デンマーク史上最も物議を醸した連続殺人事件を取り巻いた出来事を基にしたゴシックミステリー映画『ガール・ウィズ・ニードル』の日本版予告編とキービジュアルが解禁された。
物語の舞台となる第一次世界大戦後のコペンハーゲンは、社会が混乱し、多くの人が貧困に苦しんでいた時代。主人公カロリーネもより良い生活をみつけようと必死にもがくも、希望の光はたやすく消え去り、望まない妊娠を機に出会ったもぐりの養子縁組斡旋所を営む女性ダウマと強い絆を育んでいく。しかし、その果ては、カロリーネが想像だにしない真実が待ち受けていた。
主人公カロリーネには、デンマークの演技派女優ヴィクトーリア・カーメン・ソネ。監督は、社会のなかで見捨てられ、使い捨てにされがちな人々の物語を語ってきた北欧の若き奇才マグヌス・フォン・ホーン。
今回解禁となった予告編は、善からぬ事が起こる前兆のような不穏なエレクトリック音楽で幕を開け、戦地から帰らぬ夫を待ち続ける若きカロリーネの日々が描き出されている。しかし突如戻った夫は、大きな負傷のため仮面をかぶり、かつての姿はそこにはない。
そして、身分違いの恋人には簡単に捨てられてしまった彼女に、「ひどい世の中だ。でも、いいこともある」と手を差し伸べる中年女性ダウマは、すがるべき善人なのか、または、更なる地獄へと導く狂気か。
漆黒の美しさの中に土臭さや濁りも感じる映像は、街のすべてが歪み、壊れ、崩れ落ちていた100年前のデンマークを映し出し、映像のアカデミー賞と称されるカメリアージュ映画祭で最高賞を受賞。
あわせて解禁となったキービジュアルは、カロリーネの未来への強い希望を感じさせる表情が印象的だが、貧困で道徳観を見失っていく彼女の運命を暗示するように、その片目は覆い隠されている一枚となっている。
ストーリー
お針子として働くカロリーネは、工場のオーナーと恋に落ちるも、身分違いの関係は実らず、彼女は捨てられた挙句に失業してしまう。すでに妊娠していた彼女はもぐりの養子縁組斡旋所を経営する女性ダウマと出会い…。
『ガール・ウィズ・ニードル』
出演：ヴィクトーリア・カーメン・ソネ、トリーネ・デュアホルム、ベシーア・セシーリ
監督・脚本：マグヌス・フォン・ホーン
撮影：ミハウ・ディメク
美術：ヤグナ・ドベシュ
編集：アグニェシュカ・グリンスカ
音楽：フレゼレケ・ホフマイア
音響：オスカ・スクリーヴァ
2024年/デンマーク、ポーランド、スウェーデン/デンマーク語/123分/1.44：1/モノクロ/5.1ch/PG‐12/原題：Pigen med nalen/英題：The Girl with the Needle/日本語字幕：吉川美奈子/字幕監修：村井誠人
配給：トランスフォーマー
(C) NORDISK FILM PRODUCTION / LAVA FILMS / NORDISK FILM PRODUCTION SVERIGE 2024
公式サイト：transformer.co.jp/m/needlemovie/
公式X：@TGWTN_JP
5月16日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷ホワイト シネクイントほか全国公開
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