新進気鋭の劇作家ルーカス・ナスの斬新な新作を栗山民也演出で日本初演!舞台『人形の家Part2 』8/9(金)より上演開始

人形の家 Part2
アメリカの新進気鋭の劇作家ルーカス・ナスが、ノルウエーの世界的作家ヘンリク・イプセンの名作「人形の家」の続編という形で現代に提示した意欲的な新作舞台を栗山民也演出で日本初演。PARCOプロデュース2019『人形の家Part2 』は2019年8月9日(金)~9月1日(日)、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演される。

ノルウエーの世界的作家ヘンリク・イプセンの「人形の家」は、発表当時、”女性の自立”を描いた結末で社会に因習を打ち破る衝撃を与え、以降140年間に渡り世界中で上演され続けてきた近代古典の名作だが、本作はアメリカの新進気鋭の劇作家ルーカス・ナスが、大胆にもその続編という形で現代に提示した意欲的な新作である。ヘンリク・イプセン作「人形の家」のノラが家を飛び出した15年後を描き、混沌とした現代社会の中での女性の生き方、現代の家族のあり方を鋭くつきつける。しかも物語は、5場構成で、各場「第一場 ノラと乳母のアンネ・マリー」「第二場 ノラと夫のトラヴァル」…というように2人芝居が連続した形で進行する斬新でスリリングな構成となっている。

今回演出を務めるのは、「第26回読売演劇大賞」大賞及び最優秀演出家賞に輝いた栗山民也。受賞作となったPARCOプロデュース「チルドレン」に続き、話題の海外新作にいち早く挑む。その栗山が注目のノラ役に指名したのは充実した女優活動を送る永作博美。やはり栗山民也演出の「頭痛肩こり樋口一葉」以来、3年振りの舞台出演に満を持して挑む他、共演陣にも魅力溢れる俳優陣が結集。夫・トルヴァルには、こまつ座や昨年自ら旗揚げした『劇壇ガルバ』での作演出など意欲的な舞台活動が評価される山崎一、乳母のアンネ・マリーには、存在感のある演技で出演舞台を支え、近年栗山演出作品への出演も多い梅沢昌代が顔を揃える。そして、ノラに相対する娘役には、青年座劇場ラスト公演「砂塵のニケ」のヒロインを見事演じた演劇界期待の若手女優・那須凜が抜擢された。

画像01

なぜノラは15年の時を経て帰って来たのか・・・。そしてノラが帰ってきた理由とは何だったのか・・・。人形の家を風刺した洒落た会話劇であるだけなく、二人芝居が連続する斬新なスタイルかつスリリングで見事な構成、サスペンスタッチのセリフの応酬で、「人形の家」を知っている人も知らない人も引き込まれること必須の斬新な舞台。2017年に発表されるや、瞬く間に評判となり、すぐさまブロードウェイに駆け上がったヒット作。2017年のトニー賞作品賞をはじめとする8部門にノミネートされた話題作をいち早く本邦初上演する。

目次

演出:栗山民也さん コメント

とんでもないことを考えたものです。だって、あの『人形の家』の幕が降りてからの、その15年後のお話なのですから。
昔、井上ひさしさんと雑談していた時、「とっても面白い芝居を思いついたよ」とすごく興奮気味に、「菊池寛の『父帰る』のその後で、『父帰りっぱなし』という題で・・・」と熱く語っていましたが、戯曲は残念ながらボツになったようです。
この作品は、ノラが閉めた家の扉が、再びノラによって開かれるところから始まります。それからの物語の展開は、今はまだ内緒ですが、果たして『ノラ帰りっぱなし』になるのでしょうか。
だけど、今言えることだけは、はっきりと申し上げておきましょう。一日でも早く稽古に入りたいほど面白く、一度読んで大変魅せられた芝居です。嘘ではありません。

栗山民也

公演概要

PARCOプロデュース2019『人形の家Part2 』
作:ルーカス・ナス
翻訳:常田景子
演出:栗山民也
出演:永作博美、山崎 一、那須 凜、梅沢昌代
企画・製作:株式会社パルコ
公式サイト:http://www.parco-play.com

<東京公演>
2019年8月9日(金)~9月1日(日)紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

5月25日(土)10:00~チケット発売予定! ※9月地方巡演

『人形の家 Part2』ストーリー
舞台は15年前にノラ(永作博美)が家族を残して飛び出した家。15年ぶりに同じ家に帰ってきたノラは、乳母のアンネ・マリー(梅沢昌代)と再会する。夫のトルヴァル(山崎一)は仕事で留守中である。
アンネ・マリーは、死んだと思っていたノラの帰還を喜び、夫トルヴァルとの和解を勧めるが、ノラは断る。
ノラが帰ってきた理由は別にあったのだ。
そこに、夫トルヴァルが仕事から帰宅し、ノラと予期せぬ再会をする─。

目次