泉さんはさらに「休憩が大事。考えながら、休んでいいのよ。急ぐと疲れちゃうじゃない!」と語りかける。日々に疲れてしまっている人々の心を少しずつ解きほぐしていく温かい場面だ。
『ココでのはなし』
出演:山本奈衣瑠 結城貴史 三河悠冴 生越千晴 宮原尚之 中山雄斗 伊島 空 小松勇司 笹丘明里 三戸大久 / モト冬樹 吉行和子
監督:こささりょうま
脚本:敦賀 零 こささりょうま
主題歌:kobore「36.5」(日本コロムビア)
エグゼクティブプロデューサー:笠井出穂
プロデューサー:渡邊健悟 小林紀美子 小原拓真
助監督:内田知樹 撮影:岩渕隆斗 照明:小松慎吉 録音・整音:落合諒磨 美術:佐々木麗子 衣裳:牧野優志 ヘアメイク:南辻光宏 写真:石原汰一 編集:深沢佳文 音楽:田中拓人
企画・製作・プロデュース:BPPS
協力:日本コロムビア / 講談社 ワインド・アップ pingset 割烹 いそ崎
2023年/日本/ヨーロピアンビスタ/5.1ch/カラー/86分
配給:イーチタイム
(c)2023 BPPS Inc.
公式サイト:cocohana-film.com
公式X:@cocohana_film
公式Instagram:@cocohana_film
2024年11月8日(金)シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほか全国順次公開