「R‐18文学賞」読者賞を受賞し、2012年に小説が発売されるや紀伊國屋書店スタッフによる「キノベス!2013」にランクインした、詩的なタイトルが印象的な山内マリコの処女小説の映画化作品、映画『ここは退屈迎えに来て』は10月19日(金)より全国公開となる。
10月17日(水)、主演の橋本愛、成田凌、渡辺大知、廣木隆一監督を迎え、公開直前イベントが神楽座で開催され、さらに主題歌とサウンドトラックを担当したフジファブリックがサプライズゲストとして登壇し、生演奏を披露した。
映画『ここは退屈迎えに来て』公開直前イベント 概要
日時:10月17日(水)
会場:神楽座
登壇者(敬称略):橋本愛、成田凌、渡辺大知、廣木隆一監督
サプライズゲスト(敬称略):フジファブリック
イベント冒頭、キャストが登壇すると満員の会場から大きな歓声が上がり、それを受けた橋本は「皆さんが最後まで楽しんでいただけるように祈っています。」と嬉しそうに挨拶。自身が演じた役柄について聞かれると「私は当時21歳だったので、27歳という役の6年間のどうしても埋められない時間を想像で埋めていくのは、難しかったですが、高校生の役の時の自分の知っている時間を演じられる開放感はとても楽しかったです!」と笑顔でコメント。一方、成田が「自分の演じた役柄は、学校の中の渦の真ん中にいる存在だからこそ、何をするでもなく、まわりのみんなが作っていくものなので、皆さんで作っていただけた形です」と語ると、すかさず渡辺から「謙虚ですね!でも、打ち上げの際に「俺の10年後の演技を見てほしい!」とキラキラ顔で言っていましたよ!」とツッコミが入り、成田は照れた様子で「言い訳しようと思ったけど、何も出てきませんでした。その時の僕はそうだったらしいです!」と返した。
続く渡辺は「成田くんとの撮影シーンが多くて、2人でいる時間が多かったので勝手にキュンキュンしていまして、等身大の切なさとか、そういった気持ちを抱えながら撮影できたのが嬉しかったです。」と意味深に撮影を振り返り、会場の笑いを誘っていた。
また、先週行われたバンクーバー国際映画祭でのワールドプレミアについて聞かれた橋本は、「映画の芯でもある、時間や人間関係について、しっかり受け止めていただけて嬉しかったです。」と現地のファンの反応を振り返り、「想像していないところで笑いが起こっていたりして、文化の違いを感じました。」と、貴重な体験を話した。
その後、主題歌とサウンドトラックを担当したフジファブリックがサプライズで登場すると、観客は予想外の演出に驚きを隠せない様子。Vo.&Gt.の山内は楽曲について、「作品を通して、ふるさとの風景や人間関係に共感できることが多かったので、主題歌はそういったことを込めて作りました。劇伴も、年代によってその当時自分が聞いていたものや、世間で流れていたものを想像して作りました。かなり遊ばせてもらいました。」と満足げに語った。さらに、会場からの期待に応え、なんと主題歌「Water Lily Flower」を生歌で披露。
伸びやかな歌声で歌いきり、割れんばかりの拍手に加え、涙を流すファンの姿も見られた。演奏を終えたメンバー同士でも「アコースティックもいけるね!良かったね!」とお互いに称賛し合うほどの大興奮が会場を包んでいた。橋本も「これは、泣かないほうが難しいですね!ライブに来た感覚になりました。映画を見た後に聞くと、なにかを肯定されたような気持ちになります!」と喜びを述べ、ミュージシャン仲間である渡辺からも、「ジーンとしました!アコースティックバージョンも本当に良かったし、これでレコーディングしてほしいです!」と賞賛が送られた。さらに橋本から「生演奏の上映とか出来ないんですかね!?」と提案があると、メンバーも「是非やってみたいです!」とまんざらでもない様子で湧き上がっていた。
最後に橋本から「この映画は、過ぎ去ってしまった時間と、自分の中の輝かしいものを思い出してしまうような映画なのですが、そこに戻りたいで終わらない、どうやって前に進んでいくか考えられるような作品になっていますので、是非楽しんでいただけたらと思います。」と本作の魅力を語り、イベントを締めくくった。
作品タイトル:『ここは退屈迎えに来て』
出演:橋本愛 門脇麦 成田凌 / 渡辺大知 岸井ゆきの 内田理央 柳ゆり菜 亀田侑樹 瀧内公美 片山友希 木崎絹子 / マキタスポーツ 村上淳
監督:廣木隆一
原作:山内マリコ「ここは退屈迎えに来て」幻冬舎文庫
脚本:櫻井 智也
制作プロダクション:ダブ
配給:KADOKAWA
公式サイト:http://taikutsu.jp/
コピーライト:(c) 2018「ここは退屈迎えに来て」製作委員会
10月19日(金) 全国公開