映画『知らないカノジョ』大ヒット御礼舞台挨拶が3月12日に東京・新宿バルト9で行われ、主演の中島健人、ヒロインのmilet、共演の中村ゆりか、円井わんが登壇した。

大学時代に出会い、お互い一目惚れして結婚した神林リク(中島)と前園ミナミ(milet)。それから8年、小説家を目指していたリクは、歌手の夢を諦めたミナミのサポートのかいもあり、一気に人気のベストセラー作家となった。すべてがうまくいっている、そう思っていたリクだったが、喧嘩をしたある日の翌朝、2人が出会わなかった世界が始まった――というストーリーが展開されるファンタジック・ラブストーリーとなっている。中村はもう1つの世界で編集部員となったリクが編集担当する新人小説家・金子ルミ役を、円井は出版社に勤めるリクの先輩・小松みのり役を演じる。
MCから呼び込まれ、ステージに登壇した4人。挨拶を求められると、中島は「大ヒット御礼舞台挨拶ということで、このようなすてきな機会を設けていただいたこと、心より幸せに思っております」と観客に感謝し、miletは「人生初めての大ヒット御礼の場所に立っています。みなさん、映画を観おわってほやほやだと思うので、その勢いのまま楽しい時間を過ごせたらなと思います」と声を弾ませた。


公開から13日目を迎えた本作だが、会場にはすでに10回以上鑑賞した観客もいることが判明すると、miletは「本当なの?」と目を丸くし、中島は「ありがとうございます。何度見ても楽しめる作品ですから、こうして愛していただけるのはうれしいですね」とにっこり。
また、多くの感想が寄せられているそうで、その一部がスクリーンに投影されると、中島は“3回目を見てきました!2回目より泣いた”との感想に反応し「1回目、2回目、3回目、それぞれ見方が違って、感動するポイントも変わる映画で、それが『知らないカノジョ』の魅力の1つですよね」と共感し、miletは試写会を含めてすでに4回、本作を見たそうで「一緒に行った友だちが号泣しちゃって。オープニングの幸せそうなリクとミナミのシーンで号泣しちゃう人も続出しているみたいで、2度目は見え方が変わってくるので、幸せそうな2人を見て、いま恋愛に行き詰まっている人とかが『ゔゔっ』ってなっちゃうって」とコメント。
中島も親友と見に行ったそうで「恥ずかしそうに泣いてるのがバレないように手で涙を拭いていて、俺に顔を見せないように男泣きしていました」とうれしそうに話した。


また、14日からホワイトデー記念として、三木孝浩監督自らが製作した劇中歌『Nobody Knows』の映画版ミュージックビデオ(先行デジタル配信)が入場者特典としてもらえることが発表されると、この舞台挨拶直前に知ったというmiletは「“えーっ!”と思いました。まだ見ていないのですごく楽しみで、きっと幸せそうなシーンもいっぱい入ってて、エモーショナルな『Nobody Knows』になっているんじゃないかなって思います。すごく楽しみです」と期待に胸を躍らせた。
イベントでは、劇中のリクの行動や考えについてアリかナシかを答える企画も行われ、『ウエディング中にかかってきた仕事の緊急電話をとるパートナーはアリ?(〇)・ナシ?(×)』に全員が×を挙げると、中島は「緊急なものはしょうがないかもしれないけど、目の前にある事象を大切にしたいなと思いますね。そもそもケータイを持たないかもしれないです」と答えた。
続けて、『仕事が忙しいときに、パートナーから頼み事をされたら、してあげる(〇)・後回しにする(×)』に、唯一×を挙げた中島は「僕は性格がリクと似ているんですよね。本当に集中しているときに、それを後回しにして相談に対する答えをちゃんとできるかと言われたら、その自信はない。しっかり落ち着いてから(相談の)答えを提示したいなという気持ちです」と吐露し、miletが「作中のリクよりは優しく言ってくれそうですね。私の頭の中では(ミナミが)『私、邪魔なんてしたことあった?』と言ったあとの『今だよ、今!』の劇中のシーンのリクで再生されたから・・・(笑)。あれ、本当に傷ついたから!」と回顧して中島を責めると、中島は「物語の中だったけどごめん!」と謝罪した。

一方、〇を挙げた円井は「パートナーじゃなくても、友だちでも(頼み事を)聞くかな」といい、中村も「一緒ですね。寄り添いたいと思います」とポツリ。2人のコメントを聞いた中島は「いいんです!これが僕の現状です」と苦笑いを浮かべた。
そして、『自分のサイン会と思いきや、他人の名前や写真が装飾されています。それでも強引にサイン会を始める?(〇)・始めない?(×)』に唯一〇を挙げた中島は「そこに椅子とペンさえあれば、僕はサイン会をはじめます」とキッパリと答え、中村が「場をわきまえたらやらない」と×を挙げた理由を説明すると、中島は「俺が場をわきまえないやつみたいじゃん(笑)」と突っ込んで観客を笑わせつつ、「中島健人本人は始めます!」と意思を貫いた。これに中村は「中島さんならそれでいいと思います!」と納得し、miletも「最初から1人だけ〇が上がるんだろうなって思っていました(笑)」と笑顔で語った。
『リクは仕事相手として接していたルミを献身的にサポートするあまりルミを勘違いさせてしまいますが、リクの態度は思わせぶりだったと思う?(〇)・思わない?(×)』には全員が×を挙げ、miletは「作品を作るためにはある程度、距離が近くなることがあると思うので、それを恋愛感情として考えないようにというのは、各々持っていなきゃいけないですよね」と語り、円井も「本当にその通りで、プロとして一線を引かないといけないですね」と賛同した。
最後に、『ひとめ惚れしたらすぐに想いを伝える?(〇)・伝えない?(×)』に〇を挙げた中島は「僕は伝えます。人を思うことに対して後悔したくないですね。僕は小学生時代からその後悔をしてきたことがあるので。“言えばよかった”って何度もあるので」と言葉に力を込め、「紀元前(スター・中島健人になる前の話)ですね」と表現すると、中村は「マンモス?」とポツリ。これに中島は「『マンモス?』じゃないのよ。違うよー!」と和気あいあいとしたやりとりを見せる一幕も。
改めて、中島は「あのときの中島少年に教えてあげたい。『走れ!間に合わなくなるぞ』」と桐谷健太のモノマネをして爆笑をさらった。
同じく、〇を挙げたmiletは「もともとは絶対に無理なタイプだったんですけど、この作品をやって変わりました」と告白し、「大切な人だと思ったら、好きだと思ったら、そのタイミングを逃さないように。いつ会えなくなるかわからないので、アタックしに行くかなと思います」と力強く語った。
一方、×を挙げた中村は「まだ恥ずかしいですね」と照れ笑いを浮かべつつ、「確かに『知らないカノジョ』を見たら勇気が湧いてくるので、告白しようかなと思ったときに見たらいいかなって思います」とおすすめ。同じく×を挙げた円井は「〇を挙げたお2人が羨ましいです。自信があるんだろうなって」と羨望し、中島は「違う、違う。映画を見て変わったの」と主張すると、円井は「私はちょっと変わらなかったかもしれない(笑)」と苦笑した。
さらに、明日(3月13日)に31歳の誕生日を迎える中島のためにサプライズで、『知らないカノジョ』仕様にデコレーションされたバースデーケーキが登場。観客からの「ケンティ、お誕生日おめでとう!」の発声と演者からのクラッカーでお祝い。
中島は「ありがとうございます!うれしいです。サプライズすることの方が多かった人生なので、サプライズされることに慣れていないんですよ。だからすごくうれしいです」と照れ笑いを浮かべた。

改めて、30歳の振り返りと、今後の抱負を尋ねられた中島は「『知らないカノジョ』は僕にとって人生の転換点になった作品ですし、新たな人生を始めることができた作品だと強く思っています。中島健人の俳優としてのターニングポイントになった作品でもあるので、こうしてたくさんの方に僕たちのラブストーリーが届いていることがうれしいですし、『知らないカノジョ』の魅力がどんどんと伝わっているのをこうして見届けられてうれしいです。30歳のときの中島の挑戦が、31歳になってたくさんの方に届いていることを実感できました」と感慨深げに語り、「今日も満員の劇場を見ることができてうれしいです。1つの場所に集まって映画を楽しむ時間が本当に大好きで、心から映画が好きな自分にとっては、今のこの光景は役者としても光栄なことですし、有難いことだと思います。引き続きこの映画を愛していただき、僕らの愛情もとめどなくこれからも届けていきたいなと思っています。このようにお祝いしていただけてとても幸せです!」と熱く語った。
