映画『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』で監督を務めるペドロ・アルモドバルからコメントが解禁された。
色鮮やかな映像とユーモアにあふれた作品で観客を魅了してきたアルモドバル監督。アカデミー賞(R)外国語映画賞に輝いた『オール・アバウト・マイ・マザー』(99)、アカデミー賞(R)脚本賞を受賞した『トーク・トゥ・ハー』(02)などで知られる名匠の最新作は、病に侵され安楽死を望む女性と彼女に寄り添う親友の最期の数日間を描く物語。
出演は、ウェス・アンダーソン監督作品やジム・ジャームッシュ監督作品の常連として知られ、『フィクサー』07)でアカデミー助演女優賞(R)に輝いたティルダ・スウィントンと、『アリスのままで』(14)でのアカデミー主演女優賞(R)に加え、世界三大映画祭すべてで女優賞を受賞したジュリアン・ムーア。ふたりのオスカー女優が親友同士を演じ、繊細で美しい友情を体現する。
本作で第82回ゴールデングローブ賞ドラマ部門の主演女優賞にノミネートされているティルダは、ショートフィルム『ヒューマン・ボイス』に続き、アルモドバル監督とは本作が2回目のタッグとなる。
「私は本当にティルダが大好き!」と口にするアルモドバル監督は、再びティルダと仕事をすることについて「前作で一緒に仕事をしたときに、我々の相性がいいことは瞬時に分かりました。私たちはすぐにお互いを理解できるのです。ティルダの起源が地理的にスペインに近い場所にあるからかもしれません。彼女と一緒にまた何かを作りたいと思ったことが本作のオファーのきっかけでした」とティルダ以外の選択肢はなかったと語っている。
またティルダの演技力にも絶大な信頼をおいており、「私の映画では、登場人物たちがよく喋る。舞台作品と同じくらいに言葉は必要不可欠なのです。物語を構成する要素はどれも重要で、私はそのすべてに関わっていますが、真に物語を伝えるのは俳優たちです。本作ではティルダが熟練技で完璧に語る長いセリフと、それに耳を傾けるジュリアン・ムーアのまなざしによってバランスが保たれています。ティルダは何ページにもわたり書かれた長い独白を、大げさでも単調でもない見事な言い回しで披露し、死の苦悶を伝えました。彼女の巧みな演技が全編に渡り光っています」と自身の作品の中枢を担う役を見事に勤め上げたティルダを絶賛している。
『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』は2025年1月31日(金)より公開。
ストーリー
重い病に侵されたマーサ(ティルダ・スウィントン)は、かつての親友イングリッド(ジュリアン・ムーア)と再会し、会っていない時間を埋めるように病室で語らう日々を過ごしていた。治療を拒み自らの意志で安楽死を望むマーサは、人の気配を感じながら最期を迎えたいと願い、“その日”が来る時に隣の部屋にいてほしいとイングリッドに頼む。悩んだ末に彼女の最期に寄り添うことを決めたイングリッドは、マーサが借りた森の中の小さな家で暮らし始める。そして、マーサは「ドアを開けて寝るけれど もしドアが閉まっていたら私はもうこの世にはいないー」と言い、最期の時を迎える彼女との短い数日間が始まるのだった。
『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』
出演:ティルダ・スウィントン、ジュリアン・ムーア、ジョン・タトゥーロ、アレッサンドロ・ニボラ
監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
原作:シーグリッド・ヌーネス「What Are You Going Through」(早川書房 近刊)
原題:The Room Next Door|2024年|スペイン
配給:ワーナー ブラザース映画
(C)2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
(C)El Deseo. Photo by Iglesias Más.
公式サイト:room-next-door.jp
2025年1月31日(金)公開
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