今年日本で主演作が『無名』、『ボーン・トゥ・フライ』、『熱烈』と立て続けに3作も公開、いずれもヒットを記録している人気俳優ワン・イーボー。このたび、2022年に主演した短編『我的朋友~映画に愛をこめて~』(22・中国)がJAIHOにて、12月7日(土)より日本初&独占配信がスタートすることが決定し、本予告及びシーン写真3点が公開された。
1990年、中国のとある地方都市。病身の母親と暮らすチョウ(ジョウ・シュン『クラウド アトラス』『チィファの手紙』『ヘマヘマ:待っている時に歌を』)は、テレビで流れるアジア競技大会の閉幕式を見てひと時の安らぎを感じていた。
翌朝、チョウが受付係として働く工場では、アジア競技大会の垂れ幕やパンダのマスコット「パンパン」の撤去作業が行われている。そこへ、遠方から戻ってきた詩人のリー(ワン・イーボー)が訪ねてくる。その夜、工場内の映画館で従業員とその家族向けに『大人は判ってくれない』の上映会が催され、チョウは鑑賞券の配布ともぎりを担当していた。そこへ、リーが再び訪ねてくる。
映像は遠方から戻ってきた詩人リーが、工場で開かれることになった映画の上映会に参加するため、会場を訪ねるシーンを捉えたもの。
ぶっきらぼうに対応するチョウと、無言でチケットを手渡すリー。劇中全体を流れる、あくまでも淡々と、静謐に進んでいく時間を印象的に切り取ったものとなっている。
シーン写真3点は、詩人リーの静かな日常を切り取ったもの。ダンスや歌への高い評価のみならず、作品ごとに全く違ったキャラクターになりきる俳優としての圧巻の存在感と演技力も話題のワン・イーボーが醸し出す<静>の演技をフィルムに映し出した印象的なカットとなっている。
手掛けたのは、長編デビュー作の『八月』(2016)が第53回金馬奨 最優秀作品賞、最優秀新人賞、国際批評家連盟賞を、短編『下午过去了一半(原題)』(2020)が第71回ベルリン国際映画祭 短編映画部門 銀熊賞を受賞した、内モンゴル出身の新鋭チャン・ダーレイ。
ワン・イーボー、ジョウ・シュンの2人がブランドアンバサダーを務めるCHANELと中国最大級のインディペンデント映画祭「西寧FIRST青年映画祭」とのコラボレーションによって制作、第73回ベルリン国際映画祭 短編映画部門にも出品。ラストはフランソワ・トリュフォー監督の『大人は判ってくれない』(1959)が流れるなど、映画への愛と人間への温かいまなざしに満ちた作品となっている。
ストーリー
天安門事件が起きた年から1年後、1990年の中国。第11回アジア競技大会の余韻が冷めやらぬとある街で、内気な詩人リー(ワン・イーボー)は、フランソワ・トリュフォー監督作『大人は判ってくれない』(59)の上映会場となった工場のなかで、誰かを待っている。受付係の女性チョウ(ジョウ・シュン)は映画のチケットを配布している。物語は彼女の視点から優しく語られていく、ノスタルジックな時代のポートレート。
『我的朋友(われてきほうゆう)~映画に愛をこめて~』
日本初!独占配信
配信開始:12月7日(土)00:00
監督:チャン・ダーレイ
出演:ワン・イーボー、ジョウ・シュン
2022年/中国/24分/音声:中国語/字幕:日本語/英題:ALL TOMORROW’S PARTIES