絵画ファンとミステリーファンを熱狂させた世界的ベストセラー本を英国が誇る最高のスタッフ・キャストで映像化した、『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』が10月6日(土)より公開となる。この度、10/5(金)から上野の森美術館で開催される「フェルメール展」と映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』のタイアップが決定した。
オランダ絵画黄金時代の巨匠ヨハネス・フェルメール(1632-75)は、国内外で不動の人気を誇るが、現存作はわずか35点ともいわれている。今回はそのうち日本初公開を含む8点が東京に集結、日本美術展史上最大のフェルメール展となる。今回日本にやってくる「手紙を書く婦人と召使い」「恋文」のように、フェルメール絵画を読み解くうえでのキーワードのひとつに、【女主人と女中】が挙げられる。「手紙を書く女と召使い」では、床には手紙と封筒が落ちており、一心不乱に手紙を書く女のそばで待つ召使(女中)の表情には何か含むところがあるようで、物語の予感を誘う。
ヨハネス・フェルメール《手紙を書く婦人と召使い》1670-1671年頃
アイルランド・ナショナル・ギャラリー Presented, Sir Alfred and Lady Beit, 1987 (Beit Collection) Photo (c) National Gallery of Ireland, Dublin NGI.4535
本作においても、主人公・ソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)と女中・マリア(ホリデイ・グレンジャー)が、共犯関係とも言えるような主従関係を繰り広げ、物語をドラマティックな展開へと導く。許されない恋を叶えるため、主人公と女中が遂行した驚くべき計画とは?
フェルメールは今でこそ人気画家だが、作品数は極端に少なく、今なお謎めいた画家のままで作品を通してしか触れることはできない。しかし、本作はフェルメールの生きた時代を描き、そしてフェルメール世界へのオマージュに満ちている。女主人と女中の密やかな共犯関係をはじめ、鮮やかなフェルメール・ブルーのドレス、薄暗い室内に差し込む光…。本作を観ることで、より深くフェルメールの世界へ入り込むことができるはずだ。
―映画を観ると、さらに深まる―
日本美術展史上最大の「フェルメール展」開催!
17世紀オランダ絵画黄金時代の巨匠ヨハネス・フェルメール(1632-75)。世界屈指の人気を誇り、ミステリアスな緊張感をたたえた静謐な空間、光の粒子までをも捉えた独特な質感を特徴とし、「光の魔術師」と称されることもある。寡作の画家として知られ、現存する作品はわずか35点とも言われている。今回は、代表作「牛乳を注ぐ女」をはじめとした8点までもが東京に集結する、日本美術展史上最大の「フェルメール展」である。
会期:10月5日(金)~2019年2月3日(日) 日時指定入場制
会場:上野の森美術館
公式HP:www.vermeer.jp/
《牛乳を注ぐ女》1660年頃
アムステルダム国立美術館Rijksmuseum. Purchased with the support of the Vereniging Rembrandt, 1908
《マルタとマリアの家のキリスト》1654-1656年頃
スコットランド・ナショナル・ギャラリーNational Galleries of Scotland, Edinburgh. Presented by the sons of W A Coats in memory of their father 1927
《ワイングラス》1661-1662年頃
ベルリン国立美術館 (c) Staatliche Museen zu Berlin, Gemäldegalerie / Jörg P. Anders
《赤い帽子の娘》1665-1666年頃
ワシントン・ナショナル・ギャラリー National Gallery of Art, Washington, Andrew W. Mellon Collection, 1937.1.53
※12月20日(木)まで展示
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』
絵画ファンとミステリーファンを熱狂させた世界的ベストセラー
「フェルメールの世界を小説にしたい」という思いから生また物語を映画化
「フェルメールの絵画の世界を小説にしたい」という原作者の思いから生まれたベストセラー小説を『ブーリン家の姉妹』のチャドウィック監督と『恋におちたシェイクスピア』でアカデミー賞(R)を受賞したトム・ストッパードの脚本により映画化。ソフィアを演じたアリシア・ヴィキャンデルは「真珠の耳飾りの少女」をオマージュした衣装や、フェルメール・ブルーのドレスをまとい、清楚だが身の内に熱い想いを秘めた女性を体現。若く美しい画家のヤンには、『アメイジング・スパイダーマン2』のデイン・デハーン。そのほか夫のコルネリス役にクリストフ・ヴァルツ、チューリップを栽培する修道院の院長役にはジュディ・デンチなどのオスカー俳優たちが名優の称号にふさわしい演技で観る者を物語へと引き込む。
チューリップの球根が邸宅一軒分だった、世界最古の経済バブル
若き肖像画家が恋に落ちた相手は、依頼主の妻だった
愛を貫くため、才能と引き換えにすべてを花に賭けた―
舞台は、スペインから独立し「黄金時代」と呼ばれた17世紀オランダ。人々は、投資や収集に熱をあげており、なかでも“絵画”と“チューリップ”が2大ブームだったという。希少な品種の球根1個が邸宅1軒分に相当し、世界最古の経済バブルとして知られる「チューリップ・バブル」がピークを迎えていた。
親子のように年の離れた、裕福なコルネリスと結婚したソフィア。二人の間に燃えるような愛はなかったが、孤児となり修道院で育った彼女にとって、それは初めて味わう豊かで安定した暮らしだった。夫は優しく特に不満もなかったが、彼が切望する跡継ぎができないことが、唯一の悩みだった。そんななか、夫が夫婦の肖像画を、無名の画家のヤンに依頼する。キャンバス越しに見つめ合うヤンとソフィアが、恋におちるのに時間はかからなかった。若く情熱的な画家と、許されない愛を貫きたいと願ったソフィアは、ある計画を思いつく。しかし、ヤンが二人の未来のために、希少なチューリップの球根に全財産を投資したことから、思わぬ運命が立ちはだかる──。
作品タイトル:『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』
出演:アリシア・ヴィキャンデル デイン・デハーン ジュディ・デンチ クリストフ・ヴァルツ マシュー・モリソン ジャック・オコンネル カーラ・デルヴィーニュ ザック・ガリフィナーキス
監督:ジャスティン・チャドウィック「ブーリン家の姉妹」
原作:デボラ・モガー 「マリーゴールドホテルで会いましょう」「プライドと偏見」
脚本:デボラ・モガー、トム・ストッパード「恋に落ちたシェイクスピア」
製作:アリソン・オーウェン「エリザベス」
(2017年/アメリカ、イギリス/105min/5.1ch/スコープサイズ)
提供:ファントム・フィルム、ハピネット
配給:ファントム・フィルム
公式サイト:http://tulip-movie.com/
コピーライト:(c) 2017 TULIP FEVER FILMS LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
10月6日(土)新宿バルト9他、全国ロードショー!