2012年の発売以来、有川浩作品の中でも1、2を争うほど評価が高く、舞台・ラジオドラマ・絵本・朗読劇と、数多くメディアミックス展開された「旅猫リポート」。原作者の有川浩自身も、過去のインタビューで「一生に一本しか書けない物語」と表現するほど思い入れの強い作品で、自ら脚本開発にも参加している。猫が主要なキャラクターとして登場し、全編にわたって高度な演技が求められることから、映像化困難とされてきた本作だが、満を持して主人公の悟を福士蒼汰、ナナ(猫)の心の声を高畑充希が演じることで完全実写化。映画『旅猫リポート』は10月26日(金)全国ロードショーとなる。そしてこの度、カナダのモントリオールで行われた第22回ファンタジア国際映画祭にて、観客の人気投票による“Bronze Audience Award for Best Asian Film”を本作が受賞した。
映画祭で映画を観た観客は、500人を超え、「ナナ(猫)の可愛さに前半には笑いが起こり、最後にはナナに心を奪われた」、「ストーリーの最後に衝撃を受け、会場が感動に包まれた」、「こんなに泣いた映画は初めてだ」と感動のコメントが多く届いている。また、現地の会場にいたスタッフからも「映画でこんなにも多くの人が涙を流しているのは初めて見た。」と驚いた様子も伝えられた。
原作も世界16か国で翻訳・発売されており、イギリス最大書店チェーン・Waterstonesの「The Best Fiction of 2017」に選ばれるなど国内外を問わず、多くの人に感銘を与えている。その原作の実写映画化ということで、期待値は非常に高く、多くの関心が寄せられている。現時点で、韓国、中国、香港、マカオ、台湾、タイ、シンガポールでの配給が決定しており、この受賞をきっかけに他国での配給も期待される。
カナダ東部に位置するケベック州最大の都市モントリオールで開催される国際映画祭。1996年にジャンル映画祭として始まり、現在では北米最大のジャンル系映画祭として、アジアやヨーロッパ、北米の作品を中心に約400作品を上映し、会期中の来場者数は10万人にのぼる。第22回は7月12日~8月2日までの開催となった。
ストーリー
元野良猫のナナは、交通事故にあったところを心優しい猫好きの青年・悟に助けられ、5年間、飼い猫として幸せに暮らしてきた。とある事情でナナを手放さなくてはならなくなった悟は、新しい飼い主を探す旅に出る。
「さあ行こう。これは僕らの最後の旅だ」
悟とナナは、悟の小学校時代の親友、高校時代の初恋の人など悟がこれまでの人生で出会った大切な人たちを、順に訪ねていく。それは図らずも悟の人生をふりかえる旅となる。強い絆で結ばれた一人と一匹のおかしく、切なく、あたたかい物語。旅の終わりに明かされる、悟の「秘密」とは――
作品タイトル:『旅猫リポート』
出演:福士蒼汰、高畑充希(声の出演)、ナナ
広瀬アリス、大野拓朗、山本涼介、前野朋哉/竹内結子
原作:有川浩 『旅猫リポート』(講談社文庫)
監督:三木康一郎
脚 本:有川浩 平松恵美子
音楽:コトリンゴ
企画・配給:松竹
公式サイト:http://tabineko-movie.jp/
コピーライト:(c)2018「旅猫リポート」製作委員会 (c)有川浩/講談社
10月26日(金) 全国ロードショー