“お茶の”魅力に気付き、惹かれていった女性が体験するのは、静かなお茶室で繰り広げられる、驚くべき精神の大冒険。茶道を通してひとりの女性が成長する姿を描く感動作『日日是好日』(にちにちこれこうじつ)が、 10/6(土)、7(日)、8(月・祝)先行上映、10月13日(土)より全国公開となる(配給:東京テアトル、ヨアケ)。
この度、本作の公開を記念し、茶道、そしてひろく日本文化を愛し、次世代に引き継いでいくことを目指し、参加者全員が着物を着て映画を楽しむ特別試写会「KIMONO de CINEMA」を開催。270人の着物の参加者を前に、黒木華、多部未華子、原作の森下典子、本作オフィシャル・アドバイザーの観世あすかが登壇、舞台挨拶を行った。
「日日是好日」特別試写会 KIMONO de CINEMA実施概要
■日程:10月3日(水)
■場所:明治記念館 2階 蓬莱(ほうらい)の間
■登壇者(敬称略):黒木華、多部未華子、森下典子(原作者)、観世あすか(オフィシャル・アドバイザー)
始めに、本イベントを企画した、映画『日日是好日』オフィシャルアドバイザー、観世あすかが挨拶。観世あすかは、9月15日に逝去した樹木希林さんより依頼を受け、本作の宣伝活動で様々な取り組みをしている。今回の催しを“樹木希林さんから与えられたミッション”と言い、樹木希林さんの本作への取り組みを振り返った。
「約1年前に、『今度、お茶の映画をやる。お茶の先生の役をやる。お茶、教えなさいよ』とお話がありました」。が、今年の3月5日に、鹿児島の病院から電話で、「病が進行し、余命は年内と言われたの。これから先の新しい仕事は断ります。この映画に残されたエネルギーと時間を使いたい。真剣に協力してください。」と連絡があったことを明かした。
着物好きな樹木希林さんが最初に思いついたのが、今回の“KIMONO de CINEMA”だった。また、7月31日に京都・建仁寺で行われた完成披露イベントに登壇した際、杖をつかないと歩けない状態だったが、「これでいい船出が出来た。しんどいけど物作りは大変なのよ。映画は撮って終わりじゃない。その後が大事なのよ。だから宣伝を頑張るの。」と、1年以上の歳月をかけ役作りをし、宣伝の陣頭指揮をとり、最後の最後までこの映画を作り上げ、育てていくことに全精力を傾けた姿を振り返った。
今回初共演した黒木華と多部未華子についても 「若いふたりが自分の後を継いでくれる芯のある役者さんだと信じている」と高く評価していたことも明かした。
黒木華は樹木希林さんとの共演を振り返り、「本当に共演したい女優さんで、他の役者さんからも『得るものがたくさんあるから希林さんとは共演した方がいい。』と言われていました。実際にご一緒して“役を生きる”ことをすごく感じました。なんてありがたい時間なんだろうと思いました。」。
多部未華子は、「正確にセリフを言うというのではなく、自分の言葉として発していらして、なかなかできることじゃないなと思って見てました」と樹木さんの演技について語り、「待ち時間に直球でいろんな質問をされました。『どこに住んでるの』、」『誰と住んでるの?』、『今付き合ってる人いるの?』、『整形してるの?』って。」とたわいのない会話を楽しんだことを明かし、笑いを誘った。
黒木も「『なんであの映画出たの?』といった雑談はたくさんしました。『どういう人が(恋人に)良いですか?』と聞くと、『自分と同じくらいの人しか来ないわよ』とおっしゃっていたので、ちょっと頑張ろうと思いました」と続いた。
大活躍が続く若手演技派女優の黒木華と多部未華子の初共演も、本作の見どころの一つ。お互いの印象を一言でフリップに書き発表した。黒木が多部を「箱」、多部が黒木を「ミステリアス」
。黒木は、「“箱“を開けたくなりました。普段は静かな方ですが、ふたを開けると何が入っているかわからない。カラオケや海で、はしゃぐシーンでは楽しくできました。探ったら何でも出てきそうな。実際はどういう方なのか、普段は何をしているのか知りたくなりました。」と説明した。多部は黒木を、「いい意味でつかみどころがなくて、現場での居方など、興味深くジロジロ見ていました」。
最後に、森下が「日本て何てきれいな国なんだろうと思っていただけると思います」、多部が「存分に、ゆっくり、じんわり、楽しく、観ていただければと思います」、黒木が「青春映画であり、家族映画でもあり、人生を楽しむためのヒントに満ち溢れた映画です。希林さん演じる武田先生のお茶室を楽しんで、五感で感じていただけたらと思います」とアピール、舞台挨拶は終了した。
日日是好日−−それはお茶が教えてくれた幸せ。
ストーリー
真面目で、理屈っぽくて、おっちょこちょい。そんな典子(黒木華)は、いとこの美智子(多部未華子)とともに「タダモノじゃない」と噂の武田先生(樹木希林)のもとで“お茶”を習う事になった。細い路地の先にある瓦屋根の一軒家。武田先生は挨拶も程々に稽古をはじめるが、意味も理由もわからない所作にただ戸惑うふたり。「お茶はまず『形』から。先に『形』を作っておいて、後から『心』が入るものなの。」と武田先生は言うが−。
青春の機微、就職の挫折、そして大切な人との別れ。居場所が見つからない典子だが、毎週お茶に通い続けることで、何かが変わっていった…。
作品タイトル:『日日是好日』 (読み方「にちにちこれこうじつ」)
出演:黒木華 樹木希林 多部未華子 鶴田真由 山下美月 鶴見辰吾
脚本・監督:大森立嗣(『まほろ駅前』シリーズ、『さよなら渓谷』、『セトウツミ』、『光』)
原作:森下典子『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』(新潮文庫刊)
製作幹事:ハピネット ヨアケ
配給:東京テアトル ヨアケ
公式サイト:http://www.nichinichimovie.jp/
コピーライト:(C)2018「日日是好日」製作委員会
10/6(土)、7(日)、8(月・祝)先行上映
10/13(土)シネスイッチ銀座、新宿ピカデリー、渋谷シネクイント、イオンシネマほか全国ロードショー