倉本聰原作・脚本、若松節朗監督、本木雅弘主演の映画『海の沈黙』(公開中)が、第54回ロッテルダム国際映画祭に正式出品されることが決定した。
オランダ・ロッテルダムで開催される同映画祭は1972年に始まり、カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭などと並ぶ重要な国際映画祭とされる映画祭で、今回は2025年1月30日~2月9日に開催される。
『海の沈黙』は、今年各国で注目を集めた作品で構成される「Limelight」部門へ選出。この部門は近年『海よりもまだ深く』(16年/是枝裕和監督)、『ドライブ・マイ・カー』(21年/濱口竜介監督)、『Blue Giant』(23年/立川譲監督)など国内外で高く評価された話題作が出品された部門だ。
本作は、「前略おふくろ様」「北の国から」「やすらぎの郷」など数々の名作を手がけてきた巨匠・倉本聰が長年にわたって構想し、「どうしても書いておきたかった」と語る渾身のドラマを、『沈まぬ太陽』や『Fukushima 50』などの若松節朗がメガホンをとり、本木雅弘主演で映画化。共演に小泉今日子、中井貴一、石坂浩二、仲村トオル、清水美砂、菅野恵、萩原聖人、村田雄浩、佐野史郎、田中健、三船美佳、津嘉山正種らが名を連ねる。
原作・脚本の倉本聰、若松節朗監督、主演の本木雅弘からのコメントは以下のとおり。
コメント
倉本聰
60余年前日本の美術界をゆるがす大事件があった。鎌倉時代の名作といはれ国の重要文化財に指定されていた古い壷が、実は現代の作家のものと判り、文化財指定をとり消されたのである。権威づけが消えると美の価値も変るのか。これは一生を賭してその理不尽に挑んだ一人の贋作者の斗いの物語である。
若松節朗
人類共通の価値基準は、(真.善.美)です。この三つの概念の中で美だけは絶対的なものだと倉本聰さんは映画のテーマにしました。ルーブル美術館で観たミロのビーナスやモナリザは確かに美しかった。そして感動した。この感覚は誰しもが持つもので世界中の人々を惹きつけて止まないだろうと思う。美しいものは誰に対しても美しく揺るぎないものだと考える。美と言うものの永遠性.絶対性を縦糸に人間の愛情を絡ませて紡いだ織物の様な映画が出来たと思います。この美しい映画を世界中の人達に観て頂けたらとても幸せです。
最後に、ロッテルダム国際映画祭にご招待下さり有り難うございました。
本木雅弘
ロッテルダム国際映画祭への出品を大変嬉しく思います。
画家役というだけで烏滸がましいですが、それぞれに劇的で、光を操り、美を追求したオランダの三大画家、フェルメール、レンブラント、ゴッホを生んだ、彼の地で上映される機会を想像するだけで心が震えます。
若松監督の挑戦、倉本さん特有の語り口と日本のエキゾチズムに新鮮な奥行きを感じていただけたらと期待しております。
『海の沈黙』
出演:本木雅弘 小泉今日子 清水美砂 仲村トオル 菅野恵 / 石坂浩二 萩原聖人 村田雄浩 佐野史郎 田中健 三船美佳 津嘉山正種 中井貴一
原作・脚本:倉本聰
監督:若松節朗
製作:曵地克之
プロデューサー:佐藤龍春
アソシエイトプロデューサー:谷山一也 増子美和 中村和夫 牛田直美
音楽:住友紀人
絵画協力:高田啓介
企画協力:フラノ・クリエイティブ・シンジケート
製作会社:インナップ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2024 映画『海の沈黙』INUP CO.,LTD
公式サイト:https://happinet-phantom.com/uminochinmoku/
公式X:https://x.com/uminochinmoku
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